コメディ・ライト小説(新)
- ★第63話 マリアタワー★ ( No.72 )
- 日時: 2025/03/13 13:21
- 名前: 小説好きな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
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マリアタワー、それはマリア区にある大きなタワーで、全長はなんと450mにも及ぶ。そんなマリアタワーの最上階に居たのは美咲のチームであった。
「うわあああ!」
陽菜は目を輝かせながら、まるで子供みたいにはしゃいでいる。でも確かに、この東京を一望できる景色には圧巻される。南側には、あの東京アイドル事務所も見える。こうして上から見ると、小さく見える。
「こわいこわいこわい・・・」
そんな時、どこかから声が聞こえてきた。美咲のチームが振り返ると、下にはしゃがんで手で頭を抱えている女の子がいた。この子、アイドルだ、見たことがある。二人は警戒心を持ちながらも話しかけてみた。
今、美咲のチームの知名度も上がって来た中での、さくらの引退。そして、ちょうど、このマリアタワーに来た理由は、新しいアイドルを見つけて三人ユニットにするためでもあった。そして今、ここでこのアイドルに逢えたのは奇跡とも言えるかもしれない。そんな出会いだった。陽菜の戸惑いにも気にせず、美咲はその子に話しかけた。
「高い所、こわい?」
美咲の声は優しく、どこか包んでくれるような、そんな不思議な口調で、誰も彼女を真似することは出来ないだろう。すると、羽はゆっくりと顔を上げ、二人は見つめ合う。陽菜はドキドキしながら見ている。美咲はしゃがんでいる。
(えっ・・・うそ・・・)
羽は一瞬、目を疑った。
美咲は、はてなマークを作ったみたいに首をかしげる。
(いや、ちょっと待てよ、そっくりさんってこともあるかな・・・)
羽は美咲を疑いつつも、試してみた。
「あの・・・私は・・・」
羽はあえて動揺気味に言う。実はこれも全て演技。まあ、高い所が苦手なのは本当だけれど。
美咲は、なんで演技するのかなと思いながらも声を掛けた。
「羽ちゃん・・・だよね?」
羽は固まってしまう。凄い汗が出ている。
「あれ?ごめん、なんか変だった?」
美咲はとりあえず謝っておく。
羽は体制を整える。
「いや、なんか羽ちゃんって呼ばれたの初めてで・・・」
私は今まで、明星様と一緒に色んな活動をして、人気は二位にまで上ってきた。
ただ、これは大チャンスかもしれない。
私を誘っているんでしょ?美咲ちゃん・・・。こう見えて、私も一流のプロ。その表情を見れば、簡単に分かる。ここは乗ってあげるか。美咲のチームの向上と、私のアイドル人気一位の交換条件で。
その時、隣で二人を見ていた陽菜は震えあがった。
(この二人・・・やばい・・・)
ライバルアイドルが重なると、こんなに恐ろしいことになるんだと、陽菜は実感した。
「あの・・・今、美咲のチームって二人で活動してるんですよね?その・・・私が入ってもいいですか・・・?」
「陽菜ちゃん、どうかな?」
「いいんじゃない?」
そして、ついに決まった。新たな物語・・・。
「いいよ!でも、明星様は・・・?あとバーシー様にも伝えなくちゃ!」
美咲がスマホを取り出そうとしたところで、羽が止めた。
「ちょっと待って!二人にはもう、ちゃんと伝えてあるの!」
「そっか・・・じゃあ・・・」
美咲は立ち上がり、手を差し伸べた。
「羽ちゃん、よろしくね!」
陽菜も笑ってみせた。
「私からもよろしく!」
羽は、自然な笑顔をみせ、美咲の手を握った。
「これからお世話になるねー!」
三人の笑顔は嬉しそうで、ほほえましかった。
さあ、ここから新しい美咲のチームが幕を開ける・・・!
その出来事が起きてからは、再び美咲のチームがマスメディアに上がってきて、「このまま日アイに出るのかな?」とか「羽ちゃんと美咲ちゃんのギャップが面白そう!」などと言った声が上がった。しかし、そんな中、美咲のチームの評価を下げるようなコメントが一件あった。コメ主はマスガルド。シックスで、美咲のチームのツイートに、いつも悪口を書き込んでいる最低男だ。
「アーア、ドウセ、ミサキチャンナンテ、コレカラオチルシ、ヒナチャンダッテサクラチャンミタイニ、インタイスルンジャナイノ?ツバサチャンナンテ、ミサキノチームノセイデ、ドウガノホウガオチソウ・・・。ホント、ハヤクキエテホシイ」
みんな、「気にしないで」とか「美咲のチームは悪くないよ!」とかコメントしてくれるけど、こんな文章を読んっで嬉しい者は一人もいない。更に、最近になると、コメントが荒らされていたりもした。一体、このマスガルドとは誰なのだろうか。美咲のチームの知名度が上がれば上がるほど、それを嫌に思い、評価を下げてくる奴はいるのだ。ただ、もしこれがグループ(組織)の犯行だとしたら・・・。
厄介なことになりそうだ・・・。
日アイ豆知識!★第20話 勉強について★
私は、勉強は全くできませんでした。特に、英語と数学は駄目でした。まあ、強いて言えば、社会が良かったというイメージがありますけどね。皆さんの得意な教科と苦手な教科は何ですか?教えていただけると嬉しいです。
次回 ★第64話 ラッピング列車★
次回もお楽しみに!!