コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

超絶!ドッジボール大会
日時: 2022/04/02 12:50
名前: エゴさん (ID: 4lWh.xtM)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

一章 宿敵は優勝候補
 「来週から葵町全中学校対抗ドッジボール大会を行う。」
「おい!サイコーじゃねえか!」
ドッジボールがだいの得意の良太が大声をあげて喜んだ。
       2
 「ドッジボール大会のことは朝礼で聞いてますね。
 では早速代表を決めましょう。」
「俺行きたいです!」
良太が真っ先に手を挙げた。
「代表になるにはある程度の能力がないといけないので10mさきの的にボールを当ててみてください。」
「みてろぉ!」
良太の手から離れたボールが吸い込まれるように的に激突し、的を突き破り校舎の窓ガラスを割った。
「どんなもんだい!」
「こら!」
「いでっ!」
先生に殴られたが良太は代表に選ばれた。
幹太も的を突き破り、先生に怒られたが、代表に入れた。
「なら私もやります。」
「どうぞ。」
有季は的を突き破らず、しっかりと的の中心に当たった。
「威力はまだまだですがコントロールが良いですね。」
有季が選ばれた。
そのあとあきらがガラスを割り、利己が的を突き破るに至らず的を押し倒し、
あきらと利己と、一樹、裕太、竜一、哲郎、悟、真、英太が選ばれた。
       3
 「おぉぉい!北中学校の連中が来たぞ!」
「まじか!前回の優勝チームだよな!」
「そうだ!試合申し込んでみようぜ!」
「よっしゃぁ!腕がなるぜぇ!」
良太達は校庭に走り、北中の人たちにあいさつした。
「こんにちは!」
「よう!若葉中の連中かい?」
「そうだよ!何年生?」
「中三だ!お前らは。」
「中二だ!ちょっといいかな。僕たちとドッジボールやってくれないかな。」
「いいぞ!でも俺たちは前回優勝したんだぞ?」
「うん!だれだってそういう人とは対決したくなるでしょ?」
「度胸あるな。」
「おうおうおう!そんな雑魚と試合なんかしてんじゃねーよ!」
「豪太郎!後輩の悪口言うんじゃねえよ。」
「逆らうのか!?」
「なら早く終わらせろ。ただし、おまえが当てられたらお前はメンバーから外す。」
「わっ分かったよ。」
       4
 「よぉい!スタート!」
試合は一瞬で終わった。
「チーム一番の雑魚に負けてるんじゃ、お前たちに優勝は無理だな。」
「おい、豪太郎、何もそこまで言う事ねぇだろ。」
「黙れ!」
豪太郎という少年が相手チームの中で一際背が低い少年を突き飛ばした。
「やめろ!」
良太が飛びついた。
「正気か良太!」
「お前も黙ってろ。」
良太は豪太郎に突き飛ばされ、地面に転がった。
「おまえ、ありがとう。おれ山村拓海だ、悪いけど、あいつにはかなわねえよ。
 あいつがあんなんでごめん。」
「おっおう。」

二章 ドッジボール大会開幕
 「ついにこの日がやってまいりました!
 学校対抗ドッジボール大会!今回は葵町の4つの中学校に集まってもらいました。」
その日、良太達は葵町総合グラウンドに来ていた。
「トーナメントは第一試合は北中と阿月中、第二試合が若葉中と新田中で戦ってもらいます。
 第一試合と第二試合の制限時間は30分、決勝戦の制限時間はありません。」
「では北中、阿月中の代表選手の皆さん、ポジションについてください。」
北中、阿月中の選手がそれぞれのポジションにつく。それぞれ内野が8人、外野が4人の
12人である。」
「第一試合、よぉぉい!スタート!」
試合は良太たちと同じように一瞬で終わった。例のリーダー豪太郎によって阿月中の内野の選手が一掃された。
「すげぇ!」
「ぜってー負けるもんか!」
       2
 「次、俺たちだぞ!絶対勝って、あの豪太郎とかいうやつに勝つんだ!」
「おっしゃー!」
「では第二試合、はじめ!」
初めにボールを持っていた良太は、得意のコントロールと威力で、相手新田中のチームの選手を
一気にTアウトにしてしまった。
「相手チームのあのめがね、めっちゃ強いぞ!」
「あんな奴!俺が倒してやんよ!」
良太が投げられたボールを取ろうとしたとき、急にボールが加速した。
「なんじゃこりゃ!」
良太が当たった。
「良太!」
「あいつ!」
「ならこっちも!」
「幹太!俺の方に投げろ!」
幹太がものすごいスピードで良太がいる外野のほうに投げた。すると良太が、反対側に向かって投げ、
残りの相手チームを一掃してしまった。
「よし!」
「では決勝戦で北中学校のチームと戦ってもらいます。」

