コメディ・ライト小説(新)

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そうは問屋が卸さない
日時: 2017/12/03 16:03
名前: MESHI (ID: LGxJAebD)

どうも、MESHIです。読み方はそのまま「メシ」です。

2作目を、調子にのってはじめようかな~と思いましたので、思い立ったらすぐ行動を座右の銘にしている私は早速ページを開きました。どっちかというと、猪突猛進・あとは野となれ山となれタイプなんですg…っぐぉっほん!!

今回のテーマは一応「ラブコメ(らしきもの)」です!

あの!!読んでてすごく楽しくなって!こっちまで青春をしているような気になって!そんな気になるだけで結局現実リアルでは何も起こらなくて!ちょっと虚しくなるけどやっぱり読むのがやめられないという!魅惑のラブコメです!!(忌まわしき青春時代)

しかしMESHIが書く「ラブコメ」は、時々…いや、しょっちゅう話が脱線して、最終的にはただただ登場人物達がコントを繰り広げるだけになってしまうかもしれません。

登場人物たちがマイクの前で「ショートコント」「面接」などと言い始めたら、もうお持ちのスマホ、あるいはパソコンを窓の外へ放り投げていただいて構いません。でも弁償はしません。

そして、今回の小説は本当に不定期更新なので、いつ更新されるか分かりません。気が向いたら更新…という感じです。

1年くらい更新されていなかったら(あっ…あいつやっぱりあとは野となれ山となれタイプやったんやな…)と、ページをそっと閉じてください。


それではよろしくおねがいします!














【コメントありがとうございました!】

幅猫さん

Re: そうは問屋が卸さない ( No.1 )
日時: 2017/09/16 17:55
名前: MESHI (ID: FqCQxaZS)



『そうは問屋が卸さない』

そうやすやすと相手の望み通りには応じられない。
また、物事はやすやすと思う通りに運ぶものではないということのたとえ。











【1】






吾輩おれは幽霊である。名前はまだない。

___いや、「もう」ない、と言った方がいいな。

…おい、なんだその顔は。やめなさい、そんな雨ざらしの放置自転車を見るような目をひとに向けるのは!

幽霊一筋、約3年。年は18のまま止まっている。

3年間も飽きずに人間界このよでフラフラしてるかというと、もちろん俺がこの世に未練タラタラだからだ。

未練は何かって?

なになに?生き別れの妹を探すため?親に恩返しをするため?初恋の人に想いを伝えるため?

どれも違うね。

俺が死ぬ1週間後に発売される予定だった漫画、そしてその翌年に放送を開始する予定だったアニメと、まだ封を開けていないフィギュア…数えだしたらキリがない。

俺はどうしてもそれらを見るまではあの世へは逝けない。絶対に。

…おい、なんだその顔は。やめなさい、そんなに失望を露わにするんじゃない。

漫画だってアニメだってフィギュアだって立派な未練だ!

これに文句をつける奴がいたらかかってこい!ボコボコにされてやる!でも急所は狙うな!痛いから!


俺はこれらの未練が晴れるまでずーーーっと毎日毎日店を回っている。

幽霊だから当然人には見えない。

だから店内のディスプレイを1日中眺めていても誰にも変な目で見られないし、アイドルやら声優やらのイベントでもゲストの真横に行ってとびっきりの特等席でイベントが楽しめる。

…おい、なんだその顔は。やめなさい、そんな変態を見るような目は。

これだけ聞くと、「なんだ、幽霊って超イイじゃーん」と思う輩が出てくるかもしれない。

俺も同じだった。だが___

幽霊になってから2時間後、俺は気づいた。

何にも触れない。

漫画のページもめくれないしDVDの再生ボタンも押せないし、ゲームもできない。この世の全てのものに対して俺ができるのは指をくわえて眺めることくらいだ。

俺は絶望した。気づいた瞬間、電信柱に思い切り自分の頭を打ち付けた(全く痛くなかったが)。

それからというもの、俺は何とか物に触ろうと、寝たり起きたり野良猫を眺めてほっこりしたりして、血のにじむような努力をした。

全て失敗に終わった。


今まで好きだったことが何もできなくなると、精神的になかなかキツい。

どうにかして生き返るか、未練をなくして転生かなんかで生まれ変わるかしたい。

俺はそれからずっとニートのような生活をしていた。暇に任せて近くで写真を撮っているリア充どもの写真に写りこもうとしてみたりしていた(できなかったが)。

まあ半分飽きらめかけていたのだが___





現在、俺に人生最大の幸運が巡ってきた。

「やっほー、私は神様!ねえねえ、バイトしない?成功報酬は『生き返ること』!」

「神かよ…!」


















Re: そうは問屋が卸さない ( No.2 )
日時: 2017/09/17 17:21
名前: 幅猫 (ID: Yp/UGskp)

読ませていただきました。
とても面白いですね。
私、つい重い話書いちゃうんですけど、こんなにテンポのいい小説が書けるなんてすごいなと思います。
尊敬してます。マジで。
これからも楽しみに待ってます。

Re: そうは問屋が卸さない ( No.3 )
日時: 2017/09/25 17:01
名前: MESHI (ID: uSdQ/xFE)

幅猫さん

ありがとうございます!励みになります!!
そしてお返事遅くなりました!
(そもそも返事をここに書いたほうがいいのか、幅猫さんのスレッドに書いた方がいいのか分からなかったので、迷った末ここに書きました。なんかきまりとかあったらすいません…。)

私は逆に真剣な話がかけないので…いつもこんな感じになっちゃいます(笑)

これからも頑張ります!

