コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

天使(あまつか)さんは最強です☆
日時: 2021/10/28 20:59
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)

 もし、冒険の序盤の序盤に、最強美女の天使が味方についたら、あなたはどうしますか?
 魔王城にそのまま突る? 彼女に魔王討伐を任せて自分は遊ぶ? 一緒に冒険し、愛を作る?
 この物語は、そのどれでもない、冒険ファンタジーです。

 是非、この冒険の結末まで……―――
________________________________

 台本を渡しといて正解だったよ……()
 皆さんこんにちは、シャードです。
 今回の作品は、私が小学生のころくらいに、父とお風呂で考えたお話です。
 この頃の私はお風呂で父と色んなごっこ遊びをするのが大好きで、これはそのうちの一つに、色んなアイデアを入れ、かきまぜた物にございます。
 ……という前置きは置いといて、単に残っていた書き殴られていたものを読んでみたら、思いの外面白かったため、小説に起こそうか。と考えました。

☽主な登場人物

・レン(恋)

天使あまつか

☽注意

・凄いへたっぴ。
・天使、女神、神へのイメージを覆す表現多々。ですが忘れないでください。これは創作でありこの天使や女神たちはその世界選の神たちであるということを……―――
・掛け持ち魔で更新頻度低い
・転生ものですが、「恋愛要素? 知らね」作品です。
・コメント(感想やアドバイス)頂けると凄く嬉しいです!

☽目次

・prologue【私の名前を】       >>1

・第一章【まずはレベル上げよっ!】  >>2-

 episode1-1             >>2
 episode1-2             >>3
 episode1-3             >>4
 episode1-4             >>5
 episode1-5             >>6

Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.4 )
日時: 2021/10/23 15:21
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)

 episode1-3

「……あの」
「ん?」
「こんな奴らにダメージ入れるんすか?」

 自分たちが立っている所の下には、かなりでかいモンスターがごろごろいる。
 こちらには気付いていないようだ。

「1ダメージでいいっつったろ?」
「いや怖いっす。こんな奴らに1ダメージでも入れようものなら瞬殺されんの間違いなしでしょう」
「大丈夫アタシが守ってやるから。ほら行きな」

 そう言って天使さんは俺を蹴飛ばした。

「……噓でしょぉぉぉぉぉ!?」

 こんな高さから落ちたら死―――

「技でダメージ緩和しな!」
「!」

 ええいもうこうなりゃやけだ!

「切!」

 ぐるっと一回転してシュタッと着地する。
 ……何今の。自分で言うのもなんだが、物凄くかっこよかった気がする。

「ほら行け! そのままテンションでぶちかませ!」
「了解です!」

 そのまま連撃技を使って出来る限りのモンスターに1ダメージを入れる。
 てかほんとに1ダメージしか入らなかった。
 ……わぁ、俺すごい(語彙力を消失した図)
 って、そんなこと思ってたらなんかモンスター達に気付かれ……ヤバイ、死―――
 目をぎゅっと瞑る。

「……あれ」
「よくやったよ。身のこなしは悪くないね。そこで見てな」

 あ、天使さん!? いつのまに降りて来……!?
 これ、防衛魔法……。
 シールド越しに天使さんの後ろ姿が見えた。

「……我、女神モーゼリック・サンリヴァイスの使いなり。天の使いの名に恥じぬよう、この力を振るいたもう。―――ブラストサンダー!」

 ドォォン!!!

 たったの一瞬、一秒にも満たない瞬間だった。
 天使さんがモンスター達に向けた手から、少し光が漏れ、次の瞬間には轟音が響いていた。
 砂煙が落ち着いた時、モンスター達の姿はそこになかった。

「……ひぇ」
「どうだい? レベル」
「えっ? あっえっと……ひゃあ」

 なんだこれ。
 確かレベル5~10ぐらいだったよね? いきなりレベル95って何?
 あと技も色々覚えすぎて凄い量なんだけど?

「だから言ったろ、レベルギュイン⤴って上がるって」
「こんなに上がるもん?」
「いっぺんに何体も殺ったからね」
「これ、天使さんに追いつけるんじゃ……」
「それは無理だね」
「デスヨネ」

 これは……勇者始めて一か月もせずに魔王攻略もあり得るんじゃ……。
 とりあえず、天使さんは最強です。

Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.5 )
日時: 2021/10/25 19:12
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)

 episode1-4

 それから五日後―――
 俺はレベル5~10の新人勇者を始めてからたった四日でレベルが300を越えた。
 今では幽霊城のモンスターにもいくらかダメージを入れられるようになっている。
 それでも天使さんは魔王城には行かず、今日もまた幽霊城に来ていた。

