コメディ・ライト小説(新)

第6話 3人の関係 ( No.8 )
日時: 2025/01/18 16:55
名前: 小説嫌いな医師 (ID: lCrzzWFh)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

最近、修平と大樹の出番が少なかったので、久々に登場させていこうと思います。

もしかして、「日アイ」より人気ある・・・?わけないか。

ついに給食の時間。給食の当番は、AとBに分かれていて、りんごと修平と大樹はAの方だった。そして、今日はAが当番の日だ。当番の人は、給食室まで行って、分担された物を運んでいくのだ。修平と大樹は、より一層なかよくなっていた。りんごは、それを見て許せないと思った。
(私をだました2人・・・。絶対にゆるさない!)
その時、またコロンがポケットから出てきた。2人は周りにばれぬよう、こっそりと話した。
「だめだめ!復しゅうはしちゃだめだって!」
「なんでだめっていうの!まだこれからやるのに」
「だからだめなんだよ!どうせろくでもないことやるんでしょ?」
コロンが上からいく。こっちの方が先輩だというのに。
「なんだと、このー!」
りんごは持っていた角缶で、コロンをめがけて当てようとした。
「やってごらんよ。ぼくは体内に魔法が循環しているから、当たっても痛くないんだ」
りんごは、何とか怒りを抑えた。ここでやってしまっては、周りから更に変な人だと思われる。
「絶対ゆるさないからね」
りんごは、怒りを何とかこらえた。あとで、こらしめてやる。
「ふふ・・・りんごちゃんこわーい!」
そう言って、すぐにコロンはポケットの中に隠れた。都合の悪い時だけ隠れて・・・。りんごは役に立たない魔法使いだなと思った。

りんごは、階段の前にきた。この学校の階段は、けっこう段数が多くて大変なのだ。
「はあっ・・・はあっ・・・」
角缶は、りんごにとっては重く感じる。階段に苦労していたりんごを、大樹が素通りする。
「おい、りんごおそいぞー!非力だなw」
「なっ・・・」
りんごは怒りが込み上げてきた。しかし、これも事実。言い返すことができなかった。りんごは、頑張って一段、一段と上がる。コロンはポケットの中ですやすやと眠っていた。まったく、こんなにマイペースなのは誰に似たのだろうか。だが、りんごを助けてくれる人は一人もいなかった。