Re: そうは問屋が卸さない ( No.4 )
日時: 2017/09/25 17:15
名前: MESHI (ID: uSdQ/xFE)

…待てよ、よく考えてもみろ。

さっきは反射的に目の前のコレを神だと思ってしまったが…

俺は目の前にいる『神』を名乗る物体をもう一度よく見る。

やっぱり、俺の目が悪すぎるせいじゃないらしい。

「どうしたの?私の顔に何かついてる?」

何かついてるどころの騒ぎじゃない、どう見てもお前はウサギだ。

そう、目の前で座っているのは両手にちょこんと乗るくらいの小さなウサギ。

全身のフワフワそうな毛は何回漂白剤につけてもこうはならないだろうというほど真っ白で、もう白を通り過ぎて光って見える。

それが流暢な日本語を話しているのだ。

俺が幽霊になるくらいだから、もう何でもアリなんだろうと思っていたが、さすがにこれは想定外だ。

「あー…本当に神様?」

遠慮がちに尋ねると、ウサギが二本足で立ちあがって両手を広げた。

「言っとくけど、これは仮の姿!この可愛いウサギさんの体を借りてるのさ!!」

ウサギも可哀そうにな…こんな変なヤツに体を乗っ取られて…。

「なぁんだ…てっきり人間どもは神を目の前にしたら『ハハァ~神様ァ~』~って言ってペコペコしながらお供え物的なものくれると思ってたのに…。」

何気に人間を見下すのはやめてほしい。

なかなか目の前のウサギと神様が結びつかないので、俺は頭の中でウサギ耳のついた巫女服女子を想像した。

おお、これならイケるかもしれない。

…なんだウサギ。その変態を見るような目をやめろ。

「いや…なんでもないよ、うん。」

視線逸らすのやめようか。

「まあいいや。信じてもらわなくて結構だから、とりあえず私が神様だってことにして話聞いてね。」

ウサギ___神はどこからともなく1枚の写真を取り出した。

「さあて!今から君にやってもらうバイトは、名付けて『きゃっ!幽霊が恋のキューピット!?ドキドキワクワク大作戦!』だよ!」

…。

なんだこいつ頭おかしいんじゃないのか?

「何かな、そのまるで『なんだこいつ頭おかしいんじゃないのか』とか考えてそうな顔は。」

すごいな、あたりだ。エスパー機能もあるのか神って。

「外れててほしかったよ。」

肩を落とすウサギ。俺はその小さな肩をポンと叩く。

うん…なんていうか、非常にダサ…分かりやすい作戦名だと思うぞ。

そのあとウサギが泣きまねをして俺が「ファーーーww」と指をさして笑うという謎の茶番を一通り終え、本題に戻った。

「で、この子が君が担当する子ね。」

渡された写真には、紺色のセーラー服を着た女の子がうつっていた。

後ろや横にも同じような服を着た人が並んでいるところを見ると、集合写真か何かだろうか。

短く切られた髪の毛はあちこちにはねて、寝起きのような髪型になっている。

まあそこまではいいとしよう。

「…なんで白目むいてるんだよ」

黒目がまったく見えない見事な白目。口は半開き、ご丁寧に鼻の穴までぷかぁっと開いている。

なんだ、変顔写真か?

「それが一番マシにうつってる写真。」

は?

「この子の写真全部調べたんだけど、顔が見える写真がほぼ集合写真しかなかったんだよ。しかもその中でも座ってた台が壊れて後ろにひっくりかえってる瞬間とか、撮影の瞬間に地震が起こって豪快にブレてるとか、目の前にでかい虫が飛んできて顔が隠れるとか…まともにうつってる写真が1枚もないわけ。」

…一気に可哀そうに思えてきた。

俺は手に持った写真をもう一度見る。

「これは何の瞬間?」

「これはね、くしゃみ0.6秒前。」

その瞬間にシャッターがきられるのはある意味奇跡じゃないのか?

するとウサギがちっちっち、とモフモフの小さな手を振った。

「この子は君が思ってる以上に超絶☆不幸アンラッキーガールなわけ。このままだと好きな人の半径10m以内にも近づけない。」

もうそっとしといてやれよ。

「だから君にどうにかして恋のキューピットになってほしいわけ。」

…ちょっと待った。

お前、一応自称神なんだろ?運命の糸を結ぶくらいできるだろ。

「えっ、いや~…私も他にすることあるしさ…ね?…うぅ~ん…うん…。」

…。

まあいいか。成功報酬に免じて許すとしよう。

「報酬をあげる条件はただ一つ!『超絶☆不幸アンラッキーガールの恋を叶えること』!異論は認めないよ!」

そこに☆をつける意味はあるのか?

「返事はァ!」

俺は渋々敬礼をし、呟いた。

「…アイアイサー」




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