コメディ・ライト小説(新)

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シナノファンファーレ!
日時: 2022/09/12 19:04
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

どうもぷれでございます。
僕、吹奏楽の人間なのでこういうの書いてみたくなっちゃうんですね
これからよろしくお願いします

ちなみに、シナノは僕の住んでいる長野県ですね。タイトルのセンスがないとかいうコメントは受け付けません。

アテンション!
・この作品は、「響け!ユーフォニアム」に影響された作品です
・京アニ方式で登場キャラのほとんどに名前がついているので、覚えにくいかと思いますがご了承ください
・基本的に登場しないキャラも含まれます

プロローグ>>1
人物紹介>>2
第1話「初めまして僕の高校ライフ」>>3
第2話「もう一度、あの世界へ」>>4
第3話「さよなら相棒」>>5

Re: シナノファンファーレ! ( No.1 )
日時: 2022/09/06 18:44
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

プロローグ

「失礼しますお願いしま~す」
音楽室に一つだけ、府抜けた声が響く。
譜面台を立てて、楽器を組み立てる。今日も一つだけ、バリトンサックスの音が部屋いっぱいに響いた。
「誰も、来ないか」
誰も来ない。待っても、誰も。

Re: シナノファンファーレ! ( No.2 )
日時: 2022/09/07 17:59
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

人物紹介

トランペットパート

桐山甘那きりやまかんな 女 3年生
柴崎歌音しばさきかのん 女 3年生
松下魁斗まつしたかいと 男 3年生
由井波留菜ゆいはるな 女 2年生
進藤司しんどうつかさ 男 1年生
進藤叶しんどうかなえ 女1年生
月宮昭弥つきみやあきひさ 男1年生

トロンボーンパート

神谷蒼蘭かみやそら 男 3年生
清田詩乃きよたしの 女 3年生
月宮望魅つきみやのぞみ 女 2年生
黒崎優也くろさきゆうや 男 1年生

低音パート

チューバ 木山誠きやままこと 男 2年生
     志摩杏子しまきょうこ 女 2年生
ユーフォニアム 新町しんまちあやの 女 3年生
        井出葵いであおい 女 1年生
バスクラリネット 新庄晴彦しんじょうはるひこ 男 1年生

クラリネットパート

上山優樹菜かみやまゆきな 女 3年生
早乙女由乃さおとめゆの 女 3年生
佐々木光ささきひかり 女 3年生
如月透花きさらぎとうか 女 3年生
桜井輝希さくらいこうき 女 2年生
志村楓しむらかえで 女 1年生

フルート/ピッコロパート

上山真昼かみやままひる 女 3年生
八乙女藍那やおとめあいな 女 3年生
柴波亜希しばなみあき 女 3年生
小暮遙こぐれよう 女 2年生
垣根悠希かきねゆうき 女 2年生
吉島沙世きちじまさよ 女 1年生
佐々木琥玉ささきこだま 女 1年生

オーボエパート

北見きたみゆい 女 2年生

ファゴットパート

瀬戸夏未せとなつみ 女 2年生

サックスパート

アルトサックス 瀬黒せぐろかなみ 女 3年生
        瀬黒奏太せぐろそうた 男 3年生
        小池奏こいけかなで 女 2年生
テナーサックス 小暮緋色こぐれひいろ 男 2年生
        古谷洋平ふるたにようへい 男 1年生
バリトンサックス 高崎茜たかさきあかね 女 3年生
         藤原咲乃ふじわらさくの 男 1年生

パーカッション

望月涼もちづきりょう 男 3年生
篠崎渚しのざきなぎさ 女 3年生
篠目玲しのめれい 女 1年生
斎藤美玖さいとうみく 女 1年生

Re: シナノファンファーレ! ( No.3 )
日時: 2022/09/08 21:03
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第1話「初めまして僕の高校ライフ」

