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コメディ・ライト小説(新)
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- 白き巫女
- 日時: 2019/11/04 23:00
- 名前: 凡多郎 (ID: OtIMiKLW)
──白き巫女は、八百万の穢れを祓う。
お初にお目にかかります、凡多郎と申します。以後お見知り置きを!
ある日を境に、少年は怪異溢れる日常に足を踏み入れてしまう──。そんな感じの物語です。
初作品という事で未熟な部分が目立つと思います。どうか見守って下さい(?)。
*毎週月曜日午後二十三時更新予定です。
──目次──
- 白き巫女 ( No.1 )
- 日時: 2019/11/11 23:00
- 名前: 凡多郎 (ID: OtIMiKLW)
──プロローグ──
──ぽつり。
晴れ渡る青空が、泣いている。
──ぽつり。
共鳴する様に、本音を漏らす。
「寂しいんだ。君のいない夏はさ」
少年は、不思議な空間を見渡す。
大空は青い。
髪も瞳も黒で染まる少年を、包み隠してしまう程に。
海は無限だ。
少年の素足を濡らす、冷たく浅い海。
そこで生まれた波は、水の限り懸命に広がる。
そして二度と、帰って来る事は無い。
少年は、空へと手を伸ばす。
「神様、お願いだ。どうか、どうか──」
音が遠のいて行く。静寂が時間を止める。
空は泣き止み、海は静まり、波は消えた。
──ぽつり。
果てし無い水溜りに、一つの波紋が広がった。
──ぽつり。
聞き耳を立てている世界に、願いを吐く。
「──許してくれ」
少年は、思い出す。
蝉喚く、夏の始まりを──
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