コメディ・ライト小説(新)

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朝目が覚めたら男だった件 1
日時: 2022/03/03 13:47
名前: カジノゆ (ID: 3UdJFDb4)

 朝、目が覚めたら性別が変わっていた、なんて、信じられるやつがこの世に果たしているのであろうか。いやいない。いてたまるか。私だって信じないし。だけど、これは、どう考えたって、
 男のあれだよなぁ
 自分の、下半身を見る。いつもはないはずの膨らみがそこに。異変が起こったのは今日の朝。ジリリリっという目覚ましの音で目を覚ました私は、目覚まし時計を止めようと上半身を起こした。そこまではよかった。ベッドから数センチ離れた台の上にある目覚まし時計を止めるために体を捻ったときだ。
 (、、、、、、ん?)
 いつもはない違和感を下半身に感じる。大きすぎて邪魔な私の胸が邪魔じゃない。なんでこんなにスムーズに動けるんだ。おそるおそる自分の胸元を見る。
 そこにはつるつるぺったんこの断崖絶壁があった。
 「はぇ!?」
 あわててパジャマを脱ぎ捨てて自分の体をさわりまくる。そしてふと自分の下半身をみる。違和感ありまくりのそこには、何故か膨らみがあった。
 (これは夢だ。寝ぼけてるんだ。昨日BL漫画を読んで寝たせいだ。そう。それ。)
 意を決してズボンとパンツをつかんで開いた。静かに戻して自分の両頬をつねってもう一度見た。
 「いやあああああああああああ!」
 嘘でしょ嘘でしょ。夢?夢だよね?ほっぺ痛かったああああ。
 「どうしたんだよ?」
 隣のへやから兄の声が聞こえた。兄は社会人で、この時間いつもなら家にいないはずだが、今日は休みだといっていた気がする。私は大声で隣の部屋にうったえた。
 「あ、わ、、、え、ち、あああああ」
 「マジでどうしたん」
 言葉にはなってなかった。兄さんが部屋から出てくる音がした。そのあとコンコン、と私の部屋の扉をノックする音が聞こえた。
 「入るぞ?」
 うん、っていおうとしたときだ。男になっちゃったなんて言ったら、頭おかしいやつだと思われるよ、、、、、、ね?どうしよう。体を見せればわかるかもだけど、それはなんか嫌だ。だけど、言わなきゃ頭のなかパンクしそう。誰かに考えることを放棄したい。
 「加奈~そろそろ起きないと遅刻するわよー」
 下の階からお母さんの声がする。あわてて目覚まし時計を見ると遅刻まであと10分しかなかった。私は布団をぶっ飛ばしてベッドから飛び起きた。そして勢いよく走っていって部屋の扉を開けた。ヤバイヤバイ遅刻する!
 「ぐえっ」
 踏まれた蛙のような声が聞こえて思わず止まった。扉の前にいた兄さんが鼻を押さえてうめいていた。
 「マジなんなんだよお前、、、、、、朝からうるせぇし」
 「ご、ごめん!でも、遅刻しちゃう!」
 兄さんを押し退けて階段をかけ下りた。そのままパジャマを脱いで洗濯機にいれて廊下のハンガーにかけてある制服をきた。ちなみに私の高校はセーラー服。そしてリビングに入る。
 「あんた遅いわよ。和樹(かずき)はもう学校いっちゃったわよ!」
 そういいながらお母さんがパンを1枚渡してくれる。私はそれを奪うように受け取った。
 「いってきまああす!」
 「いってらっしゃい」
 「いってら」
 お母さんと兄さんが送り出してくれる。玄関にある鞄を持って私は外へ飛び出した。


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