コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

君は可愛い女の子R―――リターンズ
日時: 2020/04/15 13:21
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: FCVTIPcN)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

お初&クイックありがとうございます、“雪林檎”と、申します。
頑張って完結まで書いていきたいと思います!!
他にも書いていますので未熟・駄作ではありますがこちらも、読んで頂けると嬉しい限りでーす↓(≧▽≦)

『花と太陽。』

『君を想い出すときには――。』

『君はかわいい女の子。』 ←高校生の時の望ちゃん達

↑全て完結!!お付き合いありがとうございました。

※注意

●投稿不定期。

●国語が得意なくせに文才0なので貴方様が理解できる場面が少ないです。

●温かく見守っていただけると嬉しいです。

●荒らし、悪コメはごめんです。荒らし、悪コメする人は Go home!!

≪Continuity≫

prologue>>1

character>>2

Introduction~イントロ~>>3

episode1>>4

Re: 君は可愛い女の子R―――リターンズ ( No.1 )
日時: 2020/04/11 15:49
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: FCVTIPcN)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

prologue

もう恋なんてしない。

そう決めて髪まで切ったのに―――……ケーキな君に出会ってしまった。

どうして君はそんなにも真っ直ぐに私の事を「好きだ。」なんて言えるの?

Re: 君は可愛い女の子R―――リターンズ ( No.2 )
日時: 2020/04/11 15:50
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: FCVTIPcN)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

character

晴家 望 はるいえ のぞみ
 6月1日生まれ。O型。身長163センチメートル、一人称は「あたし。」
世界を行き来する多忙な外交官。
長かった色素の薄い髪をバッサリと思い出と共に切りさっぱりとしたベリーショートに。
「虎。」なんて言われていた望も今では街ですれ違った誰もが振り返る爽やか美女に成長した。
高校の時の恋の傷が今でも胸を締め付けていて結婚願望はなく独身希望。
男勝りの強気女性だが繊細な心の持ち主、傷付きやすい。お人好し。
兄の妹へのこだわりもあり幼い頃から乙女チックな夢を持っていた。
“のんちゃん”と呼ばれるのに敏感。

鹿島 慎 かしま しん
月日生まれ。A型。身長182センチメートル、一人称は「僕。」
実家のケーキ屋を継ぐパティシエ。
短く切った黒髪で優しいアーモンド形の目。
清潔で真面目そうな顔つきが印象的。誰よりも一途で真っ直ぐで素直。
それゆえにすぐに落ち込んだり泣いたりする。いわゆる犬系男子。

瀬名 天 せな そら
 3月18日生まれ。B型。身長179センチメートル、一人称は「俺。」
大手IT企業の本部長。
柔らかいくせっ毛の焦げ茶の髪に二重に切れ長の黒色の目で、怖そうに見えるが笑った時は目がとろんとして可愛くなる。
眼鏡の時もあるがコンタクトの方が多い。
何事にも本気を出さず平和主義な為、喧嘩などには参加しない。
夢に向かう決意をした望にフラれた……その後は華音と順調に付き合い結婚に至った。

藤咲 華音 ふじさき かのん
 9月28日生まれ。AB型。身長149センチメートル。一人称は「わたし。」
実家・花屋の店長。
栗色の柔らかいウエーブのかかったロングを横で結っていて二重にぱっちりおめめで、女の子っぽい。
童顔のちまっとしたちょうどよい身長の持ち主。誰にでも優しく笑顔を見せる。
客からの人気があり店が繁盛している。あざとい、というか自分に自信を持っていて腹黒い。
結婚したばかりの若奥様、望のライバルだった。

双葉 悠翔 ふたば はると
 5月19日生まれ。A型。身長182センチメートル。、一人称は「俺。」
赤色に近い茶髪のくせ毛な髪形をしているパッチリ二重の高身長イケメン。
運動神経抜群で語学が出来る天才。
スマートな立ち振る舞いからは想像できないぐらいに望の事になると心配症。
芸能プロダクションに勤めていて国民的アイドルとして活躍中。
アメリカに留学していた。望の第二のお兄ちゃん的存在で年の離れた幼馴染。
望が高校生の時、告白したもののフラれてしまっているが今でも思いは変わっておらず……。

