コメディ・ライト小説(新)

       ★第76話 一本木ビルズ★ ( No.85 )
日時: 2025/03/08 10:23
名前: 小説好きな医師 (ID: lCrzzWFh)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14073

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美咲のチームは一本木ビルズに来た。一本木ビルズは、大きな商店街で昔ながらの露店がずらりと並んでいた。年代は1980年代。当時は今とは違う良さがあったのである。美咲と陽菜は今、まるで子供みたいに、はしゃぎたてている。羽は2人を冷たい目で見ていた。
(美咲ちゃんも陽菜ちゃんに似てきたものね・・・)
全く、周りに迷惑だけはかけないでほしいけれど。
あれ、そういえば日アイまであと・・・二週間しかない!!
やばいやばいやばい・・・。
羽は冷や汗をだらだらと流す。目がガチになっている。
「ねえ、このままでいいの?」
「なにが?」
美咲は軽い感じで流してくる。全く分かっていない。
「日アイまで、あと二週間しかないんだよ。そろそろ本格的に練習、始めないと・・・」
「え~、もうちょっと遊んでたい~」
陽菜が駄々をこねる。
お前は何様だよ。
「ね~」
美咲も陽菜に共感する。
いや、共感すんなって!
やばいやばいやばい、あの美咲が、こんなおバカさんになったこと、世間にバレたら・・・美咲のチームのセンター辞退とか!?いや、でも・・・とにかく、ここは私が2人を仕切らないと!さあ、もう大東京探索は終わり!さくらがあなた達に、どう接していたかなんて、ぜんっぜん分かんないけど!美咲のチームに入った以上、ビシバシこの2人を指導してやる!そうすれば、私の知名度も上がり、美咲のチームも同時に上げられる!そう、これはきっとチャンス!私と美咲のチームを人気にさせるためのチャンスなのよ!
「さあ、2人とも!・・・ってあれ?」
2人がいない。どうして?
あっ・・・あんな所に・・・!
2人は期間限定のどんぐりアイス屋に並んでいた。見るからに、凄い行列だ。
羽はすぐさま追いかけた。やっと2人に追いつく。
「勝手に行っちゃだめでしょ!(特に美咲は迷子になりやすいし・・・)」
美咲と陽菜はアピールしてきた。
「え~でもお、どんぐりアイス食べたかったし~」
「そ~だよお!アイドルの自由を奪うなんて、羽ちゃんひど~い!」
うわ、何この2人、完全にメスガキだな。
この姿を撮って、明星様に見せてやりたいわ。
「あら残念、私もこう見えてアイドル兼Vチューバーなの。だから、あなた達よりにんきあるのよ?」
羽は鼻を高くし、自慢げに話してきた。にしても、この2人はどんだけ天真爛漫なんだか・・・。さくらが怒ったのも、何となく想像できるわ。でも、すごいよねー。美咲も陽菜も私よりデビューが遅いのに、ここまで上がってきて・・・。美咲なんて、あのバレー大好き少女(ネットで見た)が、今では大人気アイドルだもんねー。本当に・・・羨ましいよ・・・。
「・・・・・・」
2人は黙り込む。
あら、随分と素直じゃない?自分の実力を認めたってことかしら?まあ私としては、そんな大したこと・・・。
「どんぐりアイス食べたい」
「だよね~」
だめだ!この2人、どんぐりアイスのことしか頭に入っていないの!?
だってだって、目の前に、あの大人気Vチューバ―羽がいるんだよ!まさか、それって私がどんぐりアイスに負けたってことー!?
ちょうど、並んでいた客は去っていった刹那、羽は走り出して露店の方へと行った。そして、汗を掻きながらも喋っていた。
「どんぐりアイス3個ください!!」
店員の男性は若手で、戸惑いながらも、「は、はい・・・」と動揺した様子で答えた。
それには美咲と陽菜も驚いた。
「なーんだ、羽ちゃんもどんぐりアイス食べたかったんじゃん^^」
陽菜はしれっと口にした。
「ははは・・・」
美咲は苦笑いをする。
そして、そのどんぐりアイスは美味であり、堪らなかった。
キャラメル味で、中々凝っている。専門店のアイスみたいな味だ。
しかし、そのせいもあって、日アイの練習を、また忘れてしまうのであった。
あれ、なんか、忘れてる気がするけど、気のせいだよね♪

まだまだ、大東京探索編は続く・・・。

日アイ豆知識!★第34話 明星様★

明星様は、羽と友達(?)の関係で、めちゃくちゃ格好いい中学生のイケメンですよね!そして、まさかのコーヒーのブラックが好きだとか。中学生で、バーシー様と同程度の人気を集める明星様、これからも何か特別な事をしてくれそうな予感がします!恋愛好きな方は、必見ですね!

次回       ★第77話 皇居外苑★
          次回もお楽しみに!!