コメディ・ライト小説(新)

第2話 いじられるということ ( No.2 )
日時: 2025/01/17 07:22
名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

第2話の開始です!

[とあるコメント広場]
「なんかさ、読んでみたけど面白くないよねw」
「そうそう、よくある展開っていうか・・・」
「名前をフルーツにしてる時点で作者のセンスがないっていうかさw」
「もう少し展開を遅めるのもアリかもね」
「魔法少女とかいってさ、ぜんぜん魔法要素ないしw」
「もう少しリアル性がほしかった」

いや、やばいって!これ、絶対人気ないやつだよね!?日アイに負ける!?いやだいやだ、そんなのいやだ!ライバルである小説好きな医師には勝ちたい!ってことで、今回はよりをかけて小説を作ってみました!第2話は文章を拡大するつもりなので、長文になりますがよろしくお願いします!
※小説好きな医師には内緒ですよw

「では、まずは教科書の12ページにある、果物の実験について見てみましょう。皆さんには、この教科書に書いてあることを、次の理科の時間にやってもらいます」
そうこうしている間に、授業は進んでしまう。できることなら時間を止めたい。そう思った。
(お願い、時間止まって・・・!)
叶うはずもない現実。しかし、もしかしたら本当に叶うかもしれないと、りんごは心の中で祈った。周りにバレぬよう、懸命に・・・。その時だった。目の前が突然、漫画の演出みたいに黄色く光り出した。とても眩しくて、まるでライトをこちらに向けられているようだ。それもめちゃくちゃ近い距離で。とにかく、りんごは目をつむるしかなかった。
(まぶ・・・しい・・・なにこれ・・・)
りんごは突然の感覚に、何が何だか分からなかった。しばらくして、まばゆい光はすっと消えていった。一体なんだったんだろう。とにかく、消えてよかった。このまま失明してしまうのではないかと思ったくらいだったから。
(あ・・・れ・・・?)
教室を見渡すと、いつもの風景だった。けれど、誰も動かない。生徒はまだしも、あの先生がしゃべっていない。これは、なにかのドッキリだろうか。
(まさか・・・ほんとに時間が止まった・・・!?)
りんごは自分が恐くなった。まさか、自分が何かしてしまったのではないかと。でも、まだ断定はできない。とりあえず、大好きな秀平に声をかけてみる。
「秀平くん。秀平くん!」
しかし、何度呼び掛けてもうんともすんともしない。これは明らかに異常事態だ。ほんとに時間が止まってしまったんだ。そんなこと、本当にあるだろうか。
「どうしよう・・・」
りんごは焦り出す。待てよ、「時間止まって」と願って時間が止まったのだから、逆に「時間動け」と願えば、もとに戻るのではないか。でも、どうせ時間が止まっているのなら、今のうちに教科書を見つけ出そう。きっと、この教室のどこかにあるはずだ。りんごは引き出しに目を付け、全員の引き出しの中を確認してみた。みんな動かないから、探しやすかった。さて、次は大樹の引き出しだ。中を確認すると、やっぱり教科書はそこにあった。この教科書は1人1冊なのに、2冊も大樹の所にある。間違いない、こっそりと隠していたんだ。りんごは、こっそりと教科書を大樹の引き出しから取り出し、そして自分の所に持ってきた。
(大樹め、許せない!よし、仕返ししちゃえ!)
「それ!」
りんごは大樹の所へ行き、大樹の鉛筆を取る。今のうちに隠しちゃえ!その時だった。再び、まばゆい光がりんごをおそってきた。まさか・・・。やはり、時間は元に戻っ
ていた。止まっていたものが、一斉に動き出す。
「なにすんだよ!」
大樹は、私が鉛筆を取っていることに気づき、すぐさまうばい取る。
(あれ、なんでみんな動いてるの・・・?)
りんごはいきなり時間が元に戻ってしまったことにおどろく。
「りんごさん、人の物を勝手にぬすんではいけませんよ?」
先生が怖い口調で言ってくる。
「ち、ちがうんです!大樹が私の教科書を先にうばったんです!」
りんごは必死で事実を言う。しかし、先生の顔を見る限り、認めてもらえなそうだ。
「教科書なんてねえぞ!」
大樹は引き出しの中を探り、そう言った。あるはずがない。さっき、自分の所に戻してしまったのだから。
「りんごさん、言い逃れはダメですよ?いますぐ、大樹さんにあやまりなさい」
この様子だと、完全にりんごが悪いみたいになっている。教室の雰囲気も悪く、みんなりんごのせいで授業がおくれているとブーイングを挙げた。このままだとまずい。りんごが嘘つきでマイペースで人の物を勝手にぬすみ、そして言い逃れしようとする理不尽な人だと思われてしまう。
「ごめんなさい・・・」
もう、りんごはあやまるしかなかった。顔をうつむき、大樹にそう言う。
「あ?聞こえないぞw」
大樹の言葉にいらつくが、今は従うしかない。それしか許してもらえる方法はないと思ったのだ。
「ごめんなさい!」
りんごは頭を下げ、必死にあやまる。なんでこんなことをしなくちゃならないんだろう。いじってきたのはそっちの方なのに・・・。
「へっw次からは気をつけろよw」
大樹は、突然のできごとに気分がよくなっていた。りんごの教科書が自分の所から消えていたのを良いことに使って。
「さ、みなさん席に戻ってください。授業を再開しますよ!」
先生が手をたたく。立っていたみんなは、やっと席にもどる。りんごは、さらに居心地が悪くなった気がした。

休み時間になった。りんごはトイレへ行こうと、一人で向かう。廊下を歩いている途中、女子2人がこそこそと何かを話しているのが聞こえた。明らかにりんごのことだった。なるべく聞きたくない。
「ねえ、りんごってやついるじゃんwあいつさ、マジきらいなんだよねw」
「わかるー!なんで、ああいうことできるんだろうねwほんと、いなくなってほしいわw」
りんごに対しての陰口が、次々と聞こえてくる。それは、トイレに入ってからも同じことだった。もう、話なんて聞きたくない。みんなを信じていたのに。
(そっか、みんな私のこと、きらいだったんだね・・・)
トイレの個室で、うなだれるりんごなのだった。

まあ、時間が止まるというのは、フィクションですと、よくある現象ですね。そして主人公りんご、本当に運が悪いです。あ、ちなみに顔はけっこう可愛いらしいですよ。

これから、りんごと修平と大樹という、三角関係ができそうです。
大樹は、りんごに気づいてもらいたいから、わざとやっている可能性もありますからね。これから、どういう関係性が出来上がっていくのか、楽しみにしていてください。