コメディ・ライト小説(新)

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まほがく! ー魔界のおかしな仲間達ー
日時: 2016/04/03 02:30
名前: ささみ ◆dRwnnMDWyQ (ID: bJHwv4jv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11215

はい、皆さんどうもです。

初めましての方は初めまして、そうでない方はいつもありがとうございます。

ささみと申します!


前のコメディライト板で書いていたものをここに移します。


では、作者ささみとこの作品についての注意!



◎更新ペースにばらつきがあります。大体亀さんナメクジさんです。

◎荒らしや悪口ダメ、ゼッタイ。
あ、でも指摘やアドバイス、感想など頂けたら嬉しいです!

◎酷い文章。誤字脱字あるかも。
皆さんが読みやすい小説を書けるよう頑張っております!

◎作者のテンションの移り変わりはひどいものです。適当に流してください、笑

◎たまにシリアスが入ると思います。苦手な方は見ないで…と言いたいところですが話を進める上で重要なことなので、シリアスパートも見て欲しいです!




「こんな作品見てやんねー!」って方は今すぐ時間を他のことに使ってください。

これらが(・∀・)オッケー!って人はこの作品を暖かい目で見守ってやってください…



それではいきます!



----------目次----------


*プロローグ >>1

*やっていける気がしない。 >>2

*残念な理事長、ここにあり。 >>3

*先生達は平和なようで。 >>4

*文化祭と忍び寄る悪夢。(執筆中) >>5 >>6 >>7




Re: まほがく! ー魔界のおかしな仲間達ー ( No.1 )
日時: 2016/03/30 02:38
名前: ささみ ◆dRwnnMDWyQ (ID: n0SXsNmn)




*プロローグ

魔王の気分によって天気が変わる魔界は、今日も快晴だ。

死神イヴァ・レクイエムによって創られた魔法学校、通称「まほがく」。
魔術を学び自身の魔力の質を磨く為、沢山の生徒が通っている。

そしてそこには、有り得ないほどの強力な魔力を持つ6人がいた。
四天王…ならぬ“六天王”と呼ばれている。

「あの子達は何か大切なものを失っている気がするんだ」

理事長兼校長のイヴァは彼らの事をそう言う。

「何かを失えば、何かを得る…これは人間界でも魔界でも同じようなサイクルがあるのかもしれない」

「彼らが得ることを望んでいなくても、ね」

「これは生まれた時から決まっていた、運命だったんだよ。
何かを失った悲しみの代わりに“六天王”という地位を得ること…」

「…あぁ、これはただの死神の意見だから気にしないで」

イヴァはそう言って紫色の瞳を細め、理事長がやるべき仕事にとりかかった。



彼の言葉の意味が理解できるのは、ずっとずっと先の話。


Re: まほがく! ー魔界のおかしな仲間達ー ( No.2 )
日時: 2016/03/30 02:40
名前: ささみ ◆dRwnnMDWyQ (ID: n0SXsNmn)



*やっていける気がしない。


「それでは、生徒会総会を始める。まずは各委員会活動内容の報告」

無表情にそう言い放った、短めの茶髪に蒼い瞳を持つ青年。
彼はこの学校の生徒会長、アレン・アルバート。
そして、“六天王”の1人でもある。

「はい、いつも通り保安委員会からね。フィオラ」
「活動内容は変わらず、校内と校外の見回り。今月は異常無しだぜ」

アレンの隣、ホワイトボードの前に立ち柔らかく笑う青年はリュート・シルベニア。
長身で、肩まで伸びた銀髪に赤い瞳を持つ、副生徒会長である。

そして、フィオラと呼ばれた、赤髪に黄色い瞳を持つ少女は姓をフルムーンという。
まばらなショートヘアーだが、横の髪だけ胸下まで伸びている特徴的な髪形をしている。
保安(保健安全の略)委員会委員長である。

