コメディ・ライト小説(新)

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死にたい僕と天使ちゃん
日時: 2020/12/05 22:45
名前: 蜂蜜林檎 (ID: 3eop5mZb)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12828

馬鹿やってる時が、多分一番楽しい。

***

こんにちは、蜂蜜林檎です。ちゃんとした長編を書くのはこれが初だったり。
超絶不定期更新になると思われます( てか超絶不定期更新です )IQ3で見てください。文章が気に入らないと、昔のやつでもすぐに修正しちゃいます......読んでくれた方ごめんなさい。頑張りまーす。

【 キャラ紹介 】
>>20 どんどん人間増えていく & 設定も足していくので夜露死苦。

【 神話とかに詳しい方へ 】
「 天使はこんなんじゃねーし ! 」と思うかもしれませんが、
あくまでも私の考えた設定ですので、そこのところよろしくです。

【 お客様 】
>>18 * むう 様 >>22 * 坂本詩織 様 >>25 * 厳島やよい 様
𝔖𝔭𝔢𝔠𝔦𝔞𝔩 𝔱𝔥𝔞𝔫𝔨𝔰.

一つの話をめちゃくちゃ区切ってるので読みづらいかもです。すみません。

【 一気読みしたい方へ 】>>1-28

第1章【 夏に天使を 】
𝟙 翼「可愛い天使はどくだみ味」>>1-6 𝟚 翼「help !」>>7-10
𝟛 翼「酢昆布に飲まれるな」>>11-12 𝟜 翼「棒付きアイスと後輩」>>13>>15-17>>21
𝟝 翼「消毒液の海に溺れる」>>24>>27-28 𝟞 翼「この川、渡るべからず。」>>29

確かスレ立て日は、2020年 5月下旬辺り。 なんとなく記しておきます。

【 追記 】
10/4( 天使の日ですね )にサブタイトルを大幅変更しました。

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Re: 死にたい僕と天使ちゃん ( No.25 )
日時: 2020/09/24 22:57
名前: 厳島やよい (ID: l/xDenkt)


蜂蜜林檎様

 はじめまして、厳島やよいと申します。
 ふだん、こちらの板の作品を読むことはほとんどないのですが、タイトルに惹かれて一気読みしてしまいました。

 とても魅力的な登場人物たちのかわいらしい関係性、わかりやすいストーリー展開や世界観、思わず笑いのこぼれるコメディ描写、すっきりと読みやすい文章。とても素敵です。おもしろかった!
 仲間になりたいスライムと化した和水ちゃんのところ、書き方がとくに好きです。

 のんびり、更新を楽しみにしています。
 和水ちゃんかわいい(人´▽`*)♪

厳島
 

Re: 死にたい僕と天使ちゃん ( No.26 )
日時: 2020/09/26 06:45
名前: 蜂蜜林檎 (ID: LH/LPtL4)

>>25厳島やよい様

わー感想ありがとうございます !

タイトルで作品の内容ほとんど説明しちゃってるような気がして心配だったのですが、「惹かれた」とおっしゃってくれてよかった。笑っていただけるのが何より嬉しいです。
書き方とかまで見てくださっている...! 文章書きはじめてから全然時間がたっておらず、変な文だな~と思うこともあるかもしれませんが、そこは蜂蜜林檎節ということで個性として見ていただけたらななんて思います (笑)
最近リアルがどたばたしててなかなか更新できてない状態ですが、これからも天使をよろしくお願いします !

消毒液の海に溺れる ( No.27 )
日時: 2020/10/04 21:33
名前: 蜂蜜林檎 (ID: LH/LPtL4)

夕飯のハンバーグを一口サイズに切り分けながらちらりと顔を上げた。別に、なんら変わりないいつもの食卓だ。肉の切り口からはチーズがとろりとはみ出ている。

「 はぁ~小雪はいいねぇ夏休みで。アタシなんかレポートとレポートとレポートの毎日よ 」
「 全部レポートじゃねぇか 」

こっちだって将来の不安とかいろいろあるのに、それを煽るような事をしてくる姉。なにかと人使いが荒い母。そして僕。我が家はこの三人で暮らしている。父は僕が小学生の頃に亡き人となった。