「天使さん」
「ん?」
「これもう魔王倒せますよ」
「んなこた分かってるわ」
「え?」

 わかってるのに行かないということは天使さんだしそれなりにくだらない(ここ重要)な訳が―――

「たくさん倒した分ゴールドあるから魔王討伐の後酒飲み放題じゃない」
「んなこったろうと思ったよ」

 一緒に何日か生活して分かったことがある。
 天使さんは前世(?)でいうとこの不良女子というやつだろう。
 朝俺が起きないと足蹴にするし、俺が気持ちよく寝てた時に腹に足が飛んできたり、まぁとにかく足癖も寝相も悪い。
 酒飲みだし、全然天使とは程遠い。
 きっと行動の舵取りは心の悪魔が担っているんだろう。天使が舵を取るのは、聖なる天使モードのみだ。

「それに、一撃で魔王やれたらボーナスゴールドも……」
「んなこったろうと思ったよ(二回目)」
「アンタさっきから敬語が迷子になってるわよアナウンスしてあげよっか?」
「結構です今連れ帰りましたので」

 というか、ファンタジー系なのに迷子センターとかあるのか?
 今まで天使さんは何度かこっちの世界でしかありえなさそうな発言をしている。
 そういうところがあるのだろうか。

「今日はこのくらいにしましょ! 今日の夕飯はモンスターの肉で焼肉よぉ!」
「お酒は?」
「買ってきて」
「デスヨネ」

 まったく、相変わらずだなぁ。

「どこでやります?」
「あそこ! 開けてるし、周りに燃え移りそうなものもないし!」
「分かりました」

 頷いて転移魔法を使う。
 行先は近くの町だ。

「ようレンくん、また酒かい? ほんとよく飲むねぇ」
「あ、AHAHA……」

 天使さんは人前だと聖なる天使モードを貫くのでお酒は俺が飲んでるという解釈になっている。
 というのも一日目の時以来天使さんは人前で飲まなくなったのだ。あの日はヤケ酒だったらしい。
 色々な種類のお酒を買い揃え、転移魔法を使って戻る。

「お、おかえり!」
「買ってきましたよっと……薬味もあります」
「種類は?」
「塩ソースにんにくです」
「よっしゃ上出来!」

 既に天使さんは肉を焼き始めていて、少し焼き目がつくともう酒瓶のふたを開けた。
 そのとき―――

 ガサッ……

「ん?」
「何、今の音……」

 ガサッという音はすぐ近くの森から聞こえてくるようだった。
 だんだんこちらに近づいてくる音に、天使さんも俺も怯え始めた。

「ひぃぃぃ!」
「ちょっ、アンタ男でしょぉぉぉぉ!!!」
「天使さんの方が強いでしょぉぉぉぉぉ!!!!」

 開けた草原に俺たちの悲鳴が響き渡る。
 ガサガサッ!!!


「「ぎゃああああああ!!!!?!?!?!?」」

 ……あれ?
 うっすら目を開けると、そこには少女が立っていた。

「お化け? 幽霊?」
「ちょっ、天使さん……」
「……いい、匂い……お腹……すいた……」

 かすれた声で少女はそう言った。

Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.6 )
日時: 2021/10/28 20:59
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)

 episode1-5

「……うまいなこれ」
「でしょー?」
「天使さんって肉焼くの上手ですよね」

 少女と一緒に焼肉を食べる。
 お腹が空いていたようだったので、とりあえずこれをあげたのだが、気に入ってくれたようでよかった。

「……あのさ、アンタなんで一人なわけ? 女の子が暗い中森に一人で、危ないでしょ?」
「俺男だぞ」
「「……ほぁ?」」

 いやいや待て待て。
 失礼かもしれんがどう考えてもその胸部と顔は女じゃろがい。
 そう思っていると少女(少年?)は立ち上がってその辺に落ちている棒を手に取り、それを振った。

「解除」

 その声とともに少女の姿は(というか胸部が)少年となった。

「……俺の魔法だ。すげぇだろ?」

 とドヤ顔で言われた。
 ああ、その顔はもともとなのね。

「女のカッコしてっと食い物もらえんだよ。襲われそうになったら一発入れて逃げりゃいい」
「なんで男だって言ったの?」
「お前らいい奴そうだし」

 いい奴そうか……? 特に俺の隣で酒と肉を交互に食べ飲みしてる天使はいい奴そうか……??

「面白いじゃん。アンタ名前は?」
「……アリスだ」
「アリスねぇ。レン、アリスを仲間に入れてもよくない?」

 ……はい?