三章 最強チーム、再び...
 「まさか、あいつらが決勝戦に勝ちあがるとは...」
「まさか、あんな雑魚が気になるのか?」
「ああ、何故だか知らねえが何か嫌なものを感じる。」
「どんなことしても勝つって言ったじゃねえか、リーダーが怖がるなよ!」
「まあ負けるはずはねえ。いや、勝つ!」
「やるっきゃないっしょ!」
       2
 「では、決勝戦、はじめ!」
合図が鳴った時には一番最初にボールを持っていた良太と豪太郎が飛び出していた。
「うおりゃぁぁぁ!」
二人の投げたボールがぶつかり合った瞬間、衝撃波が発生し、観客席の椅子が吹っ飛んだ。
だが次の一投で良太が一足遅れ、攻撃をまともに食らってしまった。
そのまま良太はボールを二つ抱えたまま、地面にたたきつけられた。
「良太、大丈夫か!やばい!背骨が折れてる...」
「良太選手、アウトではありませんが、棄権します。」
「ふん、アウトじゃなかったか。」
「んにゃろぉ!」
幹太がボールを投げたがあっけなくキャッチされ、
「お前も外野行きだ!」
きつい一発がかえってきた。
「ぐはぁ!」
幹太が間一髪でとったが、幹太はその場で気絶した。
「幹太!」
竜一が駆け寄る。
「俺が幹太を守る。お前らはまず残ってるやつらを片付けろ!」
竜一が言った。
早くも戦える選手が5人になってしまった。
       3
 「良太選手は試合に出てはいけません。ハンデしますので、お休みください。」
「やだっつってんだろ!行く!ハンデなんていらねぇ!」
「良太、お前はよくやった、今は休め!」
「やだ!」
良太は底力を振り絞ってスタッフを突き飛ばすと病室を飛び出した。
「待ちなさい!」
       4
「もう無理...!」
利己がキャッチして持ちこたえていたが限界がやってきた。
「もう3人がやられちゃってる、でも利己!頑張って!あとは豪太郎って奴と弓弦って奴だけだ!」
「でも、もう限界...!」
利己が言ったと同時に利己が当てられた。
「ごめんなさい。」
「くそ!あと英太だけか。後がねえ。幹太!しっかりしろ!」
「この!性懲りもなく、消えろ!」
「ぐあぁぁ!」
英太も当てられた。
「あとは気絶してるやつとそいつをいい子いい子してるやつと棄権したメガネだけか。
 手こずらせやがって。」
「まずはお前だぁ!」
ボールが竜一に飛ぶ。その時バシッと音がした。見ると竜一の目の前にボールを持った良太がいた。
「俺も試合出るぞ!幹太や有季、利己の分もやんなきゃ悪いもんな。」
そして一発で弓弦を当ててしまった。
「良太選手はだめだ。」
「好きにやらしてやれよ!」
豪太郎が言った。
「良太と言ったか?ふふっ、まさか、再び立つか。なら、本気のお前を本気でつぶすまで!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
二人がボールを片手に同時に飛び出した。
ボールを投げてはキャッチしてお互いのボールをぶつけあい、そしてどんどんスピードと威力を増していった。
「なに!?ここまで...!奴は背骨が折れているんだぞ!」
「本気の本気じゃぁ!」
ものすごい速さのボールを良太より一瞬早く投げた。
「やばい、あたる!」
良太は目をつぶった。その時幹太が目の前に現れてボールをとった。
「良太、待たせたな。」
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!お前の負けだぁ!」
幹太と良太が二つのボールを同時に投げ、それが豪太郎に命中した。
そして二つのボールを当てられ、吹っ飛んだ豪太郎は衝撃で地面に大穴を開け沈んでいった。
「倒した...倒したぞぉ!」
「審判!確認して!」
「はっはい!」
「若葉中の皆さん!残念なお知らせがあります。豪太郎君はボールを二つともキャッチしています。」
「おいっ嘘だろ?」