誰しもが憧れを抱くであろう高校。青春を謳歌し、恋愛を謳歌し、華やかな学校生活を夢見る中学生は数知れず居るだろう。
しかし、例外は居た。
「...なんでだろ」
藤原咲乃は違う。こんな高校、俺は求めてないと言わんばかりの顔である。
ここは玉城西高校。長野県内では、それなりに偏差値の高い学校だ。
別に、この学校を受験しなかったわけではない。ただ、咲乃は吹奏楽から逃げようとしてこの学校に入学したのだ。
吹奏楽部に勧誘されてしまった。咲乃は断れない性格のため、見学に行くことになった。
そして音楽室前。
「もうやらないって決めてたのに...」
「決まってしまったものは仕方ないしね~」
「そうですね...って、うわっ!?」
声の主のほうを振り返ると、セミロングの茶色がかったスタイル抜群の女子が居た。
制服のネクタイが赤ということは、2年生だろうか。
「私は北見ゆい。オーボエ担当の2年生。初めましてだね、藤原咲乃くん」
「なんで俺の名前を...!?」
「藤原咲乃くん15歳。1年3組。中学は青樹第二中、吹奏楽部出身。担当楽器はテナーサックスで、ソロコンでは全国金賞。君、結構有名人だよ?」
間違いはない。全て、咲乃の経歴だ。
「その通り、です。」
「でしょ!?いやー、私もソロコン出てたんだけどさ、銀賞どまrいててててて!」
「なにやってんのゆい。新入生の経歴言ってさ!」
「あ、亜希先輩!?いやー、ちょっと吹奏楽部のPRしてただけ...」
「全部聞こえてんのにまだ言うか!」
そのまま北見先輩は、黒髪ショートの先輩に連れていかれた。
「へ...?」
あまりに一瞬のできごとだったので、理解が追い付かなかった。

ーー
「本日は、部活動見学に吹奏楽部を選んでいただき、ありがとうございます。部長の柴波亜希です」
驚いた。まさか、あの北見先輩を連行した人が部長だったとは。
「副部長の桐山甘那です。それでは、新入生に送る曲を演奏させていただきます。プロヴァンスの風です」
プロヴァンスの風は、課題曲にも使用されたことのある高難易度の曲だ。つまりは、上手いということ。
副部長が、2拍を振ると楽器の音が響いた。
「...え?」
思っていたのとは違った。
もっとクラリネットのメロディが、綺麗な感じで聴こえると思っていたのに。リードミスの回数は多く、低音はテンポを引っ張り、パーカッションはバラバラ。こんなので良いのだろうか。
「ねえ、ちょっとこれヤバくない?あっ!私、井出葵。ユーフォやってたの」
「お、おう。俺は藤原咲乃。テナーやってた。結構、というか大分ヤバい」
「だよね。私もプロヴァンスやったことあるけど、ここまでじゃないよ」
流石にここまでのプロヴァンスは聴いたことがない。
「ありがとうございました。今から楽器体験になるので、気になる楽器のところへ行ってください」
不意に、コンクールの写真が目に入った。
「...銅賞」
そこには、東信地区大会銅賞の文字があった。
咲乃は、見ているうちに申し訳ない気持ちになり、楽器体験に逃げた。

ーー
「えっと、サックスの体験を...」
「おお!私は瀬黒かなみです!アルトサックスはこちら!」
「バカ。なにやってんだかなみ。すいません、妹が。僕は瀬黒奏太って言います」
「藤原咲乃、です」
かなり積極的で、及び腰になってしまった。
まあ、アルトならと思い、体験をした。
「...ブランクがあっても吹けるもんなのか」
「すごい綺麗...」
そして、彼は調子に乗ってしまった。
宝島の後半サックスソロをかましてしまった。
「...あ、フラジオ当たんなかったか」
「すごい...」
結局、彼は調子に乗った挙げ句失敗して帰っていった。