「なんで?」
「いいジャン二人だけだと寂しいし。ちゃんとお世話するから」
「んな捨て猫みたいな……」

 ……いや、でもアリスは捨て猫のように見えなくもなくもなくも……今俺何回言った?
 ともかく、確かに二人だけの旅はさみしかったかもしれない。

「いいですよ、アリスがいいなら」
「俺は別にいいぞ。飯くれるんだよな?」
「あげるあげる」

 そんなこんなで、天使さんの突拍子もない思い付きにより、一人仲間が増えました。

Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.7 )
日時: 2021/12/19 19:12
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)

 episode1-6

 アリスが仲間に入って数日……
 アリスと出会った場所は、天使さんのお気に入りの食事スポットとなった。
 そして今、まさにその場所で食事をしている。
 ……正確に言えば、アリスが大量に入手してきた酒で天使さんが酒飲みをしている。

「アリスちゃんあんたほんといい子っ! 超いい子っ!!!」
「お?」

 気分がいいのか天使さんは半ば叫びながらアリスに抱きつき、摩擦で火が付きそうな程アリスの頭をなでている。
 しっかしまぁ大量だな……んでもって種類も豊富だ。
 天使さんがこれで風呂作ると言い出した時はどうなることかと思ったが……。

「どこでこんだけ手に入れたんだ?」

 俺が首を傾げて聞くと、アリスは口に含んでいた肉を飲み込んで答えた。
 ちゃんともぐもぐしてえらいぞ。
 アリスは見るからに野生児だが、時折育ちの良さが垣間見えるな。

「作った。昔酒は百薬の長って言いながらばーちゃんが教えてくれた魔法でな」
「天使さん気質なおばあ様だなぁ」
「そのおばあちゃんに感謝感激雨あられっ!」

 そう言って天使さんは新しい酒瓶に手を伸ばした。
 アリスはそれに気づくと、あって顔をした。

「おい天使、それ辛いから一回水で割れ」
「なあに言ってんの辛口ばんざ……かっら!? 何よこれ何入れてんの!?」
「燃えてるやつの爪」
「あぁあの燃えてる……」

 燃えてるで通じている……!
 かくいう俺も通じている。あのモンスターの正式名称をここにいる全員知らないから燃えてるやつと呼んでいる。
 見た目は本当に燃えていて、水魔法にどちゃくそ弱い。

「でも爪入れただけでこんなに辛くなる? 舌ヒリヒリすんだけど。普通に火吹きそうなんだけど」
「あれの爪世界で一番辛い食品って言われてるぞ」
「まっじかぁ……」

 どんだけ辛いのか気になるな……今度ラーメンに入れてみるか……(辛い物好き)

Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.8 )
日時: 2022/02/11 20:27
名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: NdcMw1Hu)

 episode1-7

「……帰っていいか?」
「いいわけないじゃない」

 今日はアリスを連れて幽霊城に来た。
 危険を感じたようでアリスは城の前に来た時点で相当嫌がっていたし、敵キャラを前にした今は何もかも無視して帰ろうとしている。しかし天使さんはそれを許さないのであった。

「いや絶対死ぬだろ戦っていい相手じゃねぇだろ」
「大丈夫、こいつもいるから」
「アリスに怪我は負わせねぇ。大丈夫だ」

 俺がニコッと微笑むと、多少安心したようで、アリスは再び敵キャラに目を向けた。

「かすっただけで死にそうじゃねぇか……」

 ひきつった笑顔でそう言い、諦めたように彼はため息をつく。

「おい、もし俺が1ダメージでも食らったらもう酒作ってやらねぇからな」
「聞いた? 絶対無傷で守り通しなさいよ」
「あ、はい……」

 アリスの一言で天使さんの顔色やら目の色やらなんやらが殺気立った。
 ひぇ……アリスが攻撃食らったらアリスだけじゃなくて俺も重傷負いそう……。

「行くぞ……!」

 そう呟くと、アリスはモンスターの群れの中に飛び込んだ。
 ……そういや、アリスが戦ってるとこ見たことねぇな……。
 そう思い、じっと見ていると、アリスはどこからか槍を取り出しては構え、モンスター達に一突きずつ入れていった。
 そのまま器用に一体の頭の上まで登り、大きな声を出す。

「おい、終わったぞ!」
「だってさ」
「いや天使さん行ってください」
「チッ……しゃあねぇなぁ」

 めんどくさげにそう言い、天使さんはそのまま手をモンスター達に向ける。

「アリス~、そこどきなさーい、死ぬわよ~」
「はぁぁっ!?」

 アリスは必死の形相でこっちまで移動し、呼吸を荒げつつもちゃんと戻ってきた。
 天使さんはそれを確認し、俺を助けた時と同じ魔法を放った。

「……やっべぇ」
「だろ?」

 天使さんの攻撃の爆音の後、しばらくの沈黙をアリスが破り、返事をする。
 俺はあの攻撃を目の前で見たので、恐怖や「天使さんを敵に回してはならない」という意識の方が強かったが、アリスは迫力によりテンションが上がったのか、笑っている。

「気をつけろよ。一歩間違えばあれが俺たちに向く」

 苦笑しながら、俺はモンスター達の残骸を見つめた。


Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。