コメディ・ライト小説(新)

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黄金宮のヒマな役職者
日時: 2020/11/08 21:39
名前: リリ (ID: mwHMOji8)

 黄金宮は美しい。瑠璃色の硝子細工が施された窓、一流の職人達が全身全霊で仕上げた家具たち。
全てが美しい。
 だが……まるで極楽の様な黄金宮を、暇に感じる輩も居るそうだ……
贅沢な話である。



[登場人物紹介]


・華威  黄金宮の役職者。自身の恵まれた待遇に気づいていない。
    巡理を大事に思っていたのだが……

・巡理  黄金宮の役職者。華威に憧れと嫉妬を抱く。
    
・楼霸  黄金宮の第二皇女。異端者との恋に堕ちる。
    彼女は、『堕ちた姫』という意味を持つ、堕逢磨臥と呼ばれている。

・醒寧  黄金宮の第一皇女。才色兼備。

・麗聹王  黄金宮の王。厳しくも優しい。




 漢字の読み方は想像にお任せします!この話は『二股OKなカップルでーす』の
ネタバレ的な役割を持つので、裏話を知りたくない人に警告!
小説『ワン・モア・チャンス』に出てくる『黄金宮』は、この話と関係があります。
詳しいことは話の中で!
 では、let's start




 第一章 新たな役職者


「今期の新たな役職者を発表する。」
あー面倒くせえ。俺は、この役職発表の席とは直接関係ないのになんで呼ばれたんだろ?
先輩役職者として?俺はそういうの嫌いだなあ。
もともと役職なんて欲しくもなかったし。
 周りのやつは、美しい黄金宮の翁晰塔に住めるし、金都で普通に働く町人500人分の
給与が貰える。一族は、たったの十二しか無い役職に自分の一族のものがついたという
自慢を嫌というほど出来る。こんなに名誉なことは無いと言っているが、
俺はそうは思わない。
 無駄に凝られた無駄に広い塔の中で、一人寂しく過ごすのを楽しいとは言えないだろう。
給与だって、そんなに金があっても使い道が無くて困るだけだ。
もともと俺は、高位の麗零族に生まれたから金は嫌というほど持っている。
 それに、俺の一族から他にも役職者が出ている。
だから、なんで役職協議選考会の奴らは俺を選んだんのか心底不思議に思う。

 昔から俺は天才だ、神童だ、と言われ続けていた。
でも、俺は分からない。なんで俺は天才だと言われるんだ。なんで俺は神童だと言われるんだ。
あの様に簡単の問題を解けない周りが馬鹿なのだ。

 ああ、分からない。俺は、いくら考えても分からない。
俺と周囲にある穴を埋められない。



「今期の新規役職者は、中位麗零族の巡理。」

 今回の新規役職者は分かる。彼の様に、苦労をし、中位麗零族でありながらも
高位麗零族でしか貰えないと言われていた役職を授かった。
心底尊敬する。
 なぜか俺は、役職者の中でも上から三番目という高位な位に着いている。
巡理に役を代わってやりたい。
 俺は、黄金宮に居れる様な志を持っていないのだから。




 次回予告 巡り使いの特権


 


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