コメディ・ライト小説(新)
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- たとえば、藤島くんと逢崎さん。
- 日時: 2018/11/10 19:23
- 名前: ジャンヌ (ID: 1ZQMbD0m)
たとえば、恋するお菓子なんて。
周りから勘違いされているふたり。
実は、両思いのふたり。
でも、二人とも気が弱いものでして。
なかなか二人の距離は変わらないものなのです。
そんな二人は、同じことを考えたらしく。
それも、『ニセモノのカレカノ』。
あまり話さない相手でも、これなら告白より上手くいくのではないかと、二人は考えたのです。
お菓子のように甘い、恋の物語。
毎日がワクワクな二人の知られない秘密の恋。
たとえば_____恋するお菓子の物語はいかがでしょうか?
*********
どうも皆様。ジャンヌと申します。
この物語は、学校でふと思いついたものです。
初めて書くものですから、上手くはいかないかもしれませんが、頑張ります。
読んでくれたら、嬉しいです。
感想も、是非是非。お待ちしております( ´∀`)
【登場人物】
藤島 爽叶
高校一年生の、気が弱く素直な男の子
元運動部だか、静かに本を読んでいるほうが好き
「ありがとうな。あ、逢崎……」
逢崎 結奈
高校一年生の、おとなしく女子力の高い女の子
学校では、学習委員で休み時間は本を読むことが多いが、実は運動好き
「ごごごごめんっ藤島くん!私、邪魔しちゃったよね」
【物語】
一話目 『たとえば、知らないふたり』
二話目 『たとえば、そっくりな友達』←次回
- Re: たとえば、お菓子なんて。 ( No.1 )
- 日時: 2018/10/03 20:40
- 名前: ジャンヌ (ID: 1ZQMbD0m)
一話 『たとえば、知らないふたり』
逢崎結奈は教室の机の上で静かに勉強していた。
今日はとても目覚めが良く心地よい朝だったため、随分前から学校に登校している。しかし、時間が経つにつれて、教室の人口密度は高くなり、挨拶を交わす者、友達と話す者で少しずつ賑わっていく。やっと頭が回り出したところだったが、結奈は黙ってノートを閉じた。
「え。嘘でしょ。そんな課題あった?」
クラスメイトの真島紗季が驚いて間抜けな声を上げる。
「やってないし。どうしよぉ。あ。ねぇ、結奈。見せて」
お願いと、目の前で手を合わせる姿に、結奈はくすりと笑った。
「あはは。いいよ、私はちゃんとやってきたから」
ゆっくりとした口調が柔らかい雰囲気を醸し出しす。それに加え、花が咲いたような優しい笑顔は誰もが魅力されるものだった。
元々面倒見のいい結奈は、困った人に頼られたり、助けたりすることに、喜びを感じていた。無理矢理ではなく、本心からの思いやりに、憧れを抱くものも少なくはなかった。
「さすが、逢崎さんだよな」
「優等生って感じだよねぇ」
「しかも、可愛いし!いいなぁ」
結奈たちの会話を聞いていたクラスメイトたちが、次々と褒め言葉を口ずさむ。聞いていて悪い気もせず、むしろ喜ばしいところだったが、心の中では、プルプルと震えていた。
「(どどどどどどうしよう!!私のイメージが何処かのお姫様みたいになってるよぉ)」
結奈の悩みは、実際と周りのイメージが違うことだった。
たしかに、成績優秀、真面目でおとなしい人柄で、休み時間は本を読んでいるような人だ。だが、実は、本を読むことよりも、体を動かしす方が好きだったりする。
「あんた、いつもどおりの真面目ちゃんだねぇ」
その悩みを知っている紗季が、からかうように問いかける。結奈はほっぺを膨らませ、紗季を迫力のない目つきで睨んだ。
「もぅ、紗季!ほんとは違うこと知ってるくせに!」
ごめんごめんと、紗季が苦笑いする。
___ガラガラ。
すぐ後ろの教室の扉が開く。
入ってきたのは、藤島爽叶だった。
朝からいかにもだるそうな表情で、チャイムギリギリに登校する爽叶。
ふと目線を向けられた結奈は、おどおどしながらも、挨拶する。
「お、おはよう。藤島くん」
「あ……おはよう。逢崎さん」
何事もなかったかのように、結奈の隣の席に座る。
その行動に対して、結奈は心臓がはち切れそうなほど高鳴っていた。
「(やった!ちゃんと挨拶できた!)」
喜びのあまり、隣の席の爽叶の方に目を向ける。その時、タイミングよくこちらの方を見た爽叶と目が合い、互いにすっと目を空へ目線をそらした。
「(爽叶くんかぁ……いつになったら、仲良くお話できるようになるかなぁ……)」
結奈にとって爽叶は、中学校が一緒であり、また、
彼のことが大好きだった。
「(どうしよう!さっき目が合っちゃったから、落ち着けないよぉ)」
未だにバクバクと激しく動く心臓は、これが恋なんだと、知らせていた。
きっと、世界中の何よりも甘いお菓子のようで、心の中にじんわりと溶けていく。その度に温かく、また寂しさを感じる。でも、君がそばにいるから今の私は、毎日が嬉しくて仕方ない。そう、とてつもなく強く、考えていた。
しかし、結奈は爽叶の気持ちをまだ、知らない。
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