コメディ・ライト小説(新)
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- ヤバいと思いきや全くヤバくない話
- 日時: 2020/06/25 16:07
- 名前: ぴっこり (ID: 58y6MThT)
これは一応実体験です。
怖さの欠片も、ヤバさの欠片もないです。
- Re: ヤバいと思いきや全くヤバくない話 ( No.1 )
- 日時: 2020/06/25 00:15
- 名前: ぴっこり (ID: 58y6MThT)
私は小学生の時に学校に忘れ物をしてしまい、午後5時辺りに学校まで走って取りに行きました。
家はまあまあ近かったため、走ればすぐに到着するような場所です。
田舎なため人通りは少なく、そのときは全くと言って良いほど何もいませんでした。
午後5時と言うとあまり暗くないように思えますが、秋に差し掛かっていたので、周りは薄暗く、
虫の声だけが響いていて、なんとも不気味でした。
家から学校の間の道にあるアイスの自販機が眩しく光り、そこだけぽつんと別世界のようです。
暗い学校から忘れ物を取って小走りで学校を出ると、黒い車が一代、停めてありました。
遠目に見て、その時点で人が乗っているのは分かりました。でも、いつもは車なんか滅多にいません。
私は底知れぬ恐怖を感じ、家の方向に背を向け、走りました。
すると、車はこちらへ向かって来るのです。
あの時は気がおかしくなりそうでした。恐怖しかなくて、ただただ走りました。
アイスの自販機の前まで来て、私は立ち止まりました。
元々が喘息持ちだった私は、そんなに長くは走れなかったのです。
後ろから来る車は、やはりこちらへ向かって来ます。そして、私の前で停まりました。
車から強面の男性が出てきたとき、生きた心地がしませんでした。
逃げろよと思うかもしれませんが、息が切れて、とても走れなかったのです。
男性は私の方へ手を伸ばし、こう言って来ました。
「すいません、そこいっすか?」
ここで初めて、自分が自販機の妨げになっていることに気がつきました。
さっと横にずれると、男性はペコリとお辞儀をして、自販機に千円札を投入。
流石にそこにいるのはまずいので、ゆっくり歩いて呼吸を整えながら立ち去りました。
後ろをチラチラ見ていると、男性は10個ほどのアイスを買い、軽快にスキップしながら車に乗り込みました。
車の中には彼女らしき人がいて、一緒にアイスを食べていました。
疑ってごめんなさい。普通のカップルさん。
幸せになってください。
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