「あ、でも、アレンは相変わらず男子受け悪いな」
「男子受け?求めてない。余計な情報を、どうも」
「癪に障る言い方だぜ…。女子にモテてたらいいのかよ、お前は?」
「そんなのも興味無い」
「どんだけ無愛想なんだ…くー!むかつく!」

顔立ちのいいアレンは学校一のモテ男である。
女子の視線を独り占めしているくせに、無愛想で誰にも優しくない為、男子からは「気取ってんじゃねえ」と理不尽に嫉妬されている。

「まぁまぁ、喧嘩しないで、ね?次、風紀委員会。セラどうぞ」
「いつも通り、校則に五月蠅い委員長でいたわよ」

妖しく微笑んだ少女は、セラ・ガーネット。
黒いロングヘア―に緑色の瞳を持つ、風紀委員会委員長である。

「そういえば、最近人間界から入ってきた『タバコ』?あれ、煙たいわ。臭いし。魔界の生物に身体的な影響は無いみたいだけど、禁止でいい?」
「それは後で議論しよっか」
「分かったわ」

注意:〔人間界の未成年者は勿論タバコは駄目だよ!身体的な影響ありまくりだからやめようね!〕

「じゃ、次、図書委員会。ローゼ宜しく」
「…本の貸し出し、整理、修理は変わらず。んで、返却期間を守らなかったり、本に損傷を与えた奴にはペナルティを与えることにした」
「え、勝手に決めたの?校則を変える時は僕かアレンに声掛けてよね。ちなみに訊くけど、ペナルティって…?」
「1発ぶん殴る。3回目からは、土に埋めようと思ってる」
「武力行使はやめようね。これもまた議論しよう」
「む…」

不機嫌で目つきの悪い、黒いセミロングヘア―に橙色の瞳を持ち、黒い猫耳と猫尻尾が生えている少女は、ローゼ・キャティー。
図書委員会委員長である。
また、彼女のように猫耳と猫尻尾が生えた種族は魔界ではニャミリアと呼ばれている。

そして、今紹介した4人もアレンと同じく“六天王”メンバーだ。

「次は美化委員会だね。どうぞ、リリー」
「うん。えと、いつもと変わらないよー。新しい花を植えたくらいかなあ」
「美化委員のおかげで、学校はいつも綺麗だよ。ありがとね」
「どういたしまして」

照れてはにかむ、薄い桃色のおさげと茶色の瞳を持つ少女はリリー・スターリア。
美化委員会委員長である。

「最後は飼育委員会。カノン宜しく」
「はい、いつもと変わらないです。3匹共、順調に育ってます」

満面の笑みで答える、橙色の髪をハーフアップにした、黒い瞳の少女はカノン・ミルフィーユ。
飼育委員会委員長である。

ちなみに世話をしている動物は、魔界用に改良されたウサギだ。

今紹介した2人は“六天王”ではなく、ごくごく平凡の少女達だ。
では、“六天王”の後1人はというと…?

「みんなばっかり、ほーこく、ずるい!リンもやりたいな」
「じゃあ、リンも何か言う?いいよ」
「あのね、かれてたお花さんが、またさいたよ!」

満足気にニコニコと笑う、白髪のボブヘアーに橙色の瞳で、白い猫耳と猫尻尾が生えている幼女は、リン・キャティー。ローゼの妹だ。
美化委員と飼育委員を掛け持ちしている。

彼女が、“六天王”最後の1人である。
そして、生徒会メンバーもこれで以上だ。

「流石、私の妹。今日も天使。愛してる、リン」
「リンもおねーちゃんすきだよー!」

ローゼは病的なほどのシスコンで、リンのことを愛してやまない。
リンも姉のことが大好きである。

「ふふ、相変わらず姉妹仲がいいのね。羨ましいわ」
「セラねーちゃんは、なかよしじゃないの?」
「私は兄弟姉妹がいないのよ。独りは寂しいものよ…」
「あ、私もひとりっこだぜ」
「ひとりっこ率が高いね。実は僕もなんだ。リリーとカノンは?」
「私はお姉ちゃんが2人いるよー」
「弟1人と妹2人がいます」
「あら、カノン、お姉さんなのね」
「何か分かる気がする。世話好きそうな顔してるもんな。…アレンは?」

