コメディ・ライト小説(新)

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昨日の夢が今日になる
日時: 2019/12/20 21:01
名前: ロティ (ID: 2gJpuHi8)

あらすじ




明日なんか来なくてよかった
ずっと夢を見ていたかった
でもある日から夢が明日だった



第一話「夢が避難所」



──────────ここは夢の中だと目の前にいるお婆に教えてもらった。
地面は淡いピンク色の花々が占めている。上を見ると雲一つない広々とした
空が目に映る。太陽が眩しい。思わず目を瞑る。
目に鬱陶しいと思えるぐらい広がる花達に体が惹かれ、気付くと花畑に寝転ぶ
自分、鏡利。お婆はその俺を優しい目で見つめる。
お婆「かがちゃん。お婆ちゃんちょっとお出かけしてくるね。すーぐ戻って来る
からね。」と言い俺の頬にキスをする。その後遠くに去っていった。
見えなくなるのが異常に早い。でもそんな事どうでも良くなるくらい居心地が
いいこの場所。母さんもにぃちゃんにも見してやりたいこの天国を。
やっべ落ちちまいそう。寝ていいかな、、。いいよな。夢の中なんだし。
俺は目を瞑る。上を向くと日が目の中に入り込んで眩しいので丸まった体制で
気を遠くした。俺、鏡利に取って夢の中はすごく居心地が良い。何がいいかって
現実での嫌ごとがないから。自分の夢の中は自分が仕切る物。思い通りにいく。
現実とは真逆。正しいことを言っているのに信じてもらえず案を消される現実
なんかより、ここはこの空間自体が俺に肯定してくれる。思い通りになる。
俺にとって夢は避難所。安全な場所だ。
ここの夢の中なら自分のことを「私」と言ってもいいのだろうか。
、、、、、、、俺に慣れて逆に言いづらいな。私は無理だ。諦めよう。
こんなことを考えてる間にもう朝が来る。夢は終わった。二つの意味で。
これからは信じたくもない時間がやってくる。
そう。現実だ。


Re: 昨日の夢が今日になる ( No.1 )
日時: 2019/12/21 10:03
名前: ロティ (ID: 2gJpuHi8)

第二話「夢、覚める。」



夢の中で俺は眠ってその途端に夢の中の大空広がる草原、、、、、。ではなく白い
天井が見えた。と言っても病院とかそういう意味ではない。自分の部屋だ。
端に置いてあるベットの隣に堂々と立つ白いタンスが寝返った時に目に映る。
俺の部屋は白とピンクの家具が多い。だって俺、一応、

女だもん。

俺はピンク嫌いだからこの家具はっきり言って目移りなんだよなぁ、、。明るすぎるし。
弓槻「おーい鏡利ー。おめえ早く起きねぇと飯郷に全部取られるぞぉー。」下から
枯れた声が聞こえる。母さん、俺の母さん。弓槻(ゆづき)だ。
郷に全部飯が取られるだぁ?郷(さと)ってそんなに大食だっけか?仕方ねぇ、
飯食い行くか。俺は布団から見を出し部屋のドアを開ける。(ギギィィィー。)
さっすが俺の家ってボロ家。建付ワリィなぁ、、、、、。
そのままギシギシと音を立てながら階段を降りる。そのままリビングのドアを開けると
暖房の暖かい風が廊下に出る。台所をひょっこりと除き母さんを確認。
鏡利「おはよーさん。」
弓槻「、、、、、、、。」何だよ無視かよっ!飯だっつうから降りてきたのに、、、。
とは言っても謎にちゃんと俺の箸が机の上においてあるんだよなぁ、、、。
鏡利「、、。いただきます。」手を合わせてきちんと挨拶。箸置きから箸をとり
目玉焼きを口に入れる。えっとサラダサラダ、、。あぁ、ねぇわ。
多分飯が無くなるって言うのはこのサラダのことなんだろうな。すぐ起きたのにもう
ねぇじゃねぇか。言うの遅いっつうの。

、、、、、、、、きっとおれがいけないんだろうな。こんな男みたいな喋り方で
勉強もろくにできねぇ。暇あればゲームしかし無いし。元々俺のせいで父さんが
家を出てったんだから。俺に恨むも無理はない。

Re: 昨日の夢が今日になる ( No.2 )
日時: 2019/12/29 19:37
名前: ロティ (ID: 2gJpuHi8)

