コメディ・ライト小説(新)

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30世紀より、有琉斗の吃驚箱
日時: 2019/07/12 18:58
名前: 有琉斗(cluster、ちびくら) (ID: GbOqdb.J)

『30世紀せいきより、有琉斗あると吃驚箱びっくりばこ』お品書き


『死ねない少女の自殺計画』(完結、別館にも同作有り)

『Anonymous tail』

『にんげんさいせいこうじょう』



『戦闘用砲台型モンスター討伐記』

『メストレ・チーテレスの人間劇場』


有琉斗あるとと申します。
雑談掲示板ではちっちゃいくらりねっと(ちびくら)として、
別館ではclusterとして活動しております。

それでは、『有琉斗の吃驚箱』を御楽しみ下さい。

Re: 死ねない少女の自殺計画 ( No.1 )
日時: 2019/06/22 10:09
名前: 有琉斗(cluster、ちびくら) (ID: GbOqdb.J)

『第壱幕・死ねない少女の自殺計画』

きぃ、きぃ、きぃ…
私は鞦韆ぶらんこの鎖を軋ませる。
「注射…は…駄目だな。銃は…駄目だ、銃刀法違反で捕まる…面倒臭いな」
きぃ、きぃ、きぃ…
私は手帳を捲って、日付の横の書き込みを確認する。
「そだ、首吊りだ…」
たん。
私は鞦韆から降りて、一度帰路につく。

私はある日『死ねない身体』になった。
私は、学校で嫌がらせを受けていて。所謂、典型的な『いじめ』というやつだ。
机にあった、テンプレートな落書き。
『死ね』。
私には、友達といえる人はいない。
親の目には、私の事は見えていない。
『死ね』か。
じゃあ、いっそ本当に死んでやろうと思って、包丁で自分の左胸を突き刺した。
そのまま私の意識は薄れ、目が覚めたら病院だったのだ。
私は学校の家庭科室の包丁を失敬し、そのまま其処で左胸を刺した為、たまたま私が倒れているのを発見したの教師が救急車を呼んだらしい。
死ねない身体。
そのまま聞くと素晴らしい事に聞こえるが、私にとっては言葉通りに生き地獄だ。

私は天井から伸ばしたロープを首に掛ける。
踏み台を蹴り飛ばせばロープが締まり、私の首を締め付ける筈だ。
何時ものセーラー服、ハイソックスは履いたまま。
脱いだローファーの中に遺書を入れた。
1つ息を吸い、吐き出してから。
目を閉じて、踏み台を蹴り飛ばす。
予定通り、ロープは私の首を容赦無く締め付ける。
「う…ぐ…」
私の意識は、其処で途切れた。

「…嗚呼、やっぱり」
私が目覚め、まず目についたのが千切れたロープ。
また、失敗してしまった。
「明日、学校の屋上から飛び降りてやろう。彼奴の前で…」

首吊りを試みた翌日の話。
ひゅう。
温い風が放課後の屋上を吹き抜けた。
私はフェンスに足を掛けた。バタンと鉄製のドアが開き、1人の少女が私の方に走ってきた。

「あんたっ…何しようとしてんのさ!!」
「あぁ。本当に来たんだ…此処から、飛び降りようかなって」
私をいじめている彼女は語気を荒げて、私は無表情で淡々と。
「…っ!!」
パァン。
「…!?」
彼女は私の頬にー
平手打ちをした。
「あたしが悪かったんだよねっ?あたしのせいで飛び降りようとしたんだよね?なら謝るよ。信じてもらえなくていいから、あたしを許さなくていいから、お願いだよ、命を軽々しく捨てないでよ!!」
「…うぅっ…うぁ、ぁ…ぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
私はぼろぼろと年甲斐も無く涙を零して泣いた。号哭した。
「わぁっ!?ご、ごめんっ!!泣かせる気は無かったんだけど…」
「…ひっ…く、うぅん、私の事を心配してくれる人なんていなかったから、そんな事を言ってくれる人なんていなかったから、自殺を何回も試せたんだけど…」
私はしゃくり上げながら言った。
「…今までと…さっき思いっきり引っぱたいてごめん、図々しいとは思ったんだけど…これからはあたしとさ、友達になろうよ」
彼女はゆっくりと、手を震わせながら私に向かって手を差し出した。
「…うん…あとさっき引っぱたかれたのは私のせいだし」
私は彼女の手をしっかりと握った。


「よろしくね、芝田しばた 桜良さくら

「こっちこそ、よろしくね…はしばみ みお

「桜良、あたしと約束してくれる?」

「何?」

「もう自殺はしないってこと」

「勿論だよ、澪」


正反対の彼女達は、これからどちらかが欠けること無く生きていく。
これは、彼女達の物語の第1ページ


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