フィオラが声を掛けても、アレンは無表情で黙ったままだった。

「おーい、聞いてるか?」
「…お前ら、今、何の時間か分からないのか?」

アレンの冷たく低い声で、さっきまでの和気あいあいとした雰囲気は何処かに行った。

「いつまで駄弁ってるんだ。リュート、お前進行係だろ。話に加わってどうする」
「ごめん…」
「セラ、お前も普通は注意する役目だろ」
「えぇ、そうね…。悪かったわ」

しゅん、と申し訳無さそうに、怒られた2人は俯く。
それを見たフィオラは少しだけアレンを睨み付けた。

「何で2人だけを責めんだよ?お前が注意すればよかった話じゃないか」
「それがこいつらの役目だからだ。俺の出る場じゃないと思ったから黙ってたんだよ」
「優しさの欠片も無いなお前!」

勢いよく立ち上がったフィオラをカノンが宥める。

「落ち着いて下さい、フィオラさん。アレンさんに悪気は無いかと…」
「こいつには悪気しか感じられねえよ!」
「はぁ?それはただの言い掛かりだろ」
「フィオラねーちゃん、アレンにーちゃん、ケンカはだめだよ…!」
「ガキは黙ってろ」
「う、うぅ…」
「私のリンを泣かせたな、このクズ会長が」

どうやらこの生徒会は、上手くいってないようである。
…いや、生徒会というより、生徒会長が敵を作り過ぎているようだ。

――――

ここ、まほがくでの生徒会の定義は、「生徒会長・副会長・各委員長の集まり」いわば「学校のリーダーの集まり」である。

そして、生徒会8人のうち6人は“六天王”ということに気付いただろうか?

学校のリーダーに強い者が集まっているわけ、それは、次話で説明しよう。


Re: まほがく! ー魔界のおかしな仲間達ー ( No.3 )
日時: 2016/03/30 02:46
名前: ささみ ◆dRwnnMDWyQ (ID: n0SXsNmn)





