コメディ・ライト小説(新)

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表裏一体ビジューカルテット
日時: 2019/12/31 22:07
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

並行世界の日本に現れた超人コメット。「ステラルーン」という超能力を

持ち人間の鉱物化現象が起こった。その時、ある人間たちが立ち上がる。

彼らはビジューカルテット、宝石の力を纏ってコメットの過激派テロリスト

集団「ブレイジングスター」と戦う!

「これが私たちの極限突破だァァァァ!!」

Re: 表裏一体ビジューカルテット ( No.1 )
日時: 2019/12/31 22:27
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

【盛者必衰】

沢山いたコメットの仲間は人間たちと戦いほとんど捕まった。

新組織「ブレイジングスター」のリーダー格である青年シリウスは

椅子に深く腰掛けた。白い短髪が下に流れる。

「シリウス様、紅茶です」

テーブルにカップが置かれた。相手を見ると彼は目を閉じたまま笑顔を

浮かべている。淡い緑色の髪をした美青年だ。彼はシリウスの右腕的存在、

デネブだ。彼は盲目でありながらシリウスの身をあらゆる危険から

ずっと守り続けた戦士の一人。

「いつもありがとうデネブ。お前も休め。ずっと俺に気を使う必要は

無いからな」

「とんでもない。貴方のためならば自分は命も捧げます」

そう言い切って彼はまた何処かへ消えていく。シリウスのいる場所から

少し離れた場所。そこで二人の男が立っていた。紫髪の長身の男はスピカ、

藍色の長い髪を白い紐で結んだ男はリゲル。

「スピカとリゲルか。無事に帰ったんだな」

「あぁ、シリウス様の様子はどうなんだ?」

デネブの表情が一瞬固まる。良いとは言い難いようだ。感じ取ったスピカが

怒りを壁にぶつけようとするとリゲルが止めた。

「やめろスピカ。お前の怪力で殴ればここが全壊する」

「…すまない」

「シリウス様が御決断なされた時こそ我らが人間に復讐する時だ。その怒りは

その時のために溜めておけ」

Re: 表裏一体ビジューカルテット ( No.2 )
日時: 2019/12/31 22:50
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

【単純明快】

ガーネットの力を纏うビジューカルテットの一人マイ、ルビーの力を

纏う同じくビジューカルテットのガラン、サファイアの力を纏うジェイル、

アメジストの力を纏うシュウカ。四人中三人が男だ。つまり逆ハーレム状態。

マイが目を向けた先には一心不乱にジェイルに殴り掛かるガランがいた。

ガランは四人の中でも格段に強い、かなり多くの修羅場を潜り抜けて来た

若手でありながらプロでもある。スタミナ、耐久力、パワー全てが

兎に角高いハイスペック人間である。一方ガランはスタミナに偏っている。

シュウカもジェイルの次にハイスペックな人間だ。

「グワッ!!」

声が聞こえハッと我に返ると地面に大の字で倒れているガランとそれを

見下ろすジェイルが見えた。恐らく顔面にジェイルのパンチが

クリーンヒットしたのだろう。立ち上がったガランの鼻からは血が

噴き出していた。

「ち、ちょっと!任務の前に鼻血出して!!何かあったときが大変じゃない!」

何かと無茶をするガランとは長い付き合いだ。彼が何ていうのか手に取る

ように分かる。

「えぇい、いるか!!言っておくけど俺はまだテンカウント以内に立ってる。

まだいいよな?」

「まだやるのか。仕事の前にヘトヘトになって足手まといになっても

知らねえぞ俺は」

ジェイルは青い髪をくしゃくしゃと掻く。訓練をする分には構わないが

ここまでしつこく来ると面倒だという気持ちが積もりに積もってそのうち

爆発しそうだ。不屈の闘志を持つガランが唯一逆らえない人物がいる。

それが…。

「ほら、そんなこと言ってないでよガラン。一旦テイクダウン」

そう言って膝カックンを仕掛けるとすぐに彼が尻もちをつく。それを見ていた

ジェイルとシュウカは笑っている。

「情熱のルビー、ガランでも信頼のガーネット、マイの手に罹れば

イチコロだな」

マイに治療されるガランが照れくさそうにしている。

Re: 表裏一体ビジューカルテット ( No.3 )
日時: 2019/12/31 23:00
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

