コメディ・ライト小説(新)

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鬼人の許嫁
日時: 2020/07/09 21:21
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

人間界から迷い込んで藤代美紗。

戸惑う彼女を案内し自宅に住まわせてくれる鬼人、千景は

美紗に自分の許嫁になることを約束させる。

それから始まる妖怪たちとの生活。

Re: 鬼人の許嫁 ( No.1 )
日時: 2020/07/10 15:18
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

匂いだけで酔いそうなほど強烈な匂いで否が応でも目が覚める。

「流石にここで寝かせるのは良くなかったか」

「当たり前だろう千景。オイ、大丈夫か?嬢ちゃん」

辺りには酒の匂いが充満している。頭を抱えつつ美紗は

二人の鬼を見た。千景と呼ばれた鬼は黒髪で赤い目をしている。

鬼らしい角が二本生えている。もう一人の鬼は白髪で金眼、

同じように角が二本生えている。

「ここに人間はいねえよ。ここにいるのは妖怪だけ、外に出れば

よく知られる狐や雪女もいる。俺は千景、こっちは虎徹。お前は

向こうで何をした」

千景は美紗を見下ろした。記憶は断片的になっていた。でも

自分がどうなったかは想像できる。交通事故で誰かにどつかれて

赤信号の中、飛び出した。

「…死んだ?」

「そうだな。向こうではそうかもしれない。だけどここでは違う。

立派な生きた人間として存在する」

向こうでは死体はもう燃えてしまっている。しかし何らかの術で

彼女の魂をそのままここへと持ってきて生きた人間として蘇生させた。

「でもそんなことが出来るの?死んだ人間を生き返らせるとか…」

「それだけの力を持つ妖が術を使ったんだよ」

千景と美紗の会話に虎徹が割って入った。彼は四神、朱雀。

何故そんな大物がちっぽけな人間の美紗をここに連れて来たのかは

分からないという。

「じゃあこの羽根はその朱雀の…?」

赤色で虹色の光を帯びた羽根のネックレス。

「お前、何故こんなものを持っている!」

「し、知らないよ。私だってさっき手元にあることに気付いたし」

それを聞いて二人が黙り込む。やがて千景が口を開いた。

「お前、ずっとここにいろ。俺との約束だ、許嫁になれ」

「え、えぇ?」


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