コメディ・ライト小説(新)

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さぁ、雪が溶けない魔法を君に。
日時: 2018/12/16 22:24
名前: ゆず*冬 (ID: 1ZQMbD0m)

今年の冬、世界中が真っ白な雪に包み込まれた時。

彼らは一瞬にして魔法にかかった。

雪はいつかは溶けて、消えて、その場にあった雪など忘れてしまう。

だから、魔法をかけよう?

ずっと側にいれるように。ずっと忘れてしまわぬように。



___さぁ、こいが溶けない魔法を君に。
*********

これをご覧の皆様、ありがとうございます。
現在投稿中の小説『僕の声は君だけに。』は場面が夏となっております。
現在リアルの季節…………真冬!!
毎日が寒い日々です。

自分的にはその季節にあった小説が書きたい!という願望があります。なので、冬の間に必ず完結してみせる小説を書きます。頑張ります。なので、「もう一つ終わってないじゃないか!!」という方、お許し願います。

他の小説は『好きを知らない』ですが、今回は『大好きだけど、言えない』です。
四つも歳の離れた、場違いの恋。それでも、彼らは恋をしてしまったので戻れない。
そんな、甘い恋をお届けしたいと思います。また、女の子目線が中心となります。
是非、ご覧ください。

【登場人物】
相矢そうし 颯斗はやと
21歳の会社員。責任感があり真面目だが、優しすぎて遠慮しがち。しかし、お節介なため、年下に対しては厳しい面もある。颯斗が志乃に恋をして、この物語が始まる。
身長……176センチ

江原えはら 志乃しの
17歳の女子高生。友達の前では強がりで自信満々だが、本当は寂しがり屋で、自分の事は一人で解決しようとするため、溜め込んでしまう。気は素直で頑張り屋さんなため好かれやすい。
身長……162センチ

PS,自分が夢で見たものを小説としてお送りしております。
感想もバンバンどうぞ!

Re: さぁ、雪が溶けない魔法を君に。 ( No.1 )
日時: 2018/12/23 21:42
名前: ゆず (ID: 1ZQMbD0m)

『中心人物』
【名前】相矢そうし 颯斗はやと
【年齢】21歳
【性別】男
【容姿】身長176センチで細身。整った黒髪や常に清潔感があり、普段は温かみのある色の服を着ることが多い。
【性格】責任感があり真面目。優しすぎて遠慮しがち。しかし、お節介なところもあり、年下に対しては厳しい面もある。後輩からは信頼される先輩だが、上の人からは、いつか仕出かすのではないかと、少し心配されている。頭も良く、運動もそこそこできる。
【備考】会社員。志乃の母が手伝うパン屋さんの常連客。
【誕生日】2月1日


【名前】江原えはら 志乃しの
【年齢】17歳
【性別】女
【容姿】身長162センチの黒髪ポニーテール。パーカーや半ズボンを好むので、その系統の格好が多い。
【性格】友達の前では強がりで自信満々だが、本当は寂しがり屋で、自分のことは一人で解決しようとして、溜め込んでしまいがち。気は素直で頑張り屋なため、好かれやすい。頭は5教科250点ちょいで、特に英語がさっぱり。運動神経は良い。
【備考】今まで、好きな人も付き合った人も、好きとはっきり言われたこともない。母が手伝うパン屋さんの手伝いを11月の後半からやり始めた。
【誕生日】12月26日


『周りの人物』
【名前】江原えはら 真名衣まなえ
【年齢】48歳
【性別】女
【性格】すぐに信用し、疑うことを知らない。そのため、周りからはかなり危険な目で見られているが、常に笑っている能天気な人。
【備考】志乃の母。


颯斗の年下に対する戸惑いがちながらも止まらない事がはっきりと伝わる言動や、
好きと言われたことがなかった志乃が颯斗の言動に恥ずかしくも嬉しいのに、はっきりと言わない可愛い姿。

年が離れているからこと、生じる問題や募る想い。

ぜひ、注目して読んでください!!
また、ノンフィクション&あくまでも想像イメージなので、現実とはご注意ください。

Re: さぁ、雪が溶けない魔法を君に。 ( No.2 )
日時: 2018/12/25 15:50
名前: ゆず (ID: 1ZQMbD0m)

『#プロローグ』

____魔法は本当に存在すると思うかい?

雪が降る夜、隣に並ぶ彼は淡々と話した。
問いかけられた言葉の答えは簡単だった。

____颯斗さんが馬鹿だったとは思いませんでした。

私は彼の方に顔を向けず冷静に答える。それでも、彼の表情がしょぼくれた事に気付いた。どんなに優しく子供らしいところが多くても、立派な大人のプライドはあるようだ。
残念ながら私には彼のような、おとぎ話のような考えは全くと言っていいほど無いので、どう返して良いのかもわからなかったが、とりあえず今の答えは間違いだったのかもしれない。
彼は自分の恥を隠すかのように語りだした。

____魔法があった良いって思わない?俺はそう思うんだけどな……。

自分で言いながら話した事を後悔するのやめてほしいんだけどなぁ。いつもは私よりも堂々としていて、大人なんだなと思うけれど、時々見せる子どもらしいところも好きなんだ。明らかに言葉をかけてほしいというオーラを感じとり、今度は笑って彼の表情を見た。

____どんな魔法が使いたいんですか?

あぁ、なんて分かりやすいのだろうか。子どもらしいというか、すっと表情が変わるのは面白い。でも、元気になってくれたのは少し嬉しいかな。彼は誰に対しても分かりやすく表情や行動に表してくれるのに、私は隠してしまうから羨ましい。

