コメディ・ライト小説(新)
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- 闇の勇者は王を裏切る
- 日時: 2021/12/09 14:31
- 名前: Ravi_ (ID: KDl0fyQj)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13169
【読者の皆様へ】
初めまして、Ravi_(ラビ)と申します🐇
こちらのサイトは初めてではありませんが、分からない事ばかりなので
何かしらのミスや不都合があれば教えていただきたいです。
早急に対応出来るよう努力いたします……!!
小説初投稿&マイペース更新なので生温かい目で見守ってほしいです(笑)
今回はライトノベル系を書くつもりなので、キャラの想像がしやすくなるように
Picrew様のメーカーを使用したキャラ制作も進行しています。
小説用イラスト掲示板に載せる予定ですので、良ければ見ていってください。
(※小説に出てきたキャラから順番に掲載する予定です。
同じキャラが物語の進行により差分絵などでもう一度掲示板に上がる可能性もあります。
既出のキャラの差分絵は説明が変わっている場合があるので良ければご確認ください。
メーカーの統一はしていないので絵柄が違う等の質問は受け付けません、ご了承ください。)
【prologue】
「アストレア、お前に勇者になる資格はない。
魔王を討伐する為とはいえ闇魔法を扱う勇者なんて必要ない!」
私はこの世界を救う勇者になりたかった。
勇者に選ばれる為に毎日5時間以上の鍛錬も欠かさなかった。
戦闘技術だって礼儀作法だって完璧になるまでこの身に叩き込んだ。
王様の前で失礼な態度を取って怒りを買ってしまった訳でもなかった。
勇者候補の枠から外された理由はただ一つ、アストレアは"聖魔法が使えなかった"から。
***
重い足取りでフラフラと家へ向かっていると、どこからか声を掛けられた。
「こんばんは、君には才能があるのに王様は酷いよね。」
この話を知っているということは、さっきのやり取りを見ていた奴らの中の一人だろうか。
「俺をバカにしたいだけなら帰ってください。」と言うと彼はこう言い返した。
「君は勇者になりたいんだろう?なら私が叶えてあげられるさ。」
一体どういうことだろうか、王様に選ばれなくても勇者になれるということか?
そんな都合の良い話あるわけがないと思いながらも私は真剣に話を聞いていた。
どうやら出身国の王から勇者としての選抜を受けることが出来なくても、
他国の王が推薦してくれれば他国の勇者として活躍することが出来るらしい。
そして私に話しかけてくれた彼は、異国の地の王様グレインさんだったという訳だ。
「さて、私の国の下で闇の勇者として私に協力してくれないかな?」
私は"闇の勇者"という言葉の違和感に気付くことなく、その提案を受け入れてしまった……。
- 闇の勇者は王を裏切る ( No.1 )
- 日時: 2021/12/13 11:12
- 名前: Ravi_ (ID: KDl0fyQj)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13169
『お前に勇者になる資格はない』
聖魔法が使えないという理由だけで勇者選定から落とされたアストレア。
重い足取りで帰路を辿っていると異国の王"グレイン"と名乗る者が現れ、
「私なら君が勇者になりたいという願いを叶えられる」と言う。
「私の国の下で"闇の勇者"として協力しないか」というグレインの言葉に
アストレアは何の疑いも持たず承諾してしまった……。
【一話 気付いた時には遅かった】
「そういえばグレインさん、なぜ貴方は私たちの街に来たんですか?」
「勇者選定で選ばれる勇者を確認しておきたくてね…
そろそろ私の国へ着くよ、長時間歩かせてすまないな。」
その言葉を聞き、今まで疲れて下に向けていた視線を上に向ける。
「……?」
「さぁ入って、ここが私の国だ。
少々治安が悪いけどあれほどの実力がある君なら大丈夫だろう。」
グレインが統べる王国はとても禍々しいオーラを纏っていた。
空は赤黒い雲に覆われ、国民は……魔物ばかり。
城はまるで魔王城のような見た目をしていて私は絶句した。
もしかしたら私は彼に騙されたのではなかろうか。
「グレインさんは俺のこと騙していますか……?」
「騙してないよ、私は自分のことも話したし君を無理矢理連れてきた訳でもない。
君が私からの提案を聞き、その提案に乗って君はここまでついてきた。」
「じゃあ勇者にさせてくれるって話は嘘じゃないんですね?」
「勇者にさせるとは言っていないよ、
私は君に"闇の勇者"として協力してほしい、と言ったはずだ。」
私は今までの彼とのやり取りを思い出す。
異国の地の王、あの言葉は"闇の国を統べる魔王"ということ。
勇者という言葉は私の聞き逃しであり、"闇の"勇者だったということ。
闇の勇者になるということは"魔王の協力者"になるということ……。
全てアストレアが気付かなかっただけなのだ。
「っ!!」
アストレアは逃げようとしたが、敵の陣地に入った時点でもう手遅れだった。
「はぁ…逃げられると思ったよ、防壁を展開しておいて良かった。
君はもう逃げられないし僕は優しいから選択肢をあげるよ。
抵抗を続けてこの先一生奴隷として扱われるか、抵抗をやめて僕の協力者となるか。」
私はもう逃げられないことを悟り、自分の行いに後悔しながら
忌々しい魔王が与えた選択肢に渋々答える。
「お前の……いや、貴方の協力者に……なります。」
「賢明な判断だねアストレア、さぁ僕についてくるんだ。
僕に反抗したらどうなるかは……、分かっているな?」
私は魔王グレインに城の中へ引きずられるような形で連れられてしまったのだった……。
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