文月 紘 ふみづき ひろ
 11月10日生まれ。O型。身長173センチメートル、一人称は「オレ。」
文学部の大学准教授で忙しく働いている。
天の友達。さっぱりとした性格でいつも爽やか。しかし葵の事となると粘着質になりストーカー気味……。

八奈見 葵 やなみ あおい
 4月29日生まれ。A型。身長168センチメートル、一人称は「ワタシ。」
お洒落なカフェの店員。
望の友達。紘と付き合っていて同棲をしている。
顔立ちが童顔で長い金髪っぽい明るめの茶髪が可愛らしい女性に。
高校生の時、男装していたが紘と付き合ったのをきっかけにやめた。

Re: 君は可愛い女の子R―――リターンズ ( No.3 )
日時: 2020/04/11 15:52
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: FCVTIPcN)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

Introduction~イントロ~

「へぇ!一週間後には結婚式なんだ。」
私の伸び切った髪を確認しながら、美容師の町田さんは口笛を吹く。
留学前から担当してもらっているだけに、緊張もしなく友達のような感覚で世間話で盛り上がれるまでになっていた。

「そうなんです。二人とも高校時代の同級生で、式にも呼んでくれたんです。」
「凄いね、新郎新婦も同じ高校だったの?もしかして、在学中からの付き合いとか?」
私は鏡越しに頷き、なぜか自慢げに答えていた。
「しかも、幼馴染同士なんですよ。」
「マジで?青春だなぁ、甘酸っぱい!私もそんな恋してみたいなあ~!!」

町田さんはノリよく答えてくれつつ、手の方もきっちり動かしている。
「でも苦しいよね、周りが続々と結婚していく中で自分だけ結婚してないとか……どう、結婚願望あるの?」
と聞かれ私は首を振る。
「―――……結婚する気はないんです、独身で良いかなあって。」
町田さんは驚いたように目を見開く。
ざくり、ざくりと髪が切られていく音を聞きながら、不思議とスッキリとした気分になる。
だから……だろうかつい余計な言葉までこぼれてしまう。
「―――……実は、結婚する新郎は私の初恋の人だったんです。」
町田さんは一瞬手を止め、鏡越しに私を察するように見つめた。
「そっか、どんな男の子だったの?」
「えっ……!」
そんなこと聞かれたことがなかったから、言葉が見つからない。
しいて言うならば彼は―――っ。

「陽だまりのような人ですね―――……。」

私はそう告げて目を伏せる。
目を伏せれば蘇ってくる。
鮮やかな高校時代―――……眩しくて、切なくて、いつだって全力だった日々が。
悲しかった日、決意したあの日、涙を流して心から笑った日。
全部、私の宝物――――。

Re: 君は可愛い女の子R―――リターンズ ( No.4 )
日時: 2020/04/15 13:21
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: FCVTIPcN)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

episode1【涙からの出逢い。】

「あ~、もうッ!!」
葵が時計をチラチラ見る。
「式始まっちゃうよッ、望。大丈夫かな??」
オレはなだめるように
「仕方がないじゃん、晴家さんって世界を飛び交う多忙な外交官だし……。」
(仕事もあるけど、晴家さんは最後まで天の事が好きで将来の為に諦めたんだから。相思相愛だったのは確かだったんだけど、どこかで拗れちゃってそんな相手の結婚式にオレだったら行きたくもないからな。)
そう言うと葵は首を傾げる。
(葵も一番近くに居たのに気付いてないなんてな……留学に行ったきり実家には戻ってないらしいし手紙も送られてきてない。)
「新郎、新婦の入場時間が5分前ですのでお席にお座り下さい。」
アナウンスが掛かり、指定された席に続々と座っていく。
隣にある晴家さんの席をオレ達は見つめた。
「あと1分……。」
葵は心配した顔で時計を見る。
(来なくてもいいんだ、晴家さんはそれだけ悲しい思いをしたし……義務じゃない。)
オレは一人、心の中で呟く。
 タッタッタッ…スタッ。