1話終了です。
フラジオはギリギリなんとかラまでは当たります

Re: シナノファンファーレ! ( No.4 )
日時: 2022/09/10 09:59
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第2話「もう一度、あの世界へ」

「咲乃、あんた部活どうすんの?」
「うーん、帰宅部かな」
咲乃は、吹奏楽の世界に戻ることはなかった。
本来、高校までやるために買ったテナーサックスは、もうケースから顔を出すことはないだろう。
「じゃあ、テナーどうすんの?」
「...どうしよ」
計画性ゼロである。
ぶっちゃけた話、吹奏楽から逃げるために玉城西を受験したにも関わらず、相棒として3年間使用したテナーを手放すには躊躇いがあった。

ーー
「おはよう藤原くん」
「おはよう月宮」
教室に入ると、同級生の月宮昭弥が挨拶をした。
「藤原くんは部活決まった?」
「いや、まだ何も...」
「そっか。じゃあ、吹奏楽部は?」
「吹部か...」
咲乃はあまり乗り気ではない。あれだけ悩み、自分で決めたことを今さら曲げるなど男として情けない。
そんな咲乃のプライドと葛藤すること数秒。
「今日、もう一度見学に行ってから決めるよ」
「本当!?」
昭弥はキラキラと目を輝かせて、教室を出ていった。

ーー
「失礼しまーす...」
恐る恐る音楽室に入ると、視線が咲乃に集中する。
「あ、咲乃くん!」
バリトンサックスを持った3年生が近づいてきた。
どこかで見たことがあるが、どうしても思い出せない。
「えっと...」
「いや~、私のこと覚えてなくて当たり前かもしれないけど」
「すいません...」
「良いって。私は高崎茜、去年ソロコンでバリサク吹いてたよ」
完全に思い出した。めちゃくちゃ上手い人だ。
にしてもなぜこの学校に居るのだろう。
「ま、君はテナーやらないの?」
「一応持ってきたんですけど...」
ケースを開けると、1年前と全く変わらない配置で置いてあった。
「おお~!セルマーのシリーズ3じゃん!しかもネック金メッキだし。リガチャーは?」
「え、えっと...ハリソンです」
「ええ!良いな~!」
こんな人だったっけと思いつつ、楽器を組み立てた。
「...うおっ、すげ」
「うん、やっぱりあの時の音と同じだ」
他の部員たちは、咲乃に視線を向けて練習など放っていた。
すると、部長が入ってきた。
「失礼しまーす。...って、あんたたちなにやってるだ、いってぇ!?」訳:なにやってんの、一体!?
「真昼!?え、えっと咲乃くんが吹き始めたらこうなって...」
なんだか咲乃まで反省したくなってきた。

ーー
「それで、咲乃くんは吹奏楽に戻るつもりは?」
「えっと...分からないんです」
咲乃は、自分がどうしたいのか、どうすれば良いのか分からなくなっていた。
「咲乃くんがもし、まだ未練があるなら戻っておいで」
「未練、ですか」
咲乃は未練が無いから辞めた。でも、彼の中で何かが引っ掛かった。
いつか、全国に出ることを目標にしていたはずなのに。今の咲乃は、自分で分かるほど腐っていた。
「......い」
「お?」
「もう一回、全国を目指したいです」
「よし!よく言った!!」
スッキリした。ようやく、自分の目標を言うことができた。
こうして、咲乃は吹奏楽部に入部届を提出した。

2話終了です。
僕のテナーのリガチャーは、セルマーの銀メッキです。マッピはS90の180です。定番ですね

Re: シナノファンファーレ! ( No.5 )
日時: 2022/09/10 21:28
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第3話「さよなら相棒」

先日、入部を決めた咲乃は仮としてテナーを吹くことになった。
「こんちゃ、藤原くん」
「こんにちは、北見先輩」
楽器庫から、自分の楽器を取り出そうとすると、後ろからゆいが話しかけてきた。
ケースの軋む音が微かに聞こえる。かなり使い込んであるケースなので、結構きている。

