コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

小春日和から春へと
日時: 2021/12/31 19:28
名前: 藍 と 春日井 (ID: MZtdagnx)

私は地頭じあたまが良かった。
学校で、授業の半分近くを寝て過ごしてもテストはいつも100点。

私、頭がいいみたいだし、家にいてもする事がないから、中学受験しよう。
そう思い立ったのが小4の2月。徒歩10分で着く塾の中学受験クラスに
小4の3月から入って水・木・土の週3回通うことになった。

____________________________________________


今日は初めての授業がある水曜日。ママによれば授業開始時刻は4時50分から。
塾に足を踏み入れるのは、事前に塾で使うテキストをもらいに行った日以来だから、緊張する。
4時20分に家を出てママと「時間、余裕だね」とか話しながら塾へ向かう。
「ママ、バイバイ。」塾に着いて、ママと別れて。教室に入ったら他の子に
なんて話しかけようかな。
前、塾に行ったときに、先生が『小4とか小3から中学受験クラスに通ってる子も
多いです。』って言ってたから、もう女子派閥とかできてるだろうな。
嫌な記憶が蘇る。慌てて大きな蓋でそれを封じ込めて、
授業のある6階のエレベーターのボタンを押す。(授業をする階は一階のホワイトボードに
書かれている。塾は10階まである。都会で駅近な土地に建ってるから、とれる面積が狭くて
その分高さを伸ばしているのかな)


チリーン。6階へ着いた。陽気な感じの子に思われるよう、軽くスキップしながら
教室へ入る。重いドアを開けると、エ⁉︎もう授業が、始まってる。


あ、誰か来た。


誰かがそんなことを言った。声のした方を向く。すごくカッコいい男の子が
ニヤニヤしながら席に座っている。片足を膝に乗せて、片肘はその膝の先へ乗せている。
何あの子、授業態度わる!


授業をしていた、少しぽっちゃりした先生が「はい、蓮菜さん席はここですよ。」と
私を席へ誘導する。


“私、授業はじまる時間、間違っちゃいました?”って
ぽっちゃり先生に言いたかったけど、目立つのは嫌だし何も聞かないことにして
席へ座る。


授業が始まった。


さっそくP先生(いちいちぽっちゃり先生って言うのがめんどくさいからPに訳す)の
言ってることがワカラナイ。


さっきのニヤニヤ男子がP先生が言ったことに反応しまくる。
“200×968は?” “ええっとちょっと待って、あ、答え出たよ、193600でしょ”
“正解、今日、琳斗調子いいな” “うん。”


あの子の名前、琳斗って言うんだ。琳斗って言うより鈴斗って感じがする。
声が鈴みたいにうるさいから。でも、どこか心地よい響を持っている、そんな声をしてる。


というか待って、先生にタメ口でいいの?


私のそんな疑問なんて無視して鈴斗、じゃない琳斗はP先生と喋り続ける。



____________________________________________


塾でテストがあった。私は偏差値57。クラスで、ちょうど真ん中の成績のようだ。






小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。