*残念な理事長、ここにあり。




まほがくの理事長兼校長は、自由気ままな死神である。

ちなみに死神だということは他の先生方と生徒会メンバーしか知らない。



名をイヴァ・レクイエムという。
そして、重度のロリコンであった。


リンが委員会を2つ掛け持ちできているのも、“六天王”だからという理由もあるだろうが、大半は甘やかしであろう。



…それはさておき。



イヴァは根っからの弱肉強食的思考であり-というか魔界がそういう世界なのだが-、強き者が上に立つという考えなので、力を持つ“六天王”を生徒会に配置した。


アレンが1番強い力を持っていて、生徒会長に任命されたのだが、彼には正直やる気が無かった。


今、生徒会がちゃんと組織として成立しているのは、他のメンバー(主にリュート)が頑張ってくれているおかげなのである。




「アレン、今日の話し合いのメモ、理事長に持っていくね」

「あぁ、宜しく」



先程の総会が終わった後。
もう外は夕日が沈もうとしていた。


リュートは今日話し合った内容が書かれているノートを持って、生徒会室を出た。



1つ、大きな溜め息を吐く。



理事長室までの長い廊下を歩いていると、後ろから誰かが走ってくる足音がした。

振り向くと、リンがこちらに向かってきていた。



「リュートにーちゃん!」

「リン、転ばないように気を…」

「にゃー!?」

「言ったそばから…」



リンは、顔から盛大に転んでしまった。

思わず、くすりと笑ってしまう。


「大丈夫?鼻、打ったんじゃない?」

「だいじょーぶ。リンは、つよいこだから」

「強い子は転ばないよ」

「んにゃ!そうなの?」

「ふふ、多分ね。ほら、立って」



リュートが差し伸べた手を掴んで立ち上がり、服についたほこりを払い落すリン。



「そういえば、どうしてここに来たの?ローゼは許した?」

「おねーちゃんに見つからないように、こっそりきたよ」



リンは唇に人差し指を当て、無邪気に笑った。



「あのね、リュートにーちゃん、いつもがんばってるから、リンがノートもってってあげる」

「本当?嬉しいな。…でも」



口籠るリュートを見て、リンは首を傾げた。


リュートは、リンが理事長の元に1人で行ったらどうなるか考えた。
あのロリコンのことだ、何かするに違いない、と。



「僕も一緒に行くよ。1人じゃ危ないから」

「え?がっこーはあぶなくないよ?リンはだいじょぶだよ」

「あのねリン。放課後の学校には怖い噂があるんだよ」

「こわい、うわさ…?」

「学校に1人で残ってるとね、どこからともなく無数の手が現れて…」

「それで…?」

「人間界と魔界の間にある、真っ黒な所に引きずり込まれるんだって」



本当はこんな噂なんて無いのだが、できるだけ本当っぽい雰囲気を持たせるためにいつもより低い声で話してみた。

リンは完全に信じきって、大きな瞳を涙で濡らした。



「ひぃぃ…じゃあ、リュートにーちゃんも、いっしょにいこ…」

「いいよ」



リュートは心の中で「嘘吐いてごめんね」と謝った。

嘘だと気付くことないリンは、リュートの手を握り、怯えながらきょろきょろと辺りを見回していた。



暫く歩くと、理事長室に着いた。

重々しい、木製で焦げ茶色の扉を叩く。



「どうぞー」



気の抜けた返事が聞こえ、リュートは扉を開けた。



「失礼します」

「しつれーします」

「話し合い、終わった?今日はいつも以上に長かったね」



黒い革の、大きな回転椅子に座り、微笑んでいる。

無造作に結んだ紫色の髪と瞳を持つこの男が、イヴァである。



「はい。また、ちょっと言い争いがあって…。あ、これ、今日のノートです」

「ありがと、いつもご苦労様。…んで、今日はリンちゃんも一緒なんだね」

「えぇ、まぁ」



リンを視界に捉えると、イヴァは折角の整った顔立ちを台無しにする位のだらしない顔をした。

口元にはよだれが見えるようだ。



「うへへ…リンちゃん今日も可愛いね。僕に会いに来てくれたの?」

「んー?リュートにーちゃんのおてつだいさんなんだよ」

「そっかー。ローゼちゃんは?」

「おねーちゃんにないしょできたよ」



リンがそう笑顔で言った刹那、理事長室の扉が勢いよく開いた。

ローゼが足蹴りで扉を開けたようだ。


観音開きの扉の、片方が取れ、もう片方にはひびが入った。

イヴァはそれを見て頭を抱えたが、ローゼは気にすること無くつかつかと歩いて入ってきた。



「リン、探したぞ。勝手にいなくなったら駄目」

「ごめんなさい…」



ローゼは耳を垂れるリンの頭を撫でた後、イヴァとリュートを睨み付ける。

そして、リンの手を引いて部屋を出ていった。



「ドア壊されたの何回目だろう…」

「ローゼには魔術よりドアの開け方を教えてあげたらいいんじゃないですか?」

「僕の教育の問題かぁ…。あぁ、リュート。もう帰った方がいいよ、暗いし」

「はい」

「今度はアレンも連れてきてね。あの子の態度、悪意は無いと思うけどね。ま、これからもリュートがサポート宜しくね」

「分かりました。…じゃ、帰りますね。また明日」

「じゃあね~」



軽く一礼して帰っていくリュートの背中を、イヴァはどこか寂しげな表情で見つめていた。




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