コメディ・ライト小説(新)
- 第31話 りんごとコロン ( No.45 )
- 日時: 2025/03/01 08:24
- 名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
皆様へ
昨日は、小説カキコ以外で作業をしていたため、こちらに書き込む時間がなくなってしまいました。よって、予定よりも2話おくれてしまっているので、なるべく急いで書き上げようと思います。ご理解ご協力をお願いいたします。
[とあるコメント広場]
「魔法少女っぽさが出ていいけど、途中で話がこんがらがってしまうんだよなあ。もう少し、具体的に分かりやすく書いてほしい」
「ヒロインが増えてきた中で、段々と終了に向かっていく、ちょっと悲しみがあるなあ・・・」
「このスピードからして、本当に残り20話書けるのかという気がしてきたよ」
「セリフは特にわかりやすく書いてほしい!」
1さん、具体的に分かりやすく書くというのは、情景を書くということですね?ただ、なかなか難しい面もありますが、がんばってみます。2さん、「フルーツ・ランク」は、なるべく急いで書き上げるつもりですが、ランクシリーズはこの後もしばらく続いていきますので、また新作で会えればと思います。「フルーツ・ランク」残り20話もよろしくお願いいたします。3さん、ご心配をおかけしましたね。スピードにはなるべく気を付けていますが、もう少しゆっくりなスピードや展開にするよう、努めてまいりますね。4さん、確かにセリフはいきなり話が飛んでしまうところがあり、読者には伝わりにくいんですよね。実際、作者もある程度の文を書いたら、一回読み上げています(誤字や脱字、文の曖昧さがないかなどの確認です)。ただ、それでも不備が出てしまうことが現状ありますので、これからは、より気を付けたいと思います。
「”フルーツ・ランク”、始まるよ!」
「・・・マスカットン!」
そう唱えると突然、りんごの方に向かってあざやかな緑色の魔法が飛んできた。それも、今までよりもスピードも速い。
「りんごちゃんっ!」
コロンが、その魔法に気づいたころには、もう魔法はすぐそこまで来ていた。りんごは、今度こそダメだと、目をつむった。果たして、りんごの命はどうなってしまうのだろうか・・・。
りんごは、最後に魔法の力にたよった。そして目を開けてみた。
すると、りんごの目の前で魔法が止まっていた。
「!?・・・なぜだ、なぜマスカットンが効かない!?」
シャインマスカットはおどろいていた。せっかくの最上級の魔法が、こんなことになるなんて。
シャインマスカットに続き、コロンもおどろきをかくせていなかった。
「すごい・・・これが魔法の力・・・!?」
りんごは、これが魔法の力だということに気づいた。そして、おどろきで少し力を弱めてしまった。それが原因だろう。止まっていたマスカットンの魔法は、魔法の力がうすれたことにより、再び動き出した。りんごは、それに気づき、急いでにげようとする。
(間に合え・・・!)