俺がいつもみたいに無愛想な顔で飯を食ってるといつも天使みたいな郷が満面の笑みで
郷「おねぇちゃんおはよぉー!」あぁ、おはよ。ベジタリアン小僧め。
鏡利「おはよーさん。郷は今日も元気だな、、。」
郷「うん!郷すんごい元気ぃ!テンション120%ぉ!」おうおうちょっと騒がしいな。
鏡利「ごめんな。俺のせいでお前の大好きな父さんが居なくなっちゃってさ。」
俺はそう言うと郷の頭に手を載せ謝りながらも優しく撫でた。
郷「ううん、ダージョーブだよぉ!おねぇちゃんのせーじゃないよぉ!」、、、、、。
ほんと俺の妹って天使だよな。悪運を引き寄せる俺とは月とスッポンっつう奴だな。
俺達はその後無愛想ながらも見つめながら笑い合って食事を再開させた。
無言のまま朝飯を食ってると台所からお母さんがスーツ姿で居間にやってきた。
弓槻「行って来ます、郷。」母さんは郷にキスをして笑いかけると俺には冷たい視線
を送りながら玄関にむかっていった。いつもそうだ。母さんは郷にだけひいきして
俺にはいつも睨んでくる。まだ12年間しか生きてない俺。それなのにきっと
他の人間達より周りから嫌われているだろう。幸せな家庭に生まれた人間なら尚更。
鏡利「ふぅ、、、。ご馳走様。さとぉー。着替えるぞぉー。」郷は椅子から降りた
俺に抱きついてきて笑顔で俺の顔を見る。お前も可愛そうだよな。ほんと。何度も言うけどごめんな、。その後パジャマから普段着に着替えたり歯を磨いたりして準備完了。
郷「早くいこいこぉ!おねぇちゃぁん!」
鏡利「おいおい、、そんな急がなくてもバスが来る時間は一緒だぞぉ?」郷は早く幼稚園の友達に会いたいのか玄関の前で足踏みをしている。まだ来ないのに、、、。
それから2、3分後にインターホンが鳴る。幼稚園バスが来た。じゃあ俺も行く準備しなきゃな。外に出ると綺麗な幼稚園の先生が笑顔で郷を迎えた。後ろには天使のような顔をしている子供達が乗ったバスが見える。
先生「はぁーい郷ちゃんおはよう!バスに乗ってねー!」郷ははぁーいと言いながらバスの中に乗って友達としゃべっている。
先生「、、、、鏡利ちゃん。今日も大変ね。まだこんな小さいのに。」先生はいきなり真面目な顔で俺に語ってくる。
鏡利「、、、、いや、はっきり言って俺のせいですから。母さんがあんななのも父さんが出て行ったのも郷の育児係が俺になってるのも全部オレのせいです。自業自得なんですよ、、。」
先生「、、、、、郷ちゃんからも鏡利ちゃんの話、聞いてるわ。いつも大変そうで泣きそうな顔をしているけど、それでも郷には優しくしてくれてしっかりしてるって。そう言ってたわよ。でもね、困った時はこの時間に私に相談してもいいのよ?」
先生は俺の頭を控えめになでてくれた。
鏡利「、、、。ありがとうございます!じゃあ困った時には相談させていただきますねぇ!それじゃ、俺もこれから学校なんで、せんせいたちもいってらっしゃい!」
先生「はい、いってらっしゃぁいー!」

Re: 昨日の夢が今日になる ( No.3 )
日時: 2020/01/01 14:03
名前: ロティ (ID: 2gJpuHi8)

俺は郷たちが乗っている幼稚園バスに手を振り俺も学校に向かう。
生徒たちがたくさん通る通学路に出る。大抵の生徒たちが友達と話しながら笑顔で学校に向かっているというのに俺だけ一人で学校に向かっている。別に楽しくも何とも無いから笑えないしまずまず友達いねぇし。あ、あれだぜ?通学路が違うとかそういう感じじゃなくてまず学校に誰一人いないわけ。なんてこったパンナコッタ。
歩道橋をわたっていると同じクラスの小寺が俺の背中に石を投げてきた。
小寺「おいお前今日も一人なのか?あいかわらず満年ぼっちだなwww」このクソ坊主が。煽りやがって。
鏡利「うっせーな。おめーだって今日一人じゃねぇかよ?俺のこといえんのかよ」
小寺「おめー相変わらず無愛想だよな。それに今日あいつらは休みなだけだし。」
鏡利「へぇ~?バカは風惹かねぇっつうのにねぇー」俺がそう言うと小寺が苛ついた顔で俺の手を叩こうとしていた。へぇ~?やっぱ女には手加減するもんなんだぁ?
俺は女だししないけどね。
俺は内心煽りながら小寺の手を掴み小寺の腕を雑巾を絞るかのようにひねった。
こてら「いっ!?ちょっわかったってっ!!」小寺はそう言うとおれの両手を振り払い
小寺「お前力強いな。やっぱお前男なんじゃ、、。あ、何でも無いです」それでよし。

Re: 昨日の夢が今日になる ( No.4 )
日時: 2020/02/24 10:15
名前: ロティ (ID: 2gJpuHi8)

〈意外と仲いいじゃん。〉だれかそう思っただろ?
んな訳ねぇだろ。あれはうざ絡みっつうんだよ。友達なんかじゃない。
俺によってくる奴はだいたい馬鹿男で、寄ってくる割には煽りに煽りまくって
遊ばれてるだけ。
ほんと面倒くせぇよ。どうやったら寄ってこないんだろう。
バカ男子も恋話しかしない繊細で面倒くさい女の子も
それを知らないで勝手に俺の事を無愛想でまとめる担任も。
願わくば孤立したい。と言うか毎日それを願って生きている。
あ~あ。人生って意外とつまんねぇの。
─────────────────────
なんだかんだお得意の一人会話をこなしながら
歩いて行くとあっという間に学校に付く。
クソ教師しかいない学校。
下駄箱に入り校舎内に入ろうとすると一年生やら二年生やらそこら辺の
学年の奴等が無理やりに生徒を押しのけて後者の中に入ろうとする。
もちろんその生徒の中に俺も入っている。
いつも押されに押されて毎日ここにはうんざりしてる。
靴とかを踏んできてる奴もいるし許されるなら小寺みたいに殴り倒したい。
ただ他学年。しかも年下なんだからそんな事すれば理不尽教師たちから
説教食らうに違いない。
だからストレスが貯まる学校に来てもうここの時点でクソ腹立つ。
もちろん「俺が通ってるんだからどけやー!」とかそういうガキ代将
みたいなことは言わない。自分で言うのも何だけど自分の中では
自己中とは思っていない。
自己中はどちらかというとこのチビ。←俺もチビだけど。
感情があるのはいいことなんだからここで怒るのは別に悪くないよな。
感情を左右するのはじぶんのかってだもんな。


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