コメディ・ライト小説(新)
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- Power me! [11/7更新]
- 日時: 2019/11/07 18:55
- 名前: 栗豆 (ID: D.48ZWS.)
こんちゃー!『栗豆』と申します♪
未熟ですが今後ともよろしくです!
〈あらすじ〉
サッカー少女『平木 音緒(ネオ)』は超名門エリート高校に推薦され、
波乱の展開に巻き込まれていく…。
〈登場人物〉
主人公 平木 ネオ サッカー少女
神宮寺 サキ エリートの中のエリート
田浦 潤 密かにネオに好意を抱く
美濃部 凛音 金持ちの令嬢
久留米 流星 ネオと同じく推薦入学
滝根 雄平 帰国子女
矢丘 瑠夏 天才ハッカー
藤野 葵 よく女子に間違えられる。
遠坂 カレン
宇津木 花音
- Re: Power me! [11/4更新] ( No.1 )
- 日時: 2019/11/05 17:34
- 名前: 栗豆 (ID: D.48ZWS.)
1話 陰謀
「あれ?」
それは同級生と見つけた穴。中は暗くて何も見えない。
「つーか、こんなセキュリティーが厳重な学校で、意味不明な穴があんのかよ?」
密かに流星がぼやく。
この浦ヶ丘高等学校は、国内有数のセキュリティー万全高校。
在学生の中には、金持ちの令嬢、ご子息が何人かいる為、その分厳しいと言われている。
「…この穴、人工。」
突如瑠夏が呟く。
「確かに、なんかありそう。」
8人の中でピリピリとした空気が流れる。居心地が悪い空気は、正直くすぐったい。
「入ってみるのも危ねぇしモガッ!」
いきなり鉛色の男達が現れ、8人を引き摺り込もうとしていた。
「や、やめっ」
その瞬間、急に記憶が薄れて行き辺りは白い世界に包まれた…。
- Re: Power me! [11/4更新] ( No.2 )
- 日時: 2019/11/07 18:06
- 名前: 栗豆 (ID: D.48ZWS.)
2話 暗黒
黒く塗り潰された天井は、光すら見えない。
低く奏でるコンプレッサー音がうるさく響いている。
「ーえ。」
暗い世界で目覚めたネオ。金縛りに合うように、身動きが取れなかった。
周りには、見慣れた顔や、初めて見る男女10数人が地面に横たわっていた。
「あれ、あそこ。電気ついてる…。」
おぼつかない足取りで向かった先は、何かしらの資料室に見えた。
「そう言えば、あの“実験体GNH”の調子どうだ?」
(実験体?…何だろ。)
「ああ、まあ。まだまだだが、数ヶ月もすれば効果を発揮するだろう。」
「10年か前にオペをしたのにまだなんて変なもんだな…。」
「確かにな。」
「手術って…どうゆう事。」
「文字通り。」
「ひゃっ!」
ネオの横には、うずくまっている瑠夏がいた。
どうやらパソコンを打っているらしいが…、一体何をしているのだろうか。
「これは実験場のマップ。こっから見ると…ここは地下5階。」
「そ、そんなに深いの…?」
「と言うか、ここ学校の地下。」
「学校の…浦ヶ丘の地下…。」
ネオは何故か、学校の背後に黒い渦が隠れている予感がした…。
- Re: Power me! [11/7更新] ( No.3 )
- 日時: 2019/11/07 18:49
- 名前: 栗豆 (ID: D.48ZWS.)
3話 直向き
「はぁ…。」
ここに来てから何日経っただろう。
ネオは不満と悲しみのため息を溢した。
「…ネオ。」
「あ。潤…。」
潤の手には、微かに煤が付いていた。
…暗黒の世界の中で、希望などあるものだろうか。
それは煤が物語っていた。
「何日経ったんだろね。」
「さあ…。」
「と言うか潤。その煤…。」
「ああ、ちょっとね。気にしなくて良いよ…。」
2人の間にコンプレッサー音と静寂が流れ込んだ。
「…でも。私思う。凄い運命的だってさ。」
「運命…。確かにね。ある意味。」
「ねぇ潤!」
「どうかした?」
「絶対絶対生きて帰ろうね!」
ネオはそう言うと、なんだか無邪気な笑みを溢した。
「…え、う、うん。」
…潤の頬が染まっている事を知らずに、2人は時を流した。
暗黒の世界にまたコンプレッサー音が流れた。
- Re: Power me! [11/7更新] ( No.4 )
- 日時: 2019/11/07 20:06
- 名前: 栗豆 (ID: D.48ZWS.)
4話 埃
それからと言うもの、巨大な地下に取り残された学生達は、憂鬱な日々を送っていた。
「はぁー!このドス黒い空間、何で汚いのかしらっ。角には煤と埃だらけ!」
…このように不満を溢すものもいた。
ドンッ
ブワッと埃が立つ。どうやら分厚い本だが、一体何なんだろう。
「…何それ。」
「資料よ資料。あっちから盗んできたわ。」
凛音が澄まし顔で…堂々として伝えた。
「盗むって言う表現はどうかと思うけど…。」
「おっ、何それっ!?」
「資料よ資料。あなたみたいな女には絶対読めないわよ。」
「チッだから何が女だよ。ホントお前ら…。」
床に置いてある本は、燻んだ臙脂色の表紙に、金箔で印字された文字。そこには
『2010年 実験体・手術記録』
と怪しげに書いてあった。
…だが、次のページには驚愕の内容が示されていた。
『2010年、実験体GNHの手術が始まった。
GNHは、元々脳死した人間を再生したものだ。しかし…手術は失敗した。
だが幸い、能力の発揮は10数年後と言うことが判明した。』
「…ちょっと何これ。」
その場の3人は、目を見張っていた…。
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