コメディ・ライト小説(新)

第15話 演奏会 ( No.19 )
日時: 2025/01/29 07:33
名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

[とあるコメント広場]

「ストーリーはいいんだけど、もうちょっと何かほしいような・・・」
「やっぱ、魔法使いの時より、普通の時の方が面白いな」
「はあ、更新遅い。今日の午後とか言って、まだ更新されてないじゃん・・・」
「そうそう、ぜったい作者、中身やばいって!」
「ああ、もう見飽きた。見るのやーめよっと」

いや、コメント広場きびしすぎるー!!

まず、更新が遅いという件については本当にごめんなさい。
これからは、頑張って書いていきますので、お願いしたく申し上げます。

そして、更新以外のことについては、現段階では解決できません。申し訳ございません。

これからも、「フルーツ・ランク」をお楽しみいただければと思っております。

りんごは、体育館のステージ裏にいた。もうすぐ、演奏会が始まるのだ。
この、カーテンを超えたら、全校生徒がこちらを待っているだろう。

めちゃくちゃ緊張してきた。
「今日の演奏会、絶対に成功させましょうね!」
亀森先生がりんごや他の先生に向かって言う。
「はい!」
周囲の先生に合わせ、りんごは答える。

とりあえず、元気に見せかけるが、本当はすごく不安だ。もし、失敗なんてしてしまったら、きっと大勢の前で笑われる。そして、演奏会が終わった頃には、大樹や秀平にさらに、いじられるだろう。

そうだ・・・。

りんごは、こっそりとコロンに聞いてみる。
もしかしたら、コロンならどうにかしてくれるかもしれない。

「演奏会を絶対に失敗させない魔法ってない?あるよね?」
私は少し、念入りに言った。

あってほしい。
ないと困るのだ。

コロンはポケットからひょこっと出てきた。
「ない!」
コロンは即答だった。はっきりと答える。
「そんなあ、じゃあ時間止めてよ!」

それならと、コロンに提案してみる。
「時間を止めたところで、結局やらなきゃいけないんだから、早く終わらせた方が楽だよ?」

「それは・・・そうだけど・・・」
りんごは、また押し返される。そうこうしているうちに、演奏会の時間も迫って来た。
「そろそろ始まる」
コロンは、急いでポケットに隠れる。
(え・・・?)
りんごは、時計を見る。10時になっている。
本当だ、もう始まってしまう。コロンの役立たずのせいで。
「それでは、演奏会を始めます」
司会者の女子がスラスラとしゃべる。まったく、緊張していない雰囲気だ。

すごい、すごすぎる。

「今回は、2-1の生徒、りんごさんが水森先生の代わりに入ってくれました」
2-1は、ザワザワとし始める。
「りんごが!?」
「大丈夫かしら・・・」
「あいつ、遅刻してたんじゃなかったのか!」
その時、ついにキレた司会者が机を「ばん!」と叩く。
「ちょっと黙っててもらえるかなあ・・・」
その恐ろしさには、先生もびくっとするほどだった。この司会者の女子は3年生で、めちゃくちゃ厳しくて有名なのだ。ただ、リーダーシップがあるため、いつも同じクラスの生徒は、この子に頼っている。
もちろん、さっきまでザワザワとしていた2-1の生徒も、すぐに黙り込んだ。それどころか、震えてしまっていて、泣き始める女子もいた。

司会者は、深呼吸をし、顔を元に戻した。さっきまでの怒りが、すっと消えたように感じて、何だかこわかった。
「・・・失礼しました。それでは、どうぞ!」
司会者が下がる。

ついに、演奏会の始まりだ・・・。

りんごは、先生の後ろをついて行く。

そして初めて立つ、体育館のステージ。全校生徒に見られる感覚。そのどれもが初めてで、新鮮だと感じた。

横一列に並び、先生に合わせて礼をする。
全校生徒から拍手が送られるが、2-1の生徒は厳しい目でりんごを見ていた。
(やっぱり、そうだよね・・・)
しかし、こうなったら、もうやるしかないと思い、楽器を持ってくる。今回の曲は、ピアノとリコーダーが主役となるのだが、この2種類がとても難しいのが特徴だ。ちなみに、りんごはリコーダーを演奏する。今まで、音楽の授業でやったことはあるが、出来る気がしない。昨日も、夜遅くまで練習していたが、完璧と言えるほどではなかった。いつも、同じ所で引っ掛かってしまうのだ。しかし、時間もあまり取れず、そのまま本番を迎えてしまった。

「1、2、3、4」
亀森先生が合図を出す。そして、演奏はスタートする。始めは、まだピアノもリコーダーも簡単な方。逆に、他の楽器が難しいのだ。

中盤に入ると、ついにピアノとリコーダーは難しさを増す。さて、りんごが引っ掛かっている場所までもすぐだ。

(お願い・・・!)

りんごは、何とか成し遂げられた。まさか、この難関を超えられるとは、思っていなかった。

(やった!)

そして、最後まで演奏が終わった。盛大な拍手が送られる。2-1の生徒はみんな、あぜんとしていて、やってやったという気になった。

これが・・・認められるということ・・・。

りんごは、初めての成功に、涙が出そうになった。こんなに嬉しいことは初めてだ。

ついに・・・できたんだ・・・!

そう、実感がわいてきた。もう、出来ればこの時間は終わりたくないと思っていた。

投稿が遅れてしまい、申し訳ございませんでした。こんな感じで、ちょこちょこ学校行事を入れていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。最後まで、お読みいただき、本当にありがとうございました。

※次回は、明日に投稿します。