【一触即発】

「ブフォッ!!アンタ、これで100連敗よ。プフッ、ハハハハッ!!」

グラマラスな白衣姿の女性が机を叩き腹を抱えて笑う。彼女はここで

担当医をする女性クリスタ。さらに情報通達係も請け負っている。

「うるせぇ!黙れ、このババア!!」

「はぁ!?何よクソガキ!アタシがいなかったら泣いてずっとマイちゃんに

抱き着いてるんでしょ!?」

「あぁん!?テメェこそ!俺がいなかったら泣きべそ斯いて暴れてんだろ!」

「何をう!!」

クリスタとガランが睨み合っている中、ジェイルが咳払いをして本題へと

移らせた。

「これ、見てくれる。監視カメラの映像」

そこに写っているのはブレイジングスターとは違うコメットだ。何故

見分けがつくかというとブレイジングスターは必ず右目が反転目だから。

ここに写っている人物は赤と紫のオッドアイをしている。特徴が合わない。

「そうだけど協力関係にもあるかもしれないから気を付けて。それと

ブレイジングスターから宣戦布告が届いたわ…決戦よ」

全員が覚悟を決めたように頷いた。

Re: 表裏一体ビジューカルテット ( No.4 )
日時: 2019/12/31 23:26
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

【笑止千万】

突き止めたブレイジングスターのアジトの前に来た。通信機から

クリスタの通信が来る。

『ここから通信が悪くなるかもしれないから頼むわよ』

それを聞いて一呼吸置く。赤いガントレット、橙色の刀、青色の銃、

紫色の大鎌。それらは全て淡い光を放っている。

「それじゃあ行くぞ!」

勢いよく扉を開き全員が走り出す。長い廊下を風の如く突き抜ける。

少ししてジェイルが真っ先に違和感を覚えた。

「可笑しい…彼らは侵入者は一切許さないと聞いているが」

「そうです、侵入者は全て排除だ」

全員が足を止めた。細い糸が張られていた。それを操っているのは片手を

此方に向け睨んでいる男。

「シリウスの右腕…デネブ!」

「流石はビジューカルテット最強の男ジェイル…何人の仲間がお前に

捕まったことか…」

デネブが指を動かすと糸が動き出した。ジェイルを微塵切りにしようと

狙っている。

「その程度で殺せると思うな」

ジェイルが前傾姿勢を取り地面を蹴り上げた。地面と平行な姿勢を

保ち速度は落ちない。

「四面楚歌ってのはこの事だろ?人間よぉ」

「マイ!」

ガランはマイの前に立ち両腕を交差させた。そこに大振りな拳がめり込む。

あまりの力にガランが惜し負けそうになったが何とか堪えた。

「忘れないでよ俺の事も…シュウカ、お前には苦しんでもらわないと」

大剣を片手で振るいながら迫って来るリゲル。

「忘れてないさ。だけどそのお誘いは断らせてもらう!」

「ガラン、マイ!一旦離れろ!俺とチェンジだ!」

銃でデネブを牽制しながら二人と入れ替わる。そして奥からリーダー格

シリウスが現れる。

Re: 表裏一体ビジューカルテット ( No.5 )
日時: 2020/01/01 00:00
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

【悪戦苦闘】

予想はしていたが相手はかなり強い。シュウカが相手している男

リゲルは大剣を振るっているにも関わらず俊敏だ。

「大きな武器を扱っている奴は速度が落ちるとでも考えてたんだろ?

当てが外れたな」

「…そのようだ。だけど引けないところに来てしまった」

やれやれという風にシュウカは首を振る。再び二人の武器がぶつかり合う。

「どちらにも非はあるが…どちらが罪深いのか」

「それは分からないな!」

ジェイルは自慢の銃で上手く相手を牽制しながら戦っていた。

「間合いに入れないためか。そりゃそうか…流石のアンタでも俺の能力を

知ってるなら間合いに入れたくないよな?結構結構、楽しめそうだからな」

随分と好戦的だ。不利な状況も楽しんでいるように見える。速度、パワー、

タフさ、全てカンストに近い。マイとガランはシリウスとデネブと対峙

している。ガランが首を傾げてる。

「まさか目、見えてないのか?」

「そうだよ。だけど甘く見ないで欲しい、彼は正真正銘俺の右腕、

俺よりも…強いよ」

そう言われたデネブは少し嬉しそうな微笑を浮かべた。バッと彼が両手を

構えた。同時にマイが気付き刀を振るった。

「流石ですねガーネット使い。所属期間は短いと言えどその刀は中々

厄介です。しかし他の人間と比べて非力ですね。自分もこの中では非力な

方ですが…面白い。我らの苦痛を味わってもらうとしましょう」

デネブがゆっくりと歩み寄って来る。無防備な状態を好機と見たガランは

真正面から突撃する。マイの忠告も聞かずに。

「人の忠告は聞いておくべきです。生きるためにも」

「なっ!?」

首に細い糸が括りつけられ足が宙に浮く。息が詰まる。そんなのは問題ない。

彼には炎という武器がある。これで燃やせば…。

「忠告しておきます。糸は耐熱性、そう易々と焼き尽くせはしない」

「ガラン!待ってて!!」

「いけないよ、死にたくないなら動くな」

シリウスの鉤爪がマイの首筋にあてがう。


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