コメディ・ライト小説(新)

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妖怪町で暮らします。
日時: 2020/03/29 11:20
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

2020年、日本にとある不思議な街があった。妖怪が人間と共に暮らしている町。妖怪町に住む

人間の少女、古里凛音と彼女を取り巻く妖怪たちの話。

古里凛音
年齢…19歳
身長…172㎝
妖怪町に住む少女で宮司をしている腹違いの兄、道明寺燕がいる。妖怪たちには気に入られて
親友認定されている。黒髪。

道明寺燕
年齢…22歳
身長…179㎝
妖怪町の神社で宮司をしている。凛音の腹違いの兄。妖怪には良い妖怪だけでなく悪い妖怪もいると
認識しており冷静に見極める。黒髪。

戦鬼
年齢…1000歳以上
身長…188㎝
赤髪の鬼。名前の通り戦いに敏感な鬼の男で今では滅多に見られないが喧嘩を売ってはいけない、
戦ったら勝ち目は無いに等しいと言われた鬼。凛音の事を気に入っている。純粋な力も人間や並の妖怪を
軽々超える。

蒼瞑
年齢…約950歳
身長…178㎝
藍色の髪をした九尾の狐の男。穏やかな性格だが酒が大量に入ったり激怒したときには昔のような
荒々しい口調になる。戦鬼に次いで年長の妖怪。


Re: 妖怪町で暮らします。 ( No.1 )
日時: 2020/03/29 12:07
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)


妖怪町には様々な妖怪が住んでいる。人間も少なからず存在する。暖かい日が続いている今は春。

凛音の家の近くで日向に当たる狐が一匹。扉が開き声が聞こえた。

「おぉ凛音か。すまない邪魔だったな」

その狐は立ち上がり扉から少し離れる。扉に鍵を閉めた少女の伸ばされた腕から肩によじ登った。

その狐は蒼瞑だ。フワフワした尾が揺れ凛音の首筋に当たる。

「ここは良い場所だ。日がよく当たる」

「それは良いんだけど扉の前はやめて欲しかったなぁ。下手したら吹き飛ばしてたから」

「そこは謝罪しよう」

尻尾が少し下に垂れた。蒼瞑本人の表情はあまり変わらないが感情はやはり隠し切れず尾に出てしまう。

人の形を取ればまだまだ若い男だが年齢は950年と長い時間を生きた狐の妖怪だ。この町には1000年以上

生きていると考えられる鬼もいるのだが。

「あ、凛音さん。こんにちは」

手を振っていたのは巫女服を着た少女。鈴の髪飾りがシャンシャンと音を鳴らしている。鈴香という少女で

鈴の付喪神、鈴彦姫という妖怪だ。彼女は凛音の腹違いの兄、燕がいる神社に住む妖怪だ。

「あれ?神社にいなくて大丈夫なの?」

「はい。燕様から暫く自由にしてもよいと言われまして。凛音様に会ったらよろしくとも言われました」

風が吹き鈴が鳴った。肩にいた蒼瞑が人型になり辺りを見回した。

「なんだか寒いな…そこから冷風が吹き出しているようだ」

蒼瞑が先を歩き鈴香と凛音は彼の後ろを歩く。奥に進むにつれて寒さが増し体を摩りながら歩く。息が

白くなっている。シクシクと泣く声が聞こえた。

「雪女か?こんな場所で何故泣いている?」

蒼瞑は長い水色がかった髪の女性の近くに屈み込む。青いリボンを身に着けた雪女、美雪は顔を上げた。

「雪治とはぐれちゃったの…人混みに入って行ったら迷子になって…」

彼女が握っているチラシにはセールの事が書かれていた。なるほど、このセールに一緒に来た時に

雪崩に巻き込まれて分断されてしまったということか。雪治は美雪の双子の弟らしい。彼女と同じ

髪色で黄色い目をしている。

「雪治様はとても頭が良いです。そのチラシに書かれている場所にいるかもしれませんよ」

そう言ったのは鈴香だ。彼女の言ったことも本当なので一先ず美雪と共にその場所へ向かうことに。


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