コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- Death Worldへようこそ
- 日時: 2019/04/23 17:36
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
- Re: Death Worldへようこそ ( No.5 )
- 日時: 2019/04/23 17:04
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
「きゃぁぁぁっ!」
悲鳴たちが店内を包み込む
グサッ、グサッ、グサッ
いつの間にか店内は静まりかえって、辺りは真っ赤に染まっていた
「な、に。こ...れ」
「あーあ、この匂い嫌いなんだよな」
静まり返った店内に声が響く
「もうこんな仕事、やめちまったら楽なのにな」
どんどん声は近づいてくる
「どうだ?1人になった気分」
女の子は光を失った僕の目をじっと見つめて、つぶやいた
「ばいばい」
刃物が一気に振り下ろされた
- Re: Death Worldへようこそ ( No.6 )
- 日時: 2019/04/23 17:06
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
ぎゅっ、
僕はいつの間にか女の子の手を力強く掴んでいた
「やるじゃん」
「ふざけるな。人を殺してなにが楽しいんだっ!!」
女の子は余裕の表情で話し始めた
「ヒトを殺すってさ、豆腐を切ったみたいに気持ちいんだよね。分かる?」
ぐぐぐ...
手に力をこめる
「キミも人間なのに?」
震えた声で女の子に問いかける、いつ殺られるか分からない。
「オレは強い!弱い奴らと一緒にすんじゃねぇよ!!!」
怒鳴った声は力強く感じたのに、どこか寂しそうだった
「弱いよ!キミは!」
「...殺すぜ?」
やっぱり怖い。殺されるのは...
──でも、この真実を言わないと。この子は生きて行けないと思うんだ
最後の勇気を振り絞って僕はすぅと息を吸った
「キミは自分に嘘をついている。『殺したくない』『そんな辛そうな顔すんなよ』...でしょ?本心」
女の子は図星をつかれたようにビクッと体を震わせた
「うるせぇ!!!!オレは...」
「あともう1つ。『普通に生きたい』」
「ちげぇよっ!!!!!」
女の子は、もう片っぽの手から刃物を出した
やばいっ...殺られる
- Re: Death Worldへようこそ ( No.7 )
- 日時: 2019/04/23 17:07
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
女の子は刃物を上に突き上げて、一気に下へ振り下ろす
ドンッ!!
女の子はなぜか僕の数センチ横に刃物を刺した
「えっ...?」
うつむいているから表情が分からないが、床に雫が落ちていく
「なんでオレ...泣いてんだろ」
女の子は覚悟を決めたように顔をあげた
その顔はやっぱり可愛げのある普通の女の子だった
「オレは——バカげたことをやっていてもいいからさ。」
「『友達』がほしいんだ」
やっと素直になった女の子に僕は優しく微笑みかけた
「なーんだ、簡単じゃん。僕がなってあげるよ。友達」
「な、何言ってんだよ!オレはお前を殺そうとしたんだぜ?」
顔を拭きながら女の子は「泣いてない」と言っているように強がった
「うん、殺そうとした」
「そんなオレと友達になる?バカじゃねえの!?」
目を丸くして僕を疑う。
でも、嬉しそうな目をしていた
「バカだよ」
「...くっ、あっははっ!」
女の子は腹を抱えて大きな声で笑いだした
「殺そうとしていたやつと友達になる...か。オレもバカだ。オレはトート、よろしくな」
「僕はライン、よろしく!」
- Re: Death Worldへようこそ ( No.8 )
- 日時: 2019/04/23 17:09
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
「トート」
その場に立ち上がる
「なんだ?」
トートが振り向いた
「僕はキミをまだ許してないからね——」
〜〜
「トート、僕キミに聞きたいことあるんだけど...」
「なんだ?」
もぐもぐとリンゴを頬張りながらトートは振り返った
「トートって...いや、やっぱりなんでもないや」
「なんだよそれ!聞きてぇじゃねーか!!!教えろよ!」
「やーだねー!」
トートの性格はどっちかって聞きたかったんだ。
見るからに可愛い女の子なんだけど自分のことを『オレ』って呼んでるし...聞いたら傷つくかなって思っただけだから聞くのやーめた
これからわかっていく...はずだよね
ずっと一緒にいれば
———って話だけど
- Re: Death Worldへようこそ ( No.9 )
- 日時: 2019/04/24 07:18
- 名前: NQ (ID: J69v0mbP)
「んでラインってどこに住んでんだ?」
ふふーん、と鼻歌を歌いながらトートはなんでも聞いてくる
「えっと、リング村。村が円状になってるからそう呼ばれてる」
「行ってみて...ぇ。どこにあんだ?」
目をキラキラさせながら聞いてくる
「あー、結構遠いし、今のおこずかいじゃ難しいかも」
「まじかよ。じゃ、風呂にでも入りに行かねぇか?さっぱりしたいし」
「そうだね」
...やっとお風呂に入れる!!ってあれ?トートって体は女の子だから。
〜〜
「入っちゃだめだよ!!」
ぐぬぬ...とトートの体を引っ張る
「なんでだよ?オレは男だぜ?男湯に入ってなにが悪いんだよォ!!」
「キミは女湯!早く入って女湯にー!」
「無理無理!裸姿なんて見たくねぇよ」
「僕だって見たくないからぁぁ!」
いきなり店員が「お客さま...」と話しかけてくる
「んだよ」
「おっ、お客さまは女湯かと...」
「ってことだからぁ、トートは女湯だよぉ?」
トートはガーンと肩を落とした
Page:1 2