コメディ・ライト小説(新)
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- 天から授けられし才を笑え!!
- 日時: 2016/12/03 15:13
- 名前: 羅伊夢 (ID: Y6Hwqbmi)
初めまして、こんにちは、お久しぶりです。羅伊夢というものです。
普段は別名義で活動しています、私の正体が分かった方はにしし、としていてください。
注意事項です。
・完全なる能力物です、しかし登場人物の彼らは”日常”をエンジョイしています。
・更新は暫くかなり遅いです。
・作者はシリアス、闇みたいなのが好きなのでたまに話がそんな感じになります。
・この作品は同時進行しているとある作品のアンチというかスピンオフになります。しかしこの作品自体は、この作品だけで成立します。
・というか逆に同時進行してる方の作品みると頭が混乱します。世界観は全く違います。
・作者の集中力はありません。よって長い文章は書けず、時に文章が支離滅裂となります。
長くなりましたが、この作品を読んで少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
2016、11、26 更新開始
”テンサイ”である彼らの、愛しい愛しい黒歴史
- Re: 天から授けられし才を笑え!! ( No.1 )
- 日時: 2016/11/30 01:29
- 名前: 羅伊夢 (ID: 37co05d2)
🌸Draft🌠
ねえ世界はこんなにも色に溢れてて。
こんなにも美しいっていうのに。
どうして僕らは、こんなにも。
世界とは相容れないのだろう。
「分かっているでしょう、そんなこと」
「だって貴方たちの色は」
「どうしようもなく異常もの」
わからない わからないよ
どうしてこうなったのかなんて ぼくらにも
みんなとおなじだっ”た” はずなのに
普通に、なりたい
仲間外れにしないでください 僕らは人間なんです
過度な期待はしないでください 僕らは人間なんです
僕達のそんな叫びも、きっと君達には聞こえないんでしょう?
御伽噺の中のように狂っていて、基地外なこんな世の中で、それでも無様に舞い踊る僕達の前奏曲
御覧の際にはどうかーーーーーーーー腹の底から笑って頂戴ませ。
- Re: 天から授けられし才を笑え!! ( No.2 )
- 日時: 2016/12/02 01:29
- 名前: 羅伊夢 (ID: Ouicm1PF)
- 参照: http://光と闇は相容れない
CALTE1 *Darkness and light are incompatible*
この世には”テンサイ”と呼ばれる者達がいるーーーーああ”天才”じゃないよ、あくまで”テンサイ”。
”天才”とは違う”テンサイ”。
非人道的な実験で、人為的に”才能”を与えられてその身に余る能力のせいで心を壊して、無様に踊り続ける裏社会の人形、それが”テンサイ”。
かくいう僕もそんな”テンサイ”の内の一人だ。
名前は”黒曜”。こんな変な体になる前は、それなりに人間らしい名前を持っていたけど今じゃそんな名前ほとんど誰も呼ばない。そもそも僕に話しかけてくる変人な奴がいないしね。
例えば僕の髪と目の色。普通に黒髪に黒目なんだけど、その”黒さ”が尋常じゃない。今時こんな黒いの純日本人でもいないでしょ、ってレベル。事実、以前の僕の髪と目の色は赤みがかかった茶色だったーーらしい。なんで自分の事なのに覚えてないのか、って?いや何年前の事だと思ってんの。まあ僕も覚えてないけど。
あとーー血液の色。これは明らかにおかしい。だってコレ血液っていうよりイカスミみたいな色だもん。真っ黒。こんなもの初対面で見せられたら僕なら卒倒モノだね、気持ち悪いもん。
ね、こんな奴普通話しかけないでしょう?