四章 空前絶後の総力戦
 「地面を突き破るほどの一撃を受けながら豪太郎君はキャッチしました!
 これは葵町ドッジボール大会始まって以来のことです。」
「くそっ!ここまでやってもダメなのか!?」
再戦のため地面に空いた穴に飛び降りた良太達は呆れていた。
「良太、大丈夫か。」
「ああ。大丈夫だ。」
「くそ!ここまでやるとは...」
豪太郎が言った。
「そりゃこっちのセリフだよ。」
「さて、さっさとお前を当てるぞ。」
「できるもんならやってみろ!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
相手がボールを投げてきた。
「は!」
良太がとったが良太の胸で激しく回転して力を抜くと離れてしまう。
「隙あり!」
良太に向かってもう一つボールが飛んできた。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
良太が二つの回転するボールに必死に抵抗する。
「助けてくれ!」
良太が言うと竜一と幹太が後ろから良太の背中を支えた。
「だめだぁ!限、界だぁ!」
「うおぉぉぉぉ!」
「頑張れ!こらえろぉ!」
外野の5人が叫ぶ。
「終わりだ!」
豪太郎が言ったとき、ボールの回転が止まった。
そしてすかさず良太がボールを投げたが、取られてしまった。
「かなり体力も限界に近くなったが、勝つのは俺だ!」
「なめんじゃねぇぞぉぉぉぉぉ!」
「くあぁぁぁぁぁぁぁ!」
良太が初めて豪太郎より早く飛び出した。
二人のボールがすれ違い、両選手の胸に直撃した。
「ぐぅ!」
「へへっどうだ。」
お互いがボールをとり、そして良太がボールを当てたと思いきや、それをとられ、そして、
幹太が不意を突かれ脱落。
「ぎりぎりの戦いだがもうこちらは本気を出す。」
「俺たちもだ!」
「竜一、お前は当てられないことだけ考えろ!俺と幹太で当てられる気で挟み撃ちをする。」
良太が言った。
「分かった。」
「よし、いくぞ!」

五章 極限の最終決戦
 「地面に穴をあけた驚くべき強者たちの戦いももうすぐ終わりを迎えようとしています。
 さあ、はたしてどちらのチームがドッジボールの栄光を手のすることができるのでしょうか!」
あつい実況が会場に響く。
「これで終わりだ!はあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「受けて立つ!はあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「両者の掛け声が会場いっぱいに響く!さあ勝利と栄光をかけた最終決戦、はたしてどちらが勝つのか!」
良太と豪太郎が再び走り出した。
「ぐはあ!絶対に負けん!」
「こっちだって!」
ぶつかり合う度さらに地面に穴が大きくなる。
そして良太と豪太郎がほぼ同時に飛び上がった。だが良太は強くとも普通の人間、高さが足りなかった。
「竜一、手伝ってくれ!」
「分かった!」
竜一が落ちてきた良太をキャッチすると、空高く投げ飛ばした。
その時、竜一が外野の倭子という女にあてられてしまった。
「竜一!」
「良太!気にせずあいつを当てろ!」
「こいつ、次こそ決着だ!」
「うおぉぉぉぉ!」
だが二人の投げたボールが同時に当たった。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「良太選手と豪太郎選手が同時に当たったぁ!ですがこの大会に引き分けはありません!
 もう一度当たった人の負けです。」
良太が再び穴の中に落ちてきた。
「何度手を下させる気だ。」
「俺たちが勝つまで...戦いはまだ、終わってないぞ!」
良太と豪太郎が投げた。そのボールのスピードが疲れのせいか落ちている。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
全身傷だらけの豪太郎の息が上がった。
「うおぉぉぉぉ!」
「はぁぁぁぁぁ!」
再び良太と豪太郎が同時に投げた。
良太の投げたボールが豪太郎に届いた。
「何!?」
「くそぉ!当たっちまった。だがお前もじゃぁ!」
そしてものすごい衝撃波とともに砂ぼこりが舞った。
「さあ!良太選手は取っているのでしょうか。」
砂ぼこりが消えた。良太はボールをとっていた。
「やったぞ!」
「くそぉ!中三が中二に負けるなんて!」
「お前も強かったじゃん。」
「だが年下のお前たちに負けるようじゃ県大会に出場することなんてできない。
 だが、負けたら承知しないからな!県大会、絶対勝てよ!」
「負けるもんか!」

終章 進級、そして...
 「県大会出場おめでとうございます!」
トロフィーを受け取った良太達は大いに喜んだ。
そして県大会に優勝したものの全国大会に惜しくも決勝戦で敗北。
「拓海さん!高校受験受かったんですね!」
「ああ。そういえばあれっきり豪太郎が悪口を言わなくなった。
 つぎこそお前らを倒すって張り切ってトレーニングしてたぞ?」
「また豪太郎先輩とやりてえな。」
「なあなあ高校受験ってどんなの?」
「なかなかムズイぞ!お前らも頑張るんだな。」
「よっしゃ!ぜってー一緒の高校行くぞぉ!」
「イェーイ!」