コメディ・ライト小説(新)

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君のことが、大好きです。
日時: 2018/12/25 17:43
名前: ユッキー (ID: Gui0iSKB)

 
 三石健太。眼鏡をかけている、見るからにさえない系男子。背は高くてやせ形。本が好きだけどピーマンが嫌い。部活は美術部の普通の男子高校生。
 そんな僕が、誰かを好きになるなんて考えたこともなかった。
 誰かに思いを寄せるなんて。
 ましてや………付き合うなんて。 
第一章 僕の日常
 その日、僕は勉強をしに行くため、いそいそと準備をしていた。今日は、友達のたいちと勉強をする約束をしている。勉強が苦手なたいちに、僕が教えに来てほしい、と数日前のメールに書いてあった。
 たいちは僕とは正反対の男子。友達が多くてスポーツもできる。顔もなかなか良くて当然女子にもモテる。クラスの人気者的存在だ。ただ、勉強はできないらしく、こうやって僕が教えに行く羽目になっている。
 僕は、少し夏に近づいたように感じる、少し熱い太陽の光を浴びながらたいちの家へ向かった。早く雨降らないかなぁ・・・。すずしくなるし。
 そんなことを考えながら僕はたいちの家についた。たいちの家は、明るい色の壁の2階建ての家でドアには「welcome」とかかれた板が飾ってある。これはおしゃれなお母さんが買ってきたものなのだそうだ。
 僕はチャイムを押し、たいちが出てくるのを待った。扉の向こうからたいちと思われるどたどたという足音が聞こえ、間もなく扉が開き、にこにこしたたいちの顔が扉からひょっこり出てきた。相当楽しみにしていたのだろう。みえみえだ。けど、笑ってる顔がかわいいし、笑ってなくてもかっこいいと思う。
 僕はたいちの家に上がり、たいちと一緒に部屋へと向かった。部屋のドアを開け、目の前の光景に僕は扉を開いたまま少しの時間固まった。
 たいちの机には国語、数学、英語、生物、地理などの教科の課題があった。これ‥‥。今日中に終わらせるのか…‥?しかも午後いっぱいで。
 僕はあまり聞きたくなかったけどたいちに聞いてみた。
 「たいち…これ、全教科?」
 するととなりでたいちは恐ろしく無邪気な顔で
 「うん。」
 とうなずいた。僕は体中から早速疲労感が湧き出てくるのを感じた。
 
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。まぁそれで終わらなかった。というか終わらせようと思ったけど無理になった。なぜなら途中でたいちの彼女、かやちゃんから会いたいという電話が来て、すっ飛んで行ったからだ。もう・・・・。
 と、言うわけで僕は今、隣町の図書館へと向かっている。本をかりに行くためだ。
 このときはたいちの気持ちの切り替えの早さとリア充に対するうらやましさを感じていた。けど、このときは思いもしなかった。図書館に行っただけで僕の人生ががらりと変わっていくなんて。

〈続く〉

Re: 君のことが、大好きです。 ( No.1 )
日時: 2018/12/26 12:25
名前: ユッキー (ID: Gui0iSKB)

第2章 一目ぼれ。

 10分後、いつも通っている見慣れた図書館へとたどり着いた。中に入って、小説がある棚に行く。僕は図書館に行ったら真っ先にここへ行く。
 その次に、新着図書の所へ行った。ふと見るとたくさん並んだ本の中にこんな題名のものがあった。
 『運命の出会い』
 どうせ恋愛小説だよね。僕には無縁だ。そう思って僕は貸出カウンターへと足を運んだ。
 そこで並んでいるとき、僕の横を小柄な女の子が通り過ぎた。その子の持っているバックから、ぽとりと小冊子が落ちた。けどその子は気づかずに、すたすたと進んでいく。
 僕はあわててその本を拾い、その子の後を追いかけ、渡そうとした。けど、なぜか緊張する。落ち着け、僕。この本を返すだけじゃないか。何で緊張する必要がある?
 「あ、あの。」
 そう声をかけると、その子はこちらを振り返った。その時、その子の長くきれいな髪がなびき、さわやかなシャンプーのにおいがした。
 「これ・・・・・・落としたよ。」
 僕がそう言って本を差し出すとその子はきれいに微笑み、
 「ありがと。」
 といった。その声はまるできれいな湖のように透き通っているようだった。
 その子は本をしまうと、もう一度僕にお礼を言っていこうとした。
 その時僕は、なぜだか自分でもよくわかんなかったけど、
 「あのっ。君の名前は何?ぼ、僕は健太っていうんだけど。三石健太。」
 後から考えてみれば、初対面の人にこんなこと言われるなんて普通は不審に思うだろう。けど、この時の僕は、自分でも不思議に思うくらい、この子に惹かれていたんだ。
 案の定、その子はは不思議な顔をしながらも、
 「大里みなだよ。」
 と言って去って行った。
 僕は10秒ぐらいそこで固まっていた。そして我に返って、本を借りに行った。
 その帰り道僕は、あの本のタイトルを頭の中でずっと思い浮かべていた。
 『運命の出会い』
 あの本、今度借りてみようかな。

〈続く〉


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