コメディ・ライト小説(新)
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- 超絶!GoTo中学校
- 日時: 2022/04/01 17:38
- 名前: エゴさん (ID: 4lWh.xtM)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
一章 入学
良太はとてもワクワクしていた。
良太は今日から中学生なのだ。
黒い制服、いつもと違うカバン、友理奈から聞いた通りだ。
「黒板に書いてある番号のところに座ってくださいね。」
「はい。」
良太の出席番号は4番。幹太の出席番号は16番である。
いつもは会うたびに『よっ!』っと挨拶しているところだが、緊張していて
手を振ることすらできなかった。
「起立!気を付け!礼!着席!」
先生が言った。
「皆さん。中学校、どうですか。皆さんきっと中学校は大変なイメージを
持っているかもしれません。ですが楽しいこともいっぱいありますよ。
ただ、ふざけるのはだめですよ。」
「中学校にお兄さん、お姉さん、いる人!」
手を挙げたのは一樹だけだった。一樹には武村庄平という兄がいるのだ。
入学式を終えた良太達は12時半に家に帰った。
2
中学校の名前は若葉中学校と言い、友理奈が通っている学校だ。
友理奈が言うにはかなり厳しいそうだ。
入学してから一週間も経つと、成績が良い良太と有季ももう無理と言い出した。
「甘ったれるな!こんな問題も解けんのか!」
特に算数の先生が厳しかった。
「算数の先生やばかったな。」
弁当を食べながら良太が言った。
「中学校って寺本先輩が言ってた以上にきつくない?」
「話変わるけど瞳の弁当の盛り付け方めっちゃ可愛い!」
有季が言った。
二章 洞窟探検
「今度の休日雪川に泳ぎに行かない?気分転換に。」
「いいね。男子たちも誘うの?」
「いや、今回は女子だけ。」
「なんか女子らこっそり泳ぎに行こうとしてるぞ。」
竜一が言ったが、
「そっとしとこうぜ。それより面白い計画立ててんだ。」
「なんだ?」
「男子全員で洞窟探検に行こうと思ってさ。」
「そんな洞窟なんて身近にあるのか?」
「それがあるんだな。」
そういって良太は地図を広げた。
「ここがさっき女子らが行こうとしてた雪川だ。そこから川に沿って降りていくと
山がある。そこの中が洞窟だ。もしかしたら宝物が埋まってるかもしれねぇぜ?」
「面白そうじゃん。行ってみよう。」
2
土曜日、良太達は日の出とともに出発した。
「女子らに後つけてると勘違いされちゃまずいからな。」
「まぁいこうぜ。」
良太達12人は川を下った。
しばらく歩くと洞窟が見えてきた。
「こりゃぁ中が見えねえな。」
「行ってみようぜ。」
3
「ここの川の水気持ちいいわね。」
有季が言った。
「確かに。寺本先輩が教えてくれた川、気持ち良い!
男子たちいないけど、なかなかいいわね、寺本先輩。」
「最近ここにも来てなかったから久しぶりね。」
友紀奈が背泳ぎしながら言った。
「そろそろ暗くなってきたわね。帰りましょ。」
「そうね。」
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「うおぉ!こりゃなんだ!?」
「これは防空壕だよ。戦争の生き残りだ。」
そこにあったのは腐った木の屋根、そして人の死体だった。
その時、急に天井が崩れだした。
「良太、逃げろ!」
「助けて!」
そして入り口が崩れ、良太と竜一が中に取り残されてしまった。
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「おぉぉい!」
「きゃぁ!着替え中よ男子たち!」
有季達がバスタオルを体に巻いて言った。
「やっべぇ!」
10人は慌てて目を抑えた。
「もういいわよ。」
10人が目を開けると
「良太と竜一が防空壕に取り残された。」
「何言ってるの?防空壕なんてめっちゃ昔の話よ。」
「でも良太と竜一が危ないって言うことは事実だ。早く!」
「今行くわ!」
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「何ですって!?良太君と竜一君が洞窟に閉じ込められた!?」
「何とかしてください。」
「はい、今すぐドリルを持っていきますので少々お待ちを。」
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「どうする?ここで一生過ごすのかな…」
竜一が言った。
「多分幹太たちが先生でも呼んで助けてくれるさ。
