コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ワケあり探偵部
日時: 2019/09/08 07:28
名前: はなる (ID: ldN9usvX)




身に覚えのない罪を着せられ、停学になってしまった不良。

藁にも縋る思いで助けを求めたのは、

学園内上位の成績を持つ6人が所属する『探偵部』でした。






ーー

ーーー

ーーーーー


成績学年首位、運動神経トップクラス、容姿端麗
才色兼備の元不良

「いいよ。あたし達が助けてやるよ」

巳波蒼生みなみあおい





運動能力学園内トップ
面倒見のいい兄貴系男子

「飯を食う時くらいは静かにしろよ!」

草薙透哉くさなぎとうや





数学能力学園内トップ
なれ合いが嫌いなクール系男子

「あんまり俺に近付くな」

和泉隼人いずみはやと





洞察力学園内トップ
あざと可愛い小悪魔系男子

「僕だからって油断しないでよね」

七瀬桃李ななせとうり





技術能力学園内トップ
悪戯好きの俺様系男子

「バーカ、俺は天才なんだよ」

千堂清都せんどうきよと





外国語コミュニケーション能力学園内トップ
女好きの王子様系男子

「何でも一人で抱え込まないの。分かった?」

高梨瑞希たかなしみずき


ーーーーー

ーーー

ーー





学校という小さな世界で起きた、小さな事件。



個性豊かな美形6人集団が、不良の無実を証明するために立ち上がる。







「探偵部に任せなよ。絶対解決してやるから」









暴力上等、危険不回避、波乱の連続


小さき探偵達の慌ただしい日常を、少し覗いてみませんか?






Re: ワケあり探偵部 ( No.1 )
日時: 2019/09/10 21:41
名前: はなる (ID: ldN9usvX)



少しさびれたスチール製の下駄箱。
出席番号が書かれているシールが貼られた扉を開けると、上段に置いていた上靴はどこかに消え、代わりに僕に対しての罵倒が書かれている紙切れが入っていた。
それを見ることもなく破り捨てると、今度は下段に視線を移す。


「今日も、か」


どこから仕入れてきたのか、溢れ出てくるほど入っている画鋲が山になっていた。その中に紛れている銀色の鋭い刃物。
他のものと色が違うからなのか、形が違うからなのか、異様な存在感を放っているそれ。
何故だか不思議と、手が伸びた。

しかし人の気配を感じ、その手は背中の後ろへ回る。



「よォ、クズ。まだ学校に来やがったんだな」



運の悪いことに、この画鋲を入れた犯人が丁度登校してきたところだった。
奴の後ろには二人取り巻きがいる。
鞄などの荷物を持たされているようだった。



「おはよう、ございます...」



これ以上何かされたら困る。
無視をしても何故か怒ってくるため、頭を下げ一応挨拶をする。


しかし奴は髪の毛を掴んで上に引っ張ると、思い切り頬を殴った。

拳とともに顔は横を向き、口の中には鉄の味が広がる。


「…、っ」


奴は痛みで顔を歪める俺を見て楽しそうに笑うと、床に放り投げた。


身体中が固い床にぶつかり、じんじんと痛む。
動こうとしても、鋭い痛みが走り、身動きが取れない。



「はは、弱えぇなァ。無様だよ、お前。たったこれだけで戦闘不能になるんだからな」


ネクタイを掴み、自分のほうへと引き寄せる。
切れ長の鋭い瞳が僕を捉えた。


恐怖で今度は震えだす。


こんな時、あいつだったら、こいつと同等にやりあえるんだろうか。
今そんなこと考えたってどうにもならないけど。



「…何か話せばいいのによ。生意気にだんまりかよ、イラつく」


僕のネクタイを掴む手に力が入った。
同時にこれから来る痛みに備え、左腕を右腕でさすり、震えを止める。そしてぎゅ、と目を瞑った。




「おい、テツ。何してんだよ。早く来いよ」





しかし、昇降口付近にある階段の上から聞こえた声で、その拳が止まる。
いや、目は閉じたままだけど、気配で分かった。



「おーう」
ダルそうに返事をした後に、小さく舌打ちの音が響く。
そして再び僕は乱暴に床へ投げられた。


しかしその後殴られる、なんてことはなく。
奴は取り巻きを引き連れて、教室へと向かっていった。





「…」
完全に足音が聞こえなくなってから、そっと、ポケットにしまっておいた銀色のアレを取り出す。
ひんやりとした硬く鋭いそれを触っただけで、強くなれたような、そんな気がした。


Re: ワケあり探偵部 ( No.2 )
日時: 2019/09/13 18:00
名前: はなる (ID: ldN9usvX)



北校舎3階。階段を上ぼった突き当りにある、今は使われていない音楽室。
そこが、あたし、巳波蒼生が所属している『探偵部』の部室だ。


と言っても依頼者はごくわずか。
しかもその依頼はハンカチをなくしたから探してほしいだの、あの男の子の好みを聞いてほしいだの、あたしからしたらしょうもないものばかり。


だから、依頼が来ても断り続けて3ヶ月。
最早誰も依頼してこなくなってしまった。


それで、仕事がなくなってしまったあたし達はというと…






「ねえ、キヨぉこれってどうすればいいの?」

「あ?んなもん剣使ってぶった切りりゃあいーだろうが」

「馬鹿、そんなことしたら相手の毒に殺られるぞ。遠くからでも戦える弓にしろ」






この様に、自分の好きなことをして過ごすようになった。


そんなこんなで、ゲームとお菓子が隠されているここは、一応探偵部に所属しているあたし達のたまり場となっていた。






Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。