コメディ・ライト小説(新)
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- 超絶!修学旅行危機一発!
- 日時: 2022/07/28 10:10
- 名前: エゴさん (ID: l2K1ra0t)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13278
一章 旅館の殺人予告状
「よっしゃ!今日は修学旅行だ!」
良太はベットから飛び起きた。そして、幹太に電話をかけた。
「よう、良太!」
幹太が言った。
「修学旅行の夜、今度は何する?」
「今度はちょっと真面目にやろうぜ!逆に先生達の警戒っぷりも楽しめるじゃん!」
「よし!あきらと一樹には俺が伝えとくから幹太は有季達全員にそれをメールで伝えてくれ!」
「OK!」
その頃、旅館では...
「なんだと!?殺人予告状!?」
『お前たちのHIROSIMA旅館では修学旅行があるそうじゃないか。2日目までに1億円を用意しろ。
さもなくばそこにいる生徒全員を殺すことになる。』
「警察に連絡しますか?」
「ああ、警察に連絡する。」
「では警察に...!」
「だが校長先生にもそれは内密に。」
「ああ、決して予告状のことは外部に漏らすな!」
良太達は歴史好きの哲郎に熱血指導を受け、修学旅行はマジメに行くつもりだった。
「だけんどよぉ、先生達もかなり警戒心燃やしてるぜ?」
「ちょっと寝たふりしてさ。先生たちの警戒心メラッメラの見回り見ようぜ。」
一樹が言った。
「そだな。」
良太達は修学旅行の旅館で起こる壮絶な事件について知るよしもなかった。
二章 バスジャック襲来
「今日から修学旅行です。今度は無駄な行動は一切取らないように!」
校長先生が良太達をにらんだので良太がピースした。
「ではこれから広島行きのバスに乗ります。バスの中では静かにしてください。」
「さぁ...にしても先生俺らの周りだけ先生が3人も...本気だな!」
良太が隣の席の冷香に言った。
「そうね。サービスエリアで先生の席にボンドを塗っておしりと椅子くっつけちゃう?」
冷香が言った。
「名案だけど、今日はやめとこうぜ。修学旅行のために哲郎に歴史を教わったんだからな。」
「有季はどうだ?」
有季は外を見たまま悲しそうな顔をしている。
「おい。どうしたんだ、有季。」
「え!?ああ、良太君。何?」
「いやぁ元気ねぇなって思って。」
「寂しい。」
「有季らしくないな。」
「良太君って中学校楽しみ?」
「そりゃぁ楽しみだ!中学校が怖いのか?」
「そ、そんなことない!」
有季が頬を赤くしていった。
「サービスエリアについた。一樹、トイレいくか。」
「ああ。」
「私はいいわ。」
有季が言った。
「んじゃ、行ってくら!」
良太達が用を足し終えたところだった。
「助けてぇ!」
バスの中から悲鳴が聞こえた。
そして銃声が聞こえ、窓が急に割れた。
「バスジャックだ!」
すると急にバスが走り出した。
「ちょっと借りるぞ!」
良太はスケボーを持って近くのしばふへ向かう小学生のスケボーをひったくるようにして取ると、
スケボーに乗ってバスに近づき、バスにしがみついた。
「待て良太!」
先生たちは後を追った。
「よし!割れたガラスから入ろう!」
「そうはさせるか!」
バスジャックが良太の真上のガラスから顔を出し、銃を向けてきた。
「終わりだな!」
良太は思い切ってスケボーから足を離すとしがみついたまま逆立ちして、バスジャックに蹴りをくらわせた。
そのまま中に入った良太は急いでブレーキペダルを踏んでバスをストップさせた。
「有季!大丈夫か!」
「ありがとう。良太君。」
「君たち、けがはないかね。」
先生達もやってきた。
「そうだ!借りたスケボー!あったあった。」
「君、ありがとう。これ、返すよ。」
良太はスケボーを小学生に返した。
「さあ、では広島県まで移動します。宮島散策の準備をしておいてください。」
「さて、じゃあ次は宮島か!おみやげ何買おっかな。有季も楽しみだろ。」
「う、うん...。」
三章 HIROSIMA旅館到着
「お土産を買っていいのは宮島だけです。木刀は買わないでください。
お小遣いは4000円までです。」