──その日も普通に小学校へ行って、普通に授業を受けて。抜き打ちテストの点がよかったから父と母には目一杯褒めてもらうつもりだった。いっぱい頭を撫でてもらって、抱きしめてもらえる、少し特別な普通の日だった。今ではそれも普通じゃないって分かる。
普通の日から悲しい日になるのは、ほんの一瞬。凄い勢いで教室に入ってきた校長は集会で見るより近くて、威厳のある顔はやけに青白かった。氷島君はすぐに帰りの用意をしなさい、と担任の女教師は焦った様子で僕のランドセルに教科書やらノートを詰める。いっぱい褒めてもらう為のテストはランドセルの奥でくしゃりと潰れた。
いきなり連れてこられた大型病院は包帯と消毒液の匂いがして、どこか非日常に感じる。急いで駆け回る大人達は先生と同じ青白い顔。皆、皆、皆、繰り返し水槽を行き来する秋刀魚の群れみたい。

「 まま、どうしてみんなこわいかおなの 」
「 ...... 」

どんなに聞いたって母は黙ったまま硬直している。ただ、僕と姉の手を握りしめて秋刀魚の群れを見つめていた。白い文字が書かれた赤いランプが点滅する扉の向こうはどうなっているんだろ。何で僕こんなとこにいるんだろ。何が、どうなってるんだろ。
長時間光っていた真っ赤な明かりが消え、扉が開かれる。医者が出てくる数秒、中が見えた。青い服とゴム手袋を着けた大人がいっぱいいて、ベッドみたいな台の上になにか乗っかっていた。人だ。
突然立ち上がった母が医者にしがみつく。どうだったんですか、無事なんですか。聞き慣れないヒステリックな叫び声が耳をつんざく。
医者が申し訳なさそうに首を振った。それを見たとたん、母は崩れ落ちて泣いた。大人が泣いたの、初めて見た。子供みたいに。なにしてんだろ。なんでないてるんだろ。どっか痛いのかな。

「 痛いの痛いの、飛んでけ 」
「 うっ...ああ..あぁぁぁあ... 」

いつもは痛くなくなったよって言ってくれたじゃん。ありがとうって抱きしめてくれたじゃん。包丁で指を切ったときも、机にぶつかったときも、笑顔だった母はもういなかった。わぁわぁ泣き声を上げる母は、母とは別の何かだった。


消毒液の海に溺れる ( No.28 )
日時: 2020/11/26 21:53
名前: 蜂蜜林檎 (ID: 3eop5mZb)

そんな事忘れてたのに急に思い出してしまった。僕が出ていった後にざわつく教室とか、それをなだめる学級係の、なんて言ったか忘れたけど眼鏡の女の子の声とか、真剣な大人たちの横顔とか、いろいろがごちゃ混ぜになって頭に入ってくる。箸を握る手が微かに震えて、心なしか視界がぐらぐらと揺れた。

──ああ、嫌だ。消えろ。

僕にとって父はどんな人だったのか、もうあまり覚えていない。こんなのは薄情だろうか。ただ覚えているのは、頭を撫でてくれた手のひらの暖かさだけだった。薬指についた指輪が頭にあたるのが何故だか好きだった。

「 ごめん、ご馳走さま 」
「 えー、もういいの? はやぁい 」

こんなふうに昔をたまに思い出しては勝手に沈む。トラウマ、って訳ではないのに。高いところから下を見下ろす時みたいに、息が止まりかけるのだ。喉元を這いずる何かがゆっくりと首を絞めつけてきて、それはどんどん加速する。美味しいはずのものも途端に不味く、苦く、ざらついていく。
お皿洗っといて、という母の声が聞こえた。気がした。階段を上る足が重くて、何度か指がぶつかる。痛いなと思ったのは一瞬で、またすぐにどうでもよくなってゆく。何かが、おかしい。




「 ───きさん…ゆきさん…小雪さーん 」
「 !? 」

いつの間にか部屋のベッドの上だった。真っ白な天井、ではなく、和水が顔を覗き込んでいる。話によると僕は階段で急に転倒し、姉に運ばれて今この状態らしい。起き上がろうと思ったら体が水銀みたいに重くて、またベッドに倒れた。全体が熱くて、関節と喉が痛い。それにプラス冷却シートが貼り付けられている額で全てを察した。