だから…今は前言ったように宝でも探そう。」
「だな!」
竜一も元気になった。
「おぉぉい!これはなんだ!?」
そこには古びた箱があった。
「ちょっと開けてみようぜ。」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!すげぇや!」
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「良太君!そして竜一君!今助けに行きますよ!」
先生がドリルで入り口に穴をあけてくれた。
「先生!洞窟の中ですごいものを見つけました!」
良太が手にしていた箱の中には破れた日本の国旗があった。
「歴史の先生、これが何か分かりますか。」
「これは戦時中の軍機です。」
「これは約70年前の物ですよ!世紀の大発見です!」
「すげぇじゃん良太!」
そして良太と竜一は学校中の有名人となった。
三章 勝平誘拐事件
ある日、勝平が学校に来なかったので風邪かと思い、14人でお見舞いに行ったのだが、
勝平は学校に行きましたよと言われ、良太は驚いた。
「どこ行ったんだ?」
すると後ろから勝平の母が息を切らして走ってきた。
「脅迫状がきたのよ…!」
「えっ!?」
その脅迫状には
―勝平は誘拐した。もしも返してほしいと思うならば3億円を次の土曜日までに用意し
雪川の河川敷に来い―とあった。
「勝平は誘拐されたってことか!?」
あきらが言った。
「そういうことになる。」
良太が言った。
「洞窟から出たら次は誘拐事件かよ…!」
竜一が疲れた声で言った。
「警察に言うか?」
「そんなことしたら勝平が殺される。」
「勝平君…。」
瞳は泣き目で言った。
2
「おい、もうあいつらは計画を立てているみたいだぜ。
勝平には一週間の恐怖を味わってもらおうか。」
気づくと勝平は知らない場所に来ていて、勝平の前には知らない男がいた。
「助けて…。」
勝平が言うと、
「誰が助けようとするかな。ヒィッヒッヒッヒ!」
男は楽しそうに勝平すれすれのところでナイフを振り回している。
「誰かが助けに来て脱出するか?おとなしく身代金を払うか?
それ以外はない。何もなけりゃ一週間後にお前はめった刺しだ。」
勝平は体中縛られて動くこともできないまま、ただ待っているしかなかった。
3
勝平誘拐事件から3日たった日の放課後良太がひらめいた。
「警察に言ったらどうかな?」
「えっ!?いかれちまったのか!?勝平が殺される!」
「いや、警察に知らせて、そして河川敷に監視カメラを仕掛けさせるんだ。
そして犯人は油断してるが河川敷で俺らが偽の身代金を払うところまで
全部警察に筒抜け。どうだ?」
「さすが良太だ。その作戦、のった。」
「私も」
「じゃあ俺らがやったら偽札作りで捕まるから、警察に作戦を打ち明けてみよう。」
良太達は交番に走ると、警察に作戦を打ち明けた。
「よく考えたね、だが偽札を作れば警察でも犯罪だ。もしも帰ってくる
保証があるのなら銀行に私が借金してあげよう。」
「ありがとう。おまわりさん名前は?」
「私は森山と言います。」
4
そして3億円を銀行から借金すると、良太達は警察からもらった監視カメラを河川敷に仕掛けた。
「どうせならこれをYouTubeとかに上げるのはどう?」
「サイコー!」
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土曜日、犯人は河川敷にやってきた。
勝平の母親が身代金を払う役だ。
「勝平はここにいる。さあ、約束の金をもらおうか。」
「身代金はここに入っています。」
勝平の母はアタッシュケースを開けて見せた。
そして身代金を母が犯人に渡そうとした瞬間、良太が横からアタッシュケースを奪い、川に飛び込んだ。
「いまだ!」
幹太が勝平と勝平の母を網でとらえ釣り上げた。
そして一人になった犯人に警察が15人で飛びつき、あっという間に逮捕された。
「誘拐犯、逮捕だ!」
「くそ!お前たちぃ!」
そして犯人は帽子を外された。するとはげ頭がお目見え。
みんな腹を抱えて笑った。
終章 まさかの新担任
「皆さん、だんだんあつくなってきましたね。
一週間ほど前には冒険をした人もいるそうですね。そう
洞窟の防空壕を見つけ出し、誘拐犯から勝平君を守りました。
みんな同じく超絶小卒の15人です。皆さんの活躍は素晴らしいものでした。
そこで皆さんをもっと活気的に自分の特技を最大限に生かすために、担任を変えることにしました。
1年4組の皆さんの担任に来てもらいましょう。浅田先生。」
「初めまして…じゃない人もいるわね。浅田凛です。よろしく。」
「浅田先生!」
みんな心の底から喜んだ。