「だめって言われたけど木刀買ってみようぜ!」
「2000円か。かなりするな。」
「それだけの価値あるってことだよ!いつか俺の命を救ってくれるかもな!」
良太達5人は木刀を一人1本ずつ買った。
「よし、ちゃんと隠しとこう。先生たちにおみやげは見られないから報告書には
テキトーなもの書いとこうぜ。」
「OK!」
良太はその後、お守りとけん玉を買った。
「よし!」
「みんないいお土産買えたか?」
先生が言うとみんな
「うん!」
と答えた。
バスの中で
「そういえば俺たちがこれから行くMIYAJIMA旅館ってあんまり評判よくないらしいぜ?」
良太が言った。
「ああ、ネットでもあんまりいいこと書いてなかった。」
瞳が言った。
「今回も普通には終わらなさそうだな。」
良太が言った。
HIROSIMA旅館に着いた。
「これから3日間修学旅行であなたたちをお世話させていただくHIROSIMA旅館の館長、千代田千吉と申します。
あなたたちにはおいしい料理と客室をご用意します...」
「たしか有季達と俺たちの部屋が真反対になってたはずだ。普段同じ組の部屋が固まってるはずだ。多分自然学校のことがあって
特例として客室を変更したんだろーな。」
説明が終わり、良太達は部屋に案内された。
「良太、先生部屋の隣だぞ。」
幹太は良太に小声で言った。
「ああ。」
「きゃぁ!部屋広い!」
女子たちははしゃぎまくっていた。
「有季!あなた今日おかしいわよ。」
同じ部屋の女子が有季に言った。
「ううん。」
その日の夜、良太達はお化け探しをしようと客室を抜け出していた。
「ホントにお化けが出んのかな。」
「毎晩一人死んでるって噂だぜ?ワクワクするなー!」
「さて、館長たちがいる部屋だ。もしかして誰か幽霊だったりして...」
「やめてくれよぉ!」
勝平がわめいた。
「シィ―!静かに!」
「殺人予告状についてはどうされますか?警察に警備させては...?」
「いや...いい。警察には身代金を出してもらう。それだけだ。」
千代田は他人事のように言った。
「殺人予告状だって!?」
良太が息がつまるような声で言った。
「修学旅行をキャンセルさせないために校長にばれないようにしてたのか...!大人ってなんて汚ぇんだ!」
あきらが言った。
「シィ―ッ!」
「誰かそこにいるのか!」
「逃げろ!」
良太達は正面玄関から外に出た。
暗闇の中をただただはぐれないように走った。
「どうします?良太君達にばれてしまいましたよ。」
「良太達を抹殺するのだ。」
四章 女スパイ再び!
「持ってきた無線機で女子たちに連絡してくれ!」
「分かった!」
一樹は女子たちの無線機にメッセージを送った。
「有季か!?」
「ええ、私よ!何かあったの!?」
「俺たちが行方不明になった理由知ってるか?」
「しらない。何で?」
「館長らに追い出された。今旅館の正門の裏にいる!
そして館長らはこの旅館に殺人予告状が来たことを秘密にしている!
だから俺らがいなくなった理由と一緒にチクってくれないか?」
「お安い御用よ!チクることなんて初めてだわ。」
有季が言った。
「まあこれで俺らがこのまま隠れ続けられたらこっちのもんだ!」
「隠れ続けられるかは知らないがな!」
館長たちにいつの間にか包囲されていた。
「さあ、こちらに来てもらおうか。」
「助けてくれ!有季ぃ!」
「良太君!?」
有季は窓から外を見てみると、もう良太達は正門にはいなかった。
「良太君!」
他の女子たちも会話は聞いていた。
「先生たちに知らせましょ!」
「何だって!?館長たちが口封じのために...!」
「今すぐこの旅館をでて警察に知らせましょう!」
「わ、わかった...!」
何とか館長たちは先生に追いつかれ、良太達は旅館を出ることになった。
五章 有季と良太
「修学旅行は今日で終わりにします。無事に逃げれてよかった。広島の原爆ドームだけ見て終わりにしましょう。」
「イェーイ!」
「なんで「イェーイ」なんだ!ww」
そんな中良太が横を見ると有季が泣いていた。
「有季。大丈夫か。」
「折原さん、大丈夫ですか。」
「なんで泣いてるんだ。」
「もう6年生は終わっちゃうんだって思うと悲しくて...!」