ーー
「みなさん、こんにちは。新しく顧問になりました、岸上夏希きしがみなつきです。よろしく。それでは、僕から一つだけ皆さんに決めてもらいたいことがあります。この部活をやるにあたって、全国を目指して厳しい練習を取るか、それとも楽しく大会など気にせずにやるのか。皆さんに、おっと失礼。決めていただきたいのです」
チョークと黒板が擦れる嫌な音で、思わず顔をしかめる。
全国か、楽しいか。全国を取れば、また咲乃は押し付けられる。楽しいを取れば、目標は遠のく。
「私は全国に行きたいです」
「俺も」
「あたしも」
次々と、全国を目標にしたい部員が手を上げる。ついには、全国を目標に掲げる部員は全員になった。
「それでは、決まりですね。良いでしょう、全国に行くことを目標に掲げたのならば、僕も尽力させていただきます」
玉城西高校吹奏楽部は、全国出場を目標にして活動することになった。
「それでは、準備ができ次第、合奏をしてください」
「曲はどうするんですか?」
「そうですね。こちらで決めても構わないのであれば、春風をお願いします」
春風は、マーチの定番だ。そこまで難しくはない曲なので、気負う必要はないだろう。
「じゃあ、チューニングB♭」
チューニングB♭はピアノで言うシの♭だ。
「...OK?」
全員の音程が合ったことを確認してから、夏希は指揮台に乗った。
「それじゃあ、やりましょう。...3,4」
始まったのは良いが、同じパートのはずなのに音はバラバラ。裏拍のトロンボーンは、表のベースと重なってる。
そして極めつけは、テンポに合っていない。
「...そこまで」
夏希はニコニコしながら途中で曲を止めた。
「今のが、みなさんの本気ですか?わざとミスを繰り返したのですか?」
部員たちは黙ってしまう。
しかし、夏希の冷徹な言葉は止まらない。
「正直、この程度の完成度では地区大会突破すらもできません。僕は、こんなことをするために顧問になったのではありません。この時間が無駄ですよ」
夏希が音楽室を出ようとすると、甘那が引き止める。
「待ってください!森の音楽祭の出場はどうするのですか!?」
森の音楽祭とは、小海町で行われる音楽イベントのことだ。去年から、東信の中高が集まって合同バンドを組んで出場している。
「みなさんがそのレベルになったら、考えましょう。みなさんが、もっと上を目指すのであれば来週のこの時間にもう一度合奏をしましょう」
夏希は音楽室を後にした。
「...本当に、ヤな人」

ーー
「えっ...?」
楽器の片付けをしていると、楽器に異変が起きていた。
「オクターブキーが、取れた...?」
オクターブキーが取れてしまった。修理することも考えたが、あくまで仮の担当なので備品を使うことにした。
それでも、中学を共に歩んだ相棒の死は少し心が痛んだ。
「そんなこともあるよ。また、新しい出会いを見つければ良い」

ーー
「ただいま~...って、母さん!このデカイのなに!?」
「ああ、おかえり。お父さんから」
咲乃の父親からの荷物。
咲乃の父親は、有名なサックス奏者で年に一度帰ってくるか来ないかである。
「バリサク...?」
荷物はバリトンサックスだった。他にも、リードやマウスピースにネック、ストラップまでご丁寧に入っていた。
「手紙?『咲乃へ。久しぶりだね、私は今鹿児島にいるよ。君が吹奏楽部に入ったことは、岸上くんから聞いている。そこで、君のテナーは限界に近いからこのバリトンを君にあげよう。大事に使ってやってくれ』」
少し、泣きそうになった。
父親からの、滅多にないプレゼントを貰えるなんて、光栄以外の何物でもない。

2話終了です。
バリサク楽しいんですよね。特に最低音出したときが


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