「――――ごめんッ遅れた!!」

キレの良い明るい声が会場全体に響き渡った。
「「望ッ!!」」
そこにいたのはスーツを華麗に着こなしたあの頃の晴家さんとは似ても似つかない笑顔が似合うベリーショートの爽やか美女がいた。
オレは言葉をなくしてしまう。
「えっと、間に合ったよね?」
オレ達は軽く頷き指定された席に誘導する。
「来ないかと思った~!」
と葵は抱きつく。
「ごめんね、飛行機が遅れちゃって。」
「会いたかったよぅうう!!!」
そうこうしているうちに、
「新郎、新婦の入場です。」
アナウンスが掛かる。
華やかな音楽とともに純白のドレスとタキシードを着た天と華音が居た。
オレは主役ではなく晴家さんを見てしまう。
悲しいような嬉しいような曖昧な表情で手を叩いていた。
「新婦 華音、あなたはここにいる新郎 瀬名 天を病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」
「誓います。」
「それでは指輪を交換して下さい。」
二人は甘く微笑み合い、左手の薬指に綺麗な指輪をはめていく。
その時、大きな拍手が沸き上がる。
ブーケトスで華音は持っていた綺麗なブーケを天高く投げる。

ポスッ。


偶然にも取ったのは、晴家さんだった。
晴家さんは皆に注目を浴びていたが「ごめんなさい。」と欲しがっていた葵にブーケを渡した。
「のんちゃん……っ!」
新郎である天は式が終わり二次会になったら真っ先に晴家さんの所へ足を運んだ。
(晴家さん――――嫌がってる。当然だよな。元好きな人が結婚式を挙げて二次会になったら血相を変えて追いかけてくんだもんな。)
晴家さんは嫌がるように帰ろうとすると天は手を掴んで何かを言う。

****
「のんちゃん、待ってッ!」
瀬名君の声が頭の中に響く。
――――あの時と一緒じゃない。
あたしは首を振る。
(違う、変わったの。向き合える、この人とは。)
腕を掴まれ、あたしは純白のタキシードを着た瀬名君を見つめる。
「な、何か用?瀬名君―――……新郎である貴方を皆、待っているから……っ。」
とあたしは言う。
「逃げないでくれ、俺――――謝りたいんだ、あの時ッ。」
(俺は君の事を引き止められなかった、とか泣かせたとか言うつもりなの?)
沸々と怒りを越したものが沸きあがってくる。

「謝らなくていい、だから……のんちゃん、だなんて呼ばないでよ。思い出したくもないあんな事。」

あたしは零れそうな涙を唇を噛み締め、掴まれた手を振り払うと会場を出ていく。
(結婚式の招待状が届いた時、死ぬほど行きたくなかった。だけど―――道理として反するし、視たかったの。どんな顔して式を挙げるのかなって。)
あたしは足を止めると近くのベンチに座る。
(ここに来なければ、ずっと海外に逃げてれば泣くことも大人になったあの人に会う事もなかったのに。逃げたくなかったって言う気持ちの方が勝ってしまった。)
「……あたしってば馬鹿みたい。」
と溢れ出して頬を伝った涙を拭う。
「―――……どうしたんですか?」
小鹿のような震えた声にあたしは顔を上げる。
そこにはワイシャツと大きなパーカーを着た男性が心配そうに眉を下げてあたしのことを見ていた。
(!?)
あたしは急いで涙を拭って平然を装う。
「へッ、どうもしてませんが!?ご気遣いありがとうございます。」
と作り笑顔をする。
「泣いてましたよね、、、その涙、拭い切れてませんけど。」
そう指摘されて目を擦る。
「大丈夫ですか?」
ハンカチで涙を拭かれてあたしは目を見開く。
「えッ、、えっともう行きますね。」
立ち去ろうとすると「待って下さいッ!」と腕を優しく掴まれ止められる。
「あのッ、ケーキは好きですか!?」
真っ赤に頬を染めてキラキラした眼であたしを見つめる。


Page:1