魔法の力には、時間制限がある。この魔法の力は、他の魔法を止められるが、時間制限は10秒と短く、さらに消費する力も大きいらしい。
さて、りんごは心の中でそう願った。しかし・・・。
「きゃっ!!」
りんごは、そのままマスカットンの魔法におされる。再び体を動かそうとしても、動くことができない。かんきのため、開けていたまどをそのまますり抜け、りんごはベランダの外まで放り出されてしまった。りんごは、目を開けた。その目には涙がうつっていた。どうやら、マスカットンの力は、直線に進むらしく、当たった場合数十メートル先までとばされるらしい。つまり、マスカットンの力が終われば、りんごはこのまま地面に落ちてしまうということである。
(ベランダが・・・どんどん遠ざかっていく・・・)
その時、シャインマスカットは平然としていた。
「運が悪かったなw」
「りんごちゃん!!」
笑いをみせているシャインマスカットを放って、コロンは急いでベランダの外へ行こうとした。その時、シャインマスカットがコロンに呼び止める。コロンはその場で止まり、シャインマスカットの方を向いた。
「待て!いいか、コロン?もう、りんごは俺がベランダから落としたんだ。それがどういう意味かわかるよな?」
「全然わからないよ。ぼくは、りんごちゃんは生きているって信じてるから!」
コロンが再びベランダの外へ行こうとするところで、再びシャインマスカットは呼び止めた。
「そんなこともわからないとはおろかものめ!いいか、お前のためにもっと詳しく言ってやる。お前は失格したんだ!」
「失格・・・?」
コロンの顔が一変する。さっきまでは、あせっていたコロンがたった一言で、あぜんとしてしまった。シャインマスカットがコロンの問いかけに続ける。
「そうだ、お前は失格したんだ。りんごを最高の魔法少女にすることにな」
「何が言いたいの・・・?」
シャインマスカットの口調も急変した。
そして、さっきまでは青空だったのに、急にまた黒い雲が空をおおいはじめる。
「つまり・・・お前のやり方が悪かったんじゃない。りんごを選んだのがまちがいだったんだよ」
コロンは、急いで否定する。絶対にそんなはずはない。そうではないと今まで思ってきた。
「ちがう!りんごちゃんは最高の魔法少女になるんだ!」
「それは、神が言っていたことだろう?その言葉に何かしらの根拠はあったか?りんごを最高の魔法少女にさせなきゃいけない理由でもあったか?」
「それは・・・」
コロンが心細くなるのを見て、シャインマスカットは笑ってみせる。
「ない・・・だよな?」
「ない・・・です・・・」
シャインマスカットが再び口を開こうとしたところで、コロンが口をはさんできた。
「でも!でも、りんごちゃんは、忘れ物が多かったり、ちこくが多かったりしたけれど・・・それでも・・・ぼくはりんごちゃんが最高の魔法少女になるって思ったんだ!特に、そこに根拠とかはないよ、何か悪い?」
コロンは今にも泣きだしそうだった。りんごが、今苦しんでいるかもしれないと思うと、心が痛くなる。
「お前はりんごを最高の魔法少女にするって決めたんだろ?だから、”フルーツ・キング”にねらわれたんだよ。”フルーツ・キング”は、我々をたおす存在、魔法使いというのが大嫌いなんだ。つまりさ、お前がりんごを選んだせいで、今こうして不幸にあってんだよwなあ、他にもう少しマシな奴がいただろ?ああ、りんごはかわいそうだなーwお前のせいで、りんごはストレスを背負ってきたんだなあwりんごは、きっとお前にうらみを持ってると思うよwなんで自分を選んだんだ、なんで自分だけこんな目に遭わなきゃいけないんだってね。りんごってさ、きっとストレスかかえてたんだよーw」
そう言われれば、そうかもしれないとコロンは思った。自分のせいで、りんごを危ない目にあわせてしまっている、そんなことは今まで考えたこともなかった。りんごが危ない目にあったときは、自分が助けられれば十分だと思っていたけれど、日に日に”フルーツ・キング”の存在が分かってくるにつれ、自分が何もしてあげられないことに気づいた。そう思うと、神に言われたことは強制ではなかったわけであり、その神が嘘をついていると見抜くことができれば、りんごをこんな目に遭わせることはなかったのだろう。
「ぼくの・・・せいだ・・・」
コロンは、飛ぶのをやめ、うなだれてしまった。もう、動ける気力さえなくなってしまっていた。
さて、ここまでとしましょう。次回からは、りんごの行方について、詳しく書いていきたいと思います。りんごやクラスの生徒、亀森先生はどうなってしまうのだろうか。そして、徐々に知らされていく真実、なぜ神はりんごが最高の魔法少女になれると思い、りんごが最高の魔法少女にならなければならない理由があったのだろうか。りんごとコロンの出会いにつながるストーリーが、次回から始まる・・・!