「なぁに。中学生になってもオレたちと遊べるじゃんか!」
「なんでそう思うの!あなたは何もわかってない!」
「どうしてさ!」
「私のお姉ちゃんは今大学生。もう成人式は終えたわ。まだお姉ちゃんが小学生のころはいっぱい
遊んでもらった。けど、お姉ちゃんが中学に入ると急に冷たくなったの。」
「...!」
「私たちも中学生になったら良太君や一樹君や冷ちゃん(冷香)と遊んだり
話したりできなくなるんじゃないかとずっと怖かったの...!」
「そんなことねえよ。中学になっても大人になっても絶対そんなことない!」
困ったことがあったら相談できる友達がきっといるって。」
「折原さん、そんな悲しむことないんじゃないですか?君には良太君がいるじゃないですか。」
先生が言った。
「平和記念公園についたので降りてください。」
先生の声が聞こえた。
「ほら、有季。涙拭いて!そんなこと悩んでてもしょうがねぇって。楽しい今という時間まで無くなっちまうぞ!」
有季が笑顔になった。
六章 原爆ドームの決戦
「これが原爆ドームです。あの骨組みは3000~4000度の熱風を受けて奇跡的に残った骨組みです。
残念ながら碑めぐりの予約は取れませんでしたが、じっくり見学してください。」
「わぁ!すごい!」
「近くに行こうぜ!」
良太が有季を誘おうとしたが有季がどこにもいない。
「あれ?有季!?」
「先生!有季がどこにもいない!」
「助けてぇ!」
「有季の声だ!まさか...!原爆ドームから聞こえるぞ!」
良太は先生が止めるのも聞かず、原爆ドームに入った。
有季が原爆ドームで見たのは千代田館長だった。
「はっはっは!中学に入るのが怖いんだってな!ならこれでお前の人生は終わりだ!」
千代田が言った。
「いや!もう怖くない!」
「待て―!!」
実は有季は中学校に入ることが怖いと夜中こっそり千代田に相談していたのだった。
「有季に何もするな!」
「良太君!後ろ!」
良太は千代田の仲間に不意打ちをくらい、床に押さえつけられた。
「なら目の前で有季が死ぬのを見るがいい!良太を殺すのはその後だ!」
「有...季...!」
「良太君を放して!」
「どうすれば...!は!背中にあるのは...!」
「死ねぇ!」
千代田は有季に向かってナイフを振り下ろした。
その一撃を良太が隠していたお土産の木刀で受け止めた。
「な!?お前ら!何してる!木刀を持ってない有季を狙え!」
「うおぉぉ!」
「良太!俺たちも手伝う!」
生徒全員がやってきた。
「60対5なら絶対勝てるよ!それに...」
「木刀持ってるのはお前だけじゃないんだぜ!」
あきらと一樹がニヤっと笑った。
「よそ見してる暇があるのか!」
千代田がナイフで良太の木刀を弾き飛ばした。
「な!?」
「良太君!」
「万事休すだな...!」
千代田は良太にナイフを向けた。
良太はバランスを崩して倒れながら後ずさりした。
「今度こそ死ねぇ!」
そこへ
「千代田さん!スキあり!」
有季が千代田の頭に木刀で一撃を入れた。
「ぐあぁ!」
館長は地面に倒れた。
「ナイス!」
あきらと一樹が手をたたいた。
「もう二度と人殺しするんじゃないわよ!」
有季が気の強い声で言った。
終章 有季とお姉ちゃん
「亀原さん、折原さん。今回この二人は同じ班としてとても助け合えていたと思います。
特に折原さんは中学校への不安を口にしていましたが、原爆ドームでは自分が殺されかけているにもかかわらず
亀原さんのことをしっかり気遣ってあげていました。ここにいる6年生の皆さん、そして保護者様この二人に心を込めて拍手を!」
みんなが良太と有季に向けて拍手を送った。
それに殺人予告状は千代田が身代金を盗むために自作していたものと分かり、警察は千代田を逮捕した。
帰校式が終わり、それぞれが親と抱き合っている中、良太は有季の様子を見に行くことにした。
「修学旅行楽しかった?」
大丈夫かなと心の中で思っていた良太だったが、
「うん!楽しかった!中学校が楽しみ!」
「今までごめんね。冷たい態度をとって。でも中学校はすごい楽しいのよ。お姉ちゃんがいなくても
あんた達には私たち以上に友達がいるじゃない。」
「中学校なったらキャンプいこうな!」
良太が言った。
「うん!」
おしまい