やっと階段を登り切った。あともう少しで教室だ。やった!
その時、後ろから誰かに押された。
「えいっ!」
(えっ・・・!?)
いきなりだったので、体勢を立て直すことはできず、そのままあともうちょっとの所で倒れてしまった。そのまま角缶も床への衝撃で、中が開いてしまい、中に入っていたみかんは廊下にあふれてしまった。「カーン」という金属音に、周囲の人は思わずこちらに注目する。りんごは、痛みに耐えながら、すぐに後ろを見た。そこには、半笑いしている秀平がいた。
「ばーかw」
りんごにそれだけ言って、その場を去っていった。なんて最低な男なんだろうか。りんごは、思わず涙目になる。
「ちょっと待ってよ!絶対わざとでしょ!」
秀平は振り返る。
「うるせえな!お前、そんなことより、早くみかん拾った方がいいんじゃねえの?先生にばれたら叱られるぜw」
(くっ・・・)
ここは引き下がるしかなかった。事実を言ったところで、りんごの不注意とされてしかられてしまうだろう。そうなる前に、なるべく早く拾わないと。きっと、中は汚れていないから大丈夫なはず。焦ってみかんを拾うりんごを、修平は笑って見ていた。
(ひどい・・・最低・・・)
りんごからは、その一言しか思い浮かばなかった。今まで、好きだった秀平に、こんなことをされたのだ。本当に悔しすぎる。しかし、今のりんごに復讐できる方法なんてない。せめて、魔法が使えたらいいのに。そしたら、いくらでも復讐できるのに。そんなことを考えているうちに、足音が聞こえてきた。先生だ。こっちに向かってくる。この光景を見たら、先生はなんと言うだろうか。確実に叱られるのは間違いない。それだけはいやだ!このままじゃ、評価もCにされてしまうかもしれないと、急いでみかんを角缶の中に入れておいた。なんとかばれずに済んだ。
「りんごさん、立ち止まってないで、早く教室に入りなさい」
「は、はーい・・・」
ふう、本当にギリギリセーフだった。もしばれていたら、ただでさえ機嫌の悪い先生が、もっと鬼になっていただろう。りんごは、急いで教室に入る。そして、角缶をテーブルの上に置き、配膳を始めた。
「あぶなかったねー」
コロンがポケットからこっそり、顔を出した。
「うん。なんで時間止めてくれなかったの?」
「ごめん、眠ってて・・・」
コロンは大きなあくびをする。それと同時に、教室から誰かが入ってきた。みかんだ。みかんはりんごの同級生で、いつも遅刻してくる。顔はかわいくて、ちょっとギャルみたいな部分がある。
「ちーっす!」
先生が、みかんの前にやってくる。
「みーかーんーさーん!!あなた、4時間16分13秒おくれですよ!どんだけおそいんですか!」
先生が鬼になる。自然と口調も早口になっていた。
「だってー、なかなか起きられなかったんだもーん。ってかさ、そんな細かい時間言われても仕方なくないすかー?そうやって叱られても、よくわかんないんですけどー」
あの鬼のような先生に対抗できるのは、この学校でみかんのみだろう。
「あら、今日もやる気なのね。いいでしょう、休み時間にりんごと一緒に職員室に来なさい」
「あ、招待状っすね。わかりましたー!」
あれを招待状と思えるところもすごいなと、りんごは感心してしまう。自分だったら、絶対に落ち込んでいただろう。なんでも前向きにとらえられるのが、みかんのすごいところだ。
「あ、りんごーおはよー!」
「お、おはようございます・・・」
りんごは、正直ギャルは苦手だけど、相手からどんどん、私に近づいてきた。
「今日も堅苦しいねーw大樹、秀平、まーたりんごのこといじめたり、してないよねえ?」
みかんは大気と秀平に問いかける。みかんは、運動が得意であり、怒らせるとまずいことになるのだ。2人はとっさにうそをついた。
「し、してませんよ!ねえ、秀平さん!」
「お、おう、おれたちは友達だからな!ほら!」
秀平は、大樹とりんごの肩を組んできた。みかんが来た瞬間、この2人は急に性格が変わるのだ。りんごは嫌そうにしている。
「ふうん。ならいいけど」
「あの、みかんさん、今日あなた、当番ですよ」
大樹が言う。
「当番?なにそれ?聞いてないんですけど。私はあなたたちとは違って、当番って今知ったばかりなの。だから、いきなり言われても困る。ってことで、私は当番やらないから。3人ともよろしくねw」
そう言って、みかんは自分の席に行ってしまった。修平は腕組をやめる。
「なんだよ!あいつさ、俺らのことを見下しやがって、ちくしょー!」
大樹は思わず、小声で口に出す。
「仕方ないよ、みかんさんは、ああいうキャラだし」
秀平も言ってきた。そう、みかんはめちゃくちゃプライドが高い人なのだ。そして、めちゃくちゃ口論してくるため、先生でさえも面倒くさくて話せない。いわゆる、不良って感じだろうか。こうして、何とか配膳は終わり、全員が席に座った。日直の合図で「いただきます」をする。
(はあ、やっと給食だ・・・)
今日は、本当にいろいろなことがあった。変な熊は出てきて、いっぱい走って、そしていっぱい怒られて・・・。でも、とりあえずみかんが来てくれれば安心だ。もう、今日一日は、大樹と秀平にいじられることはないだろう。りんごは、いつも通り、ゆっくりと給食の時間を楽しんでいた。そして、あっという間に時間は過ぎた。前の席にいる大樹と秀平がこちらを向く。
「早くしないとまずいぞー!あと3分だぜ!」
「そうそう、急がなきゃみんなを待たせちゃうよー?」
こっちだって、それなりに急いでいるのに。そんなことを言われると、腹が立ってくる。そして、りんごは大樹と秀平の応援?によって何とか、時間ギリギリで間に合ったのだった。
(もう、給食の時間が短すぎる!せめて、1時間くらいあればいいのに!)
りんごはそう思いながらも、食器を片付けるのであった。

新しいキャラを追加してみました!りんごとみかん、これから仲良くなって、お互いに魔法少女をするのかもしれません!この後も期待です!
※これは、作者の想像であり、必ずしもこうなる(ネタバレになる)とは限りません。