コメディ・ライト小説(新)
- 第四話 ( No.10 )
- 日時: 2025/02/02 16:55
- 名前: ひな (ID: UgVNLVY0)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14096
私はその席をスッと立った
舞「あ、あののの…」
ああ、どうしよう
緊張でおかしくなって言葉が出てこない
舞「えと…お、おく°ら、ら、舞です…」
みんな「なにあれー クスクス」
はぁ…これだからみんなの前で話すのは嫌いなんだ。
個人と対話するのは正直言って個人にしか私の声は聞こえてないようなものなので、あまり緊張しない。
だけど…みんなの前で話すのは、みんなに見られてる…聞かれてる…失敗したらなんで言われるかと、不安になって言葉が詰まる。
舞「あののの…私は…その…ウタバの…その…フラペチーノが好きで…」
好きなものの話をするのも、なかなかうまくいかない。
舞「えと…み、みんなが…ウタバの…フラペチーノを…のの、飲んでくれると…嬉しい…です…」
私はそう言い終えたら、静かに席に座った。
ああ…すごく恥ずかしかった…
丸で地獄の鬼たちに反対意見を言ってるくらい怖かった…
燈が私に失望してるかもしれなくて、怖くて隣を見れなかった。
すると燈は私に話しかけてきた。
燈「舞ちゃん…」
ああ、どんな言葉を浴びさせらるのだろうか…
燈「すごい可愛い!!」
舞「え…?かわ…」
私は燈の言葉に唖然とした。
こんな私を、かわいい?
馬鹿にしているのかという怒りの感情が込み上げられてきた。 でも…
それと同時に、嬉しいという感情が怒りより上をいっていた。
嬉しい
笑いたい…
舞「ありがとう!」
私は元気に、できるだけ明るい感じで言った。
そして、顔も笑顔に…
燈「舞ちゃん、顔…大丈夫?無理して笑ってない?」
舞「え…?」
私は、窓ガラスに映る自分を眺めてみた。
…なんだこの顔。
目は死にそうという言葉がピッタリなくらい細まり、あげたつもりの口角の周りにしわが寄っている。
………ちゃんと、笑えなかった…
その晩
私は児童養護施設の二段ベッドの上段で、布団をかぶって泣いていた。
どうして私は笑えないんだろ…
これじゃ燈が嫌な思いをしてしまうかもしれない…
笑うことのできない気持ち悪い友達がいるって噂されるかもしれない…
それに…
私はその晩、笑えない自分を恨んだ。