コメディ・ライト小説(新)
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- ゴーストポリス
- 日時: 2019/02/28 14:23
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
色々作り過ぎてすみません…ここでリベンジだ!
新米の霊能刑事、田口星来は霊を見たり声を聞いたりすることしかできない。
周りはもっとすごい力を持っているのに…。そんな彼女が霊と接していく中
彼女の能力が芽生えていく。
星来、刑事デビュー >>01
橋に立つ霊 >>02-04
- Re: ゴーストポリス ( No.1 )
- 日時: 2019/02/25 21:11
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
静岡のみならずこの世には居ないと言われる存在がいる。霊もあちこちに
いるのを星来は知っている。そんな彼女は今やその霊たちに対応する
幽霊警察になった。彼女が所属する霊1課の所長、真田マキトは
彼女を雇った。
星来「私、話したりしか出来ないんですけど…役に立てるんですかね?」
マキト「大丈夫さ。俺が良しと言えば全て良し!」
彼は自慢げに胸を張る。…納得いかない。
その数週間後、マキトから星来に一人の男を紹介された。
マキト「八月朔日時貞、彼のことを頼んでも良いかな?」
時貞「八月朔日時貞っす、よろしくお願いします」
星来「あ、うんよろしくね。私のことは呼びやすいように呼んでくれていいし」
様子を見てマキトは笑顔でその場を後にした。星来自身まさかこんなに
早く後輩が出来るとは思わなかった。
時貞は精霊を使役していて今は水の精霊と契約を結んでいるため片目を
その事情により隠している。
時貞「そういえば先輩の霊能力は何なんですか?俺のは話しましたけど」
星来「私は…ただ霊が見えて話せるだけ。時貞君みたいなことは出来ないよ」
時貞「…そうっすか。すいませんなんか…」
星来「あ、い、いいのいいの!今はあまり気にしてないし」
- Re: ゴーストポリス ( No.2 )
- 日時: 2019/02/26 20:38
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
F橋ではある事故が多発している。道路上から逸れた車の横転や衝突。
その事故に遭った被害者たちの話に共通するのは歌舞伎役者のような
青年を見た、ということだ。全員が言ってるわけではない。そう話した
人物には微かながら霊力があった。
F橋付近の富士市のとある駐車場に車を停め辺りを見た。
時貞「この街が先輩の故郷っすか」
車を運転したのは星来でも時貞でもない。戦闘などが主な担当をしている
霊2課の人物、皇総悟が運転をした。彼の両肩からひょっこり
二匹の小鬼が現れた。サグとシユ、彼らを自身に憑かせることで自身を
強化できるのが総悟の能力だ。
総悟「星来、アンタ事故に遭った奴で知り合いがいるって言ってたが」
星来「あ、いるよ。LINEで今も連絡は取ってて…ここからすぐ近くの
病院にいるって」
星来の案内により病院へ入りある病室へ入った。彼女の名は鈴木結衣、
星来の友人の一人だ。
結衣「ホントに歌舞伎みたいな人がいてさ、車をひっくり返されたわけ。
ほら車なんてそう簡単に引っ繰り返らないじゃん?」
星来「まぁ常人じゃ無理だよね」
結衣「まぁでもこういうのに詳しいのは星来ちゃんだし…話しておこうと
思って。何か役に立てることがあれば言ってよ。私が知ってることは
話すからさ」
結衣が二ッと笑った。
結衣「そういえばね最近噂があるんだけど…北、富士山が目の前に見える方向へ
渡るとその歌舞伎者が現れるって噂があるんだけど」
【ヒント】
・犯人は歌舞伎者のような霊
・富士山が前になるように進むとその霊が現れるらしい
- Re: ゴーストポリス ( No.3 )
- 日時: 2019/02/26 21:18
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
時貞「どうするんスか?その霊」
星来「…確かこの橋、歴史にも関連してるらしいんだよね。大きな事では
無いんだけどこの辺りで戦が起こったらしくて、もしかするとその霊は
その時代に命を落としたのかも」
総悟「まぁいい。夜になったらこの橋を渡ろう、それまでしばらく休んだり
しようぜ。で、この辺りでメシ食える店はあるのか?」
総悟は星来の方を向いた。少し驚いたが星来は少し辺りを見回し指差した
店へと入り時間を潰すことにした。
夜になり三人は例のF橋の前に立った。目の前には富士山が町を見下ろしている。
橋に一歩踏み出すとふと一人の霊が姿を現した。話に聞いた通り確かに
歌舞伎者のようだ。
星来「貴方がこの橋で事故を起こしてる霊?こう言ってもやめないかも
知れないけどそれ迷惑行為なのでやめてください」
歌舞伎「なんじゃ?ここを通りたいのか。だったらお主らの首を全部
ここへ置いてゆけば良い!」
霊が構えそのまま攻撃してくる。その標的は星来だ。「先輩!」
時貞が叫ぶときには星来は既に体を仰け反らしていた。
時貞「違いない。あの構えは柔道っすね」
星来「柔道って…投げ技とか組技とかあったよね?」
時貞「そうっす。割と詳しいんすね先輩」
星来「多少は」
星来は数歩後ろに下がった。入れ替わるように総悟は前に出て殴り掛かる。
それに気づいた霊はそれを躱す。総悟はサグを憑かせていた。その姿は
人間のようだが角が生え白目は黒く塗りつぶされ黄色の瞳を光らせていた。
総悟「ここからは俺の仕事だ霊1課」
- Re: ゴーストポリス ( No.4 )
- 日時: 2019/02/27 18:13
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
霊が腕を掴む一歩手前で総悟は上へ跳躍し、そのまま飛び蹴りを放つ。
その攻撃は躱されたがすぐに総悟は隙が空いた霊にアッパーを喰らわす。
人間離れした威力に霊は驚き体勢が崩れる。
歌舞伎者「この威力…お主ホントに人間か?」
総悟「俺たちは…唯の霊能刑事だ」
総悟は霊の首を掴み地面に叩き落した。星来はその霊に駆け寄った。
星来「これに懲りたらこれからは事故を起こしたりしないこと…それが
約束できるなら自由にして良し!」
星来は親指を立てて笑った。
歌舞伎者「…そうじゃな。そうするしかない、か…」
****
星来「あ、結衣ちゃん良かった退院できたんだね」
病院から結衣が姿を現した。笑顔で彼女も頷く。
結衣「もう事故を起こしてた幽霊のことはどうにかなったの?」
星来「うん、大人しくしてるって事故を起こしそうになった車を止めたりする
だけだって本人は言ってたけど」
結衣「そっか。良かった良かった!星来ちゃん刑事のお仕事、頑張って!」
そう言って結衣は鞄を手に持ち歩いていった。それを星来は見送った。
時貞「じゃあ先輩、帰りましょう」
星来「あ、うん」
時貞に言われ星来は車に乗って所に戻った。これは刑事になってから
初めての事件だ。
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