風邪ひいた。

「 へぇ、馬鹿は風邪ひかないって嘘だったんですね… 」
「 お前はもうちょっと礼儀を学んだ方がいいと思うよ 」

はいはいと適当に相づちを打つ和水は、無関心に見えて意外と心配してくれていて、それが少し嬉しかった。口数が少なくて、子供っぽいのかと思ったらそうでもなくて、変な趣味で、後輩がいて。全然完成形の見えないパズルのピースを集めているみたいなそんな気分。少しずつ、少しずつ情報が手に入るたびに和水の中身を知れるのが、なんでか分からないけど嬉しい。
なんだかまた意識が遠退いてゆく。みぞおちの辺りに置かれた和水の手は、体温がないはずなのに暖かかった。父親も同じだったのかもしれない。あの手のひらの暖かさを今でも鮮明に覚えているのは、愛をこの頭に受け取ったからなのかもしれない。

「 小雪さん 」

名前を呼ばれたけど、返事する体力は全く残ってない。
ぼんやりと歪む世界に沈みながら聞こえた言葉は、ほとんどよく分からなかった。でも、和水が何か発するのを、何にも分からないけどずっと見つめていた。

「 ......私がいますからね。一応 」

この川、渡るべからず。 ( No.29 )
日時: 2020/12/05 22:37
名前: 蜂蜜林檎 ◆oopo9HRF/c (ID: 3eop5mZb)

急に体が軽くなったような感覚がして、体をゆっくりと起こした。寝ていたんだろうか。真っ暗で何も見えなくて、それどころか周りには何一つ物がない。何の音もしない。ここが僕の部屋なんだとしたら、ここら辺には机があるはずだ。手探りでふらつきながら進んでみるも、なんの気配も感じられない。
もしかしてシュレーディンガー状態とかそんなやつになってしまったのだろうか。もしかしたら時空の狭間に閉じ込められて一生出られないかもしれない。何もないこの空間で一生覚めない夢を見させられるのかもしれない。そんな不安ばかりが募っていく。地面には水。冷たい水が足の指の半分の高さもないくらいにうっすらと広がっていて、何度か身震いした。足元とは逆に生ぬるい空気が肌を撫でて、それがいっそう気味悪さを引き立てる。誰かいますか、と声をかけたものの、返事が返ってくる事はない。

「なんだ……これ……」

いつの間にか、水が広がっていた足元には大量の彼岸花が咲き乱れていた。さっきまで何もなかったはずなのに。いつからそこにあったのか、全く分からない。足に絡まりつく緋色がこちらを見ているようで、とっさに目を背けた。でも前を見ても後ろを見ても辺り一面に広がる花は視界を眩ませ、居場所を奪う。
とにかく走った。走るくらいしか、今僕にできることはなかった。この場所から逃れるために、目覚めるために。彼岸花をぐしゃりと踏み潰しながら、とにかく光を求めて走る。足の裏が凍るように冷たい。肺に息が満たない。どこだ。ここは、どこだ。

「……水の音?」

ふいに、斜め後ろ辺りから川みたいな水の流れる音がした。足元に広がる水とは違う音。跳ね上がる心臓をなだめながら音の方向へと向かうと、だんだんと辺りが仄かに明るくなっていった。照明みたいな人工的な光がぼんやりと周りを照らす。音が近づくにつれて人の声も聞こえてくる。

たどり着いた場所は、言葉ではとても表しようがなかった。ほの暗い空間に雪が降っていて、桜が咲いていて、紅葉が散っている。終わりの見えない川には瑠璃色の水が流れ、蝋燭を灯した灯籠がいくつもいくつも流れていた。川の向こう岸には小さな船が一艇浮かんでいて、人が乗っている。船に乗った人は、僕に気づくとこちらへと船を漕ぎだした。

『どーも、一命様ご案内……て小雪じゃねーか!』
「え、父さん!?」

なんで、父が。もういないはずの父が。

『お前なんでここにいんだよ…死因とか分かるか?』
「死因? それってどういう……」
『ここ、いわゆる三途の川ってやつだぞ』


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