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コメディ・ライト小説(新)
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- ナンバー9
- 日時: 2020/05/29 11:00
- 名前: 無花果 (ID: OtIMiKLW)
混沌と化した世界の中心で、店、構えてます。
お困り事があれば是非、『ナンバー9』まで。
貴方の超能力、解決します。
作者の無花果です。イチジクは苦手です。以後お見知り置きを。
- Re: ナンバー9 ( No.1 )
- 日時: 2020/05/29 11:33
- 名前: 無花果 (ID: OtIMiKLW)
リンゴーン──
甲高い鐘の声が狭苦しい部屋に響き渡る。
仕事の始まりだ。
「コーラの買い出しから世界の危機まで、全ての悩みはお手の物。ナンバー9へようこそ!」
今にも外れそうな扉から現れたのは、青い瞳を輝かせる青年だ。
そして、その瞳に映るのは、絵画から逃げてきたかの如く可憐な少女だ。
「さあ、君の依頼を聞こうか。ずばり、何がお望みなんだい?」
青年は、まるで少年の様に声を弾ませている。
少女は、今にも消えそうな透明な声を発した。
後に、この日の出会いを青年はこう賛美した。
──『運命』と。
「私を、消して下さい。この世界から、一欠片も残さず」
悲壮的な始まりを遂げた二人の物語は、喜劇か悲劇か、はたまた虚無か。
かくて物語の幕は切って落とされた。
CASE・1 『悲壮』
「断る!いや、敢えて『嫌だ』と叫ぼう!希望に寄り添う、それが僕の信条なのさ」
「⋯⋯え?」
──四月十日。依頼破棄により、仕事終了。
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