もう分かっていると思うけど、僕の”黒曜”って名前はそんな髪と血液と目の色から名付けられている。どうやら”テンサイ”は、自分の”彩”っていうのを持ってるらしくって、たまたま僕の色は”黒”だったらしい。やだねえ悪役だと思われそう、この色。
「ねえねえ、トモくん。あたしたちどうなるのかな?」
そうやって僕に不安げに語りかけてくるのは、幼馴染の黄花。蜂蜜色の髪を二つに縛り上げた、可愛くて素敵な女の子。顔から全身に巻かれた包帯がとってもキュートだ。
「そうだねえ…まあ僕は黄花と一緒にずっといられるのなら何でもいいよ」
僕がそう声をかけてあげると黄花は「あたしも!!」と、嬉しそうに笑い、頬を赤く染めた。うんやっぱり黄花は可愛い。
非人道的な研究所があれば、非人道的な機関も当然のように存在するわけで僕達はそんな機関で比喩ではなく馬車馬のように働かされた。
いや正しくは、”働かされていた”、だ。
僕達のいた機関はつい昨日”破壊”された。物理的にも社会的にも。
”一人の男”の手によって。
男の名は濃尾彩人。あまりよく知らないけれども、表社会でも裏社会でも名を轟かせている有名な精神科医らしい。全然そうは見えなかったけどな、昨日カウンセリングを受けている時に見た限りでは。
見た目二十代くらいの、端正な顔立ちをした爽やかな男の人だった。
ずっとにこにこしながら僕の話を聞いていたり、僕に話をしていたりで、彼はカウンセリングらしいことを一度もしなかった。黄花なんかは彼に帰り際、チョコレートを貰ったとぴょんぴょんと喜んでいた。
黄花が喜んでいるのなら僕も嬉しいけれど、彼は一体僕達に何をさせる気なんだろう。
まあ今更何をしたって何も感じれないのだけど。
どうせなら今度は僕達が”幸せ”になれるものにしてほしい。
そんなことを、半分諦めながらも願った。
- Re: 天から授けられし才を笑え!! ( No.3 )
- 日時: 2016/12/03 14:55
- 名前: 羅伊夢 (ID: Y6Hwqbmi)
「…あれ?トモくん、向こう…扉開いたみたいだよ?」
黄花がそう言って指差した方向を見てみると、開いた扉から青い髪の少女と、白い髪の少年が入ってきた。青い髪の子の方は僕達と同じくらい、男の子の方は僕達より二歳程年下に見える。
え、僕達の年齢?
うーん、正確な年齢は覚えてないのだけど確か十二歳くらいだったような気がする。僕達のいた場所にはカレンダーとか、時計とか洒落た物は置いてなかったからね。そりゃ時間の感覚も曖昧になると思わない?
それにしても、だ。
帰る場所などとうにない僕達は、此処に昨日からずっといたのだけれど来客は彼女達が初めてだ。話を聞けば僕達がこれからすること、されることがもしかしたら分かるかもしれない。
----それに、あの”髪の色”。
あの”色”は、僕達特有のものだ。要するに彼女達は、僕達と同じ境遇である可能性が高い。いや、噂には聞いてたけど僕達以外の化物って本当にいたんだね。驚いちゃった。
「ねえ、アンタが”黒曜”?」
気が付けば、扉の近くにいた彼女たちは僕達の目の前にいた。
不機嫌そうに指をかじりながら僕にそう問いかける彼女。
「へえ----本当に全部”黒”なのね。普通の人間みたい。…アタシは蒼海。そこにいる白いのが白星。…白星は話せないから、何か聞くのならアタシに聞きなさい。…先生に頼まれた手前、適当にやるワケにはいかないしね」
「……君の、”能力”は、何?」
僕がそう聞くと、彼女はただでさえ不機嫌そうな顔を余計に歪ませ、ぼそぼそと面倒くさそうに質問に答えた。
「初めに”ソレ”を聞くなんて、アンタってつまらない男ね----物事には普通順序というものがあるでしょうが。…でも、アタシはとっても優しいから答えてあげる、アタシの能力はね」
「”雲外蒼天”」
「----本来の意味は、雲を抜ければそこには素晴らしい青空がある、希望を信じろ、っていう良い意味なんだけどね。…アタシの場合違うのよ、そう、いうなれば”雲の先が晴れてるか、晴れてないか分かる”…みたいな。簡単にいえば”物事の終わりが分かる能力”」
悲し気な表情を一瞬見せながら、彼女はそう言う。
何が悲しいのだろう。
”理解”できない。
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