____雪が溶けない魔法とか、かな。

私は意外な答えに驚く。頭の中で大体、空を飛ぶだとかどこにでも一瞬で行けるドアとかが多いのだと思ってた。私だったら、そうだなぁ……。学校から出された宿題を一瞬で終わらせてしまうロボットを選ぶ。あ。やっぱり魔法があったらいいのにな。まぁ、無いってわかってるから諦めてるけれど。

____何で雪が溶けない魔法なんですか?他にも色々あるのに。

彼はじっくり考えるポーズをとった後、私に笑いかけて、再び雪がしんしんと降り注ぐ空を見上げた。

____俺にとって雪が降った時は、普段よりも特別な日に思うんだ。夜になって太陽も隠れた真っ暗な空は寂しく思うんだけど、雪が視界の何処も白に染めて綺麗に見える。どんなに凍えそうな程寒い日でも、雪が降れば、仕方ないかって、許せる。そんな気がするんだ。

私は彼の遠くを眺める瞳を、じっと見つめた。
____特別な日に思うんだ。
全く同じ事を今、私も考えている。
それでも、私はその事を彼には伝えない。

____颯斗さん……いいえ、やっぱりなんでも無いです。

彼は少し不思議そうな表情を見せたが、私のスッキリとした笑顔を見ると、すぐに元に戻った。


私は彼に聞こえない小さな声で呟いた。

____颯斗さんが本当に魔法使いだったらいいのに。

それならきっと、どんな日も特別な日で。






今二人でいる時間は雪を見ているんだよって、ずっと言い訳が出来るから。

Re: さぁ、雪が溶けない魔法を君に。 ( No.3 )
日時: 2018/12/25 17:02
名前: ゆず (ID: 1ZQMbD0m)


友は言う。私は毎日堂々としていて誰にも遅れをとらない強い人間だと。

確かに身体能力の高さは天才とまでは言わないものの、周りの人と比べると優れていると言える自信がある。しかし、精神的には臆病ね私だ。でも、その事は両親でさえも知らない。いや、知られないようにしている。

人は言う。女の子は弱く、また、そこが可愛くて守ってあげたいという心境になるものだと。

でも私は守られるか弱いお姫様よりも、王子様を援護する魔法使いになりたい。目立たなくても、一番じゃなくても良い。ただ誰かに気づかれ無くても誰のためになれたら、それで良いと思ってしまう。
その考え方からか、両親は「志乃に反抗期はない」と言われるほどった。



「志乃?まだ、着替えてないの?」

なんてせっかちな母だろうか。私が高校から帰ってきて、まだ三分も経っていないのに、着替え終わるわけがない。早業か!
髪が纏まらない。髪を結ぶ結ぶのは得意じゃない。中学生の時は短かったから、結ぶ必要なんてなかった。私は鏡で前髪が可笑しくなってないか、確認する。少し跳ねているけど、もう気にするのも面倒なので無視。
「もうすぐ行くから、頑張って」
私の声は「透き通っているけど、芯があるから羨ましい」と友が言った。でも、私はもっと可愛らしい声が良かったと何度も考える。私からしたら冷たく感情が薄い声だ。
私は準備が終わると、店の表に出た。
「いらっしゃいませ」
店内には三人のお客様がいた。どの人もカゴを抱えている。
この店は、私の隣に立たずむ小さいながらも名の知れたパン屋さんで、八十歳近いお婆さんが営んでいた。今までは母が忙しいだろうと手伝っていた。だが、冬になるにつれて、焼きたての温かいパンはよく売れるのだ。どんどん人が足りなくなっていくのを見て、私も手伝うと公言した。
我ながら全く黄土色のエプロンが似合っていない事には情けない声を上げた。
「ありがとうねぇ。私が歳だからねぇ」
白のエプロンに身を包んだお婆さんが心温まるような笑顔で声をかけてきた。
「いえいえ。私もこのパン屋が好きなので」
そんな素直な言葉なのに、感情がこもっていない声。でも、笑った表情からお婆さんさんは読み取ってくれたように見えた。
「これお店に並べてくれない?」
母が慌てた手つきで銀のプレートを手渡してくる。
「了解」
プレートを一度カウンターに置き、頭に巻いた赤の三角巾を強く結び直し、再びプレートを両手で持ち、カウンターから出ようと扉を軽く押す。
「……うわぁっ!!」
エプロンが似合わないとは分かっていたが、まさか紐が緩み、扉に引っかかるとは考えていなかった。

しかし、本当の問題はそこじゃない。
引っかかった反動で手から溢れ飛んだプレートは、目の前に居たお客さんに当たっていた。もっと分かりやすく言えば、パンの粉やチョコやらが、黒のスーツの至る所に付いていた。
こ、これはやばい……。今の状況だとかくじに私が悪い。

「あ……颯斗くん…………」

母が知った顔のように弱々しい声をあげる。
その名前に聞き覚えがあるな。たしか、この店の常連さんだった、け?悪いことを言うかも知れないが、まだ知らない人じゃなくて良かった。
その颯斗とか言う彼は、控えめに笑った。
「大丈夫ですよ。俺も仕事帰りに寄っただけですし、洗ったら落ちます」
普通は感謝する所なのだと思う。だって、私の失態を許してくれるということだよ?

だが、彼の私を子ども扱いするのが嫌いだ。
私は容赦なく彼のスーツを掴み上げ、店の奥に引っ張る。
「来てください」
「あ、大丈夫だよ」
「いいから来てください」
「気にしなくていいよ?ほら、俺大人だし」





「黙って来て下さい!!」


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