コメディ・ライト小説(新)

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闇と光の初恋の歌。
日時: 2022/01/28 22:34
名前: 藍川 しゅんしゅ。 (ID: 6Q1uGoC5)

《闇と光の初恋の歌。》 第一話


8月下旬。東京。午後8時頃。
『今日は来てくれて、ありがとう!!!!』
熱を帯びた情熱的な声で俺はそう全力で叫ぶ。
『見て行ってくれ!俺たちの最高のステージを!!!!』
俺の歌で、仲間の音色で、一体となる会場。
熱狂的なファンの声援と会場全体に咲いた笑顔の花弁。
すっかり一つになったファンと俺たちが作る最強の世界。
俺たちはこの瞬間のためにバンドをやってるんだ。

8月下旬。東京。同時刻。
『さっさと逝ってくれない?』
殺気を帯びた冷徹な声で私はそう語りかける。
『ごめんね。こっちも仕事なんだ。』
私の声を合図に、男たちがすくみあがる。
汚らしい叫び声とは真逆に美しく宙に踊り舞う鮮血の花弁。
私の手によって流れ出る生命の星屑たち。
私はこの瞬間のために殺し屋をやってるんだ。

『じゃ、今回もおつかれーー!!』
酔いもさめてきたころのライブの打ち上げの帰り道。
俺たちは解散してそれぞれの家に帰る。
今回のライブも最高だった。今回のために書いた新曲も完璧に歌い切った。
『よっし、次もがんばろ!』
なんて小声で独り言をつぶやいて夜道を歩く。
体の輪郭に沿って吹き抜ける夜風が心地いい。
気持ちも上々で帰り道を歩く。
そんな中、深夜の歌舞伎町の人混みに突入。
人混みは苦手だがここを通らなければ帰れない。
気を紛らわすためにポケットのスマホを手に取る。
  ジャラ
金属っぽい音が足元で鳴った。
スマホをとると同時にネックレスを落としたようだ。
このネックレスは俺たち『DOWN RECORD』の結成時にメンバーとお揃いで買ったネックレスだ。
ちょっと派手じゃないか?と思ったがバンドはこれくらいがいい、とメンバーは言う。
ちょっと高くないか?と思ったが値段が高い方が大切に思える、とメンバーは言う。
ネックレスを反対のポケットに入れようとした瞬間、背後で悲鳴が聞こえた。
『泥棒です!!私の鞄がぁ!!!』
その場から離れようと思った、が
『うわぁあ!!??』
その泥棒はなぜか俺に一直線で突っ込んできた。
やばい、殺される、そう思って目を瞑った。
『邪魔だどけっ!!』
ダンッ、と尻を地面に強く打ち付けたが
とりあえず殺されずに済んだ。
『いてててぇぇ...』
よろよろと立ち上がりこの場をさっさと離れよう、全く、よりによってライブで疲れてるときに・・・
と、脳内で文句を垂れ流している最中、あることに気が付いた。
ネックレスがない。
すられた。ぶつかったのはそのためか。
慌てた。とりあえず『泥棒だー捕まえてくれー俺の大事なネックレスがー』
と叫んでみようかと思ったが、あまりにもこの人混みの中であの奥さんのように叫ぶことはできなかった。
諦めかけたその時
『ちょっと。』
突然服を引っ張られた。
『ひぃ、はぃ、なんでしょおか!!』
テンパっているためか過度に驚いて慌てて振り返った。

『ねぇ。お兄さんもあの人に盗られたの?』


【作品紹介】
光がキラッキラな音楽界で魂を歌い踊る、バンド『DOWN RECORD』のボーカル・佐座原 ロウタ。
闇でドロッドロの裏社会で魂を砕き廻る、殺し屋界・最年少天才の殺し屋・鏡木 マナセ。
闇の中で生きる孤独な少女、『マナセ』と 光の中で生きる活気的な青年、『ロウタ』の
ギリギリな純愛物語。
正反対な二人の恋路で待っているのは『絶望』か『幸福』か!?   的な。

読んでいただいて本当にありがとうございます!!
良かったら感想、ご意見もいただけたら幸いです。
次回もお楽しみに。。。
















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