コメディ・ライト小説(新)
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- この風船が割れる前に、一つ。
- 日時: 2020/12/26 14:35
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
「人生は風船みたいだなぁ」
「そうですね、じゃあ、この風船が割れる前に、一つ。」
そう言っても貴方は感情の揺らぎを見せずに、微笑み掛けました。
そこから貴方の顔は_________。
これは、色々の人の風船の中に入れる、そんなお話。
≪CHARACTER≫
ROOT 1/5
STUDENA 金内 舞華
おっとりしていて、先生、先輩にも好かれている。この子の風船は赤色。
STUDENA 花園 舞妓
きょどきょどしていて、目立つのが苦手。この子の風船はオレンジ。
MOTHER 花園 芽実
舞妓の母親。いつも元気。舞妓曰く『パリピ』。この人の風船は黄色。
MOTHER 神野 香織
芽実のママ友。この人の風船は濃ゆい赤。
STUDENA 神野 愛乃
香織の娘であり、舞華、舞妓の同級生。この子の風船はピンク。
《TABLE OF CONTENTS》
One episode :Beginning >>1
Two episodes:Self-introduction >>2
Three episodes:adjacent >>3
four episodes:No way >>4
five episodes:a tea party >>5
《Preface》
初めましての方は初めまして!黒狐と申します。
今回は失踪しない様に頑張らせて頂きます…(汗)
荒らし、宣伝お断りです。そして、感想、アドバイス、更新の糧になります。
では、お楽しみ下さい。
《P.S》
12/26 参照100突破
- Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.4 )
- 日時: 2020/11/30 17:06
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「え…あ…本当?」
私は珍しくおろおろしている舞華ちゃんにそう尋ねる。
「うん。逆に嘘ついてどうする?」
確かにそうだね、と軽く会話をした後も私は凄く驚いていた。
「え?まぁだ舞妓ちゃん驚いてるの?」
あははと舞華ちゃんは笑ってそう言うけど、私にとってこれはそんな笑いごとじゃ無い。
「あっら~!舞妓のお友達?ほら、入って入って!ほうら、舞妓もスリッパ出して!」
私が恐れてるのは他でも無い。私のお母さん、芽実は私とも、舞華ちゃんとも違う、現代語で言うパリピさん。だからこういつもいつも騒ぐ。
「いえいえ、そんなお構いなく」
流石の舞華ちゃんも戸惑っている。当たり前だ。
「ちょ、お母さん!お茶は私の部屋で出すから。あんまり構わなくって良いよ」
私がそう言うとお母さんは時計を見てこう言った。
「ねぇぇ!!もう3時じゃないの!!もう、神野さんとのお茶会…!!」
家のお母さんは騒がしい。
因みに、神野さんと言うのはお母さんの友達で愛乃ちゃんのお母さん。愛乃ちゃんは、クラスが離れちゃったけど、一応同じ中学。まぁ、ママ友って奴かな。
「じゃあお言葉に甘えてね!舞華!!」
これも家の母の癖。私の友達を呼び捨てにする。
と言うかお言葉に甘えてねって何だ?
- Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.5 )
- 日時: 2020/12/03 16:11
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
んん…むずむずする…!
第一、神野さんとのお茶会には遅れ確定だし、一番の問題は舞妓が舞華と仲良く出来るかって所!
あの子…祐に似てぱっとしないから…
んもう!!!!!!
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!
「次は、藍宇那木、藍宇那木で御座います。お降りのお客様は____」
え、もう着いた!藍宇那木のカフェ、〔オレんじ〕。
私はそこへ小走りで走って行った。
「あ、花園さん。こっちこっち」
「ごめんなさいね、神野さん。あれ、愛乃も一緒?」
「えー、舞妓おらんの?着た意味皆無やわー。うわー」
「愛乃ッ!何言ってんの!!」
可愛いものよと私は笑うけど、やっぱり神野さんは「お気楽で!」と怒ってきた。
「へへ、カワイイなんて」
「愛乃、そう言う意味じゃ…」
「そう言う意味よ!」
- Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.6 )
- 日時: 2020/12/07 17:51
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「と、取り合えず、こっち。私の部屋」
「んー!舞妓ちゃん緊張してるな!」
私はちょっと舞妓ちゃんをからかってみる。
そんな事無いっ、と舞妓ちゃんは言い張った。よし、これでこそ私の友達!
「それにしても、お洒落な部屋だね~」
そんなこんなで舞妓ちゃんの部屋に連れられた私は、凄い綺麗な景色を目の当たりにした。
「うわ!このうさちゃん可愛い!ん?こっちには宝石?可愛い置物だね!うはっ!なにこれ、天井に」
私は思いっ切り上を見て、
「シャンデリアーーーーーーーー!!!!!」
あ、と私は我に返る。それから舞妓ちゃんに謝った。
「いや、良いんだよ~。舞華ちゃんだし。お茶入れるね。ウバ、飲める?」
- Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.7 )
- 日時: 2020/12/12 17:54
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「う…ば?なにそれおいしいの」
聞いた事も無いお茶の名前を前に、私はぽかんと口を開けて、小学生みたいな事を言った。ま、数か月前まで小学生だったけど。その私の質問に、舞妓ちゃんは困ってる様子だった。やっと舞妓ちゃんは口を開けて、くすくす、いや、あはは、と綺麗に笑っていた。
「舞華ちゃんにも、穴があったね」
所々笑いながら10秒位でやっと、その言葉を解読した。
「穴…?私だって、と言うか私なんか完璧人間には程遠いよ」
そっか、そうだよね、と舞妓ちゃんが頷いていた。
「待ってね、今から教えたげる」
ごそごそと本棚を探る舞妓ちゃんだが、私はやっぱりシャンデリアの方に目が向いていた。綺麗。
「うわっ!」
舞妓ちゃんの悲鳴を聞いて、私は舞妓ちゃんと本棚の方に咄嗟に目を向ける。
そこには本が床に散らばっていて、おまけに舞妓ちゃんは痛そうに頭を抱えていた。
「大丈夫?」
「うん、ちょっと痛いだけ。角が当たらなくて良かった~」
一冊、不自然に舞妓ちゃんが隠そうとしていた。それを私は見て、
「なにそれっ!げ…英語?」
「う、うん。lifeballoon。人生風船って意味」
ごにょごにょとぼやくように舞妓ちゃんは言った。内容は?と聞くと、その作者は人生は風船なんじゃ無いかみたいな根拠を長々と語る物らしい。つまらないよね、と顔を赤くしながら舞妓ちゃんは言うけど私はその言葉を遮るように、駄目元で言った。
「じゃ、舞妓ちゃん!この風船を良くするために!私から一つね」
ばっ、と立ち上がり、舞妓ちゃんに指を差す。本当は駄目だけど。それを見て舞妓ちゃんはやっぱりおどおどしていた。そんな事は無視して、私が思った事を言う。
「私と…いや、私を信頼できる人になって欲しい!こんなバカでアホな金内舞華だけど、舞妓ちゃんを多分…いや絶対!幸せにする、お手伝いをする!そんなきょどってる舞妓ちゃんより、笑顔な舞妓ちゃんの方が私好きだぁ!」
だから…と言って、
「私と、改めて友達に成ろう!」
「うん…勿論」
そう言った舞妓ちゃんの眼は、濡れていた。
「あらぁ、私の心配、要らなかったわね」
その時のマンションには、笑い声が溢れていた。
それを聞いた人も、笑みが漏れていた。
ROOT 1/5 END
- Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.8 )
- 日時: 2021/01/08 19:37
- 名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「おい、あの客煩くないか。多那、注意して来いよ」
「えっ、え~!!! 無茶振りが過ぎますよ」
__カフェの店員にも、風船は存在します_________
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