コメディ・ライト小説(新)
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- 陰気な医師と陽気な客人
- 日時: 2024/02/25 12:05
- 名前: 蹴鞠けまり (ID: Mr.8bf9J)
『どうして私たち人間は、学ばないんだろうね。』
私は、何で、
どうして、
引き留めようとできなかったんだ。
どうやって生きて行けると思ってたんだ。
また治せなかったと言うのに私は…。
「へぇ…、そう。」
『……?』
何処からか声がした…?
気のせいか…?
「そういう人間もいるんだねぇ」
『…!?』
今度は上から声がはっきり聞こえた。
見上げると、
見たことのない花が咲いていた。
「あー、その花綺麗だよねぇ」
今度は横から聞こえた。
「君は上を見てないからねぇ」
『…⁉』
驚きつつ、横を見ると、
見たことのない様な、
人型の生き物がいた。
よく見ると、頭だけが人間と違った。
「これのことは、知らなかっただろうけどねぇ」
『…そうですね。…見てなかったです。』
よく知っているんですね、と聞こうか迷っていると、
「ちょっと前から知ってるよ」
な…にを読まれた…?
『え』
「君はもうちょっと危機感とかないのかねぇ…?」
『ありますよ…ちょっとは…』
多分…。
「じゃあ、こうでも、かな?」
『こう、とは?』
そう聞いた瞬間、目の前から、彼は消えた。
『あれ、』
なにか落ちてる、
「わっ」
あ、
『…わ、』
後ろにいたのか、
「君、ホントに人かい?」
「反応が遅いし薄いよねぇ」
『よく言われてましたよ、昔は友人が多かったから。』
今じゃ、誰一人…?ひと…?
『…そういえば、あなたの方は人なんですか?』
「あぁ、人だよ、異種病の。」
『いしゅびょう、』
聞いたことが無いような、あるような、
「医師を探してて来たんだよねぇ。」
!
『もしかして、治療法不明の病気をも治す、医師のことを…』
「そうだよ、知ってるんだねぇ」
…
『…私です…ね…』
「やっぱり!僕の勘は当たるね!」
勘で話しかけてきたのか、この人。
『言っておきますけど、私は、確実には、治せません。』
この前も治せずに行かせてしまった。
「確実に、治してとは、いってないよ?」
?
『じゃあどうして…』
「進行を押さえてほしいですねぇ。」
完治に比べればそれは、
『それくらいなら、』
「て言うか、正直、
貴方のこと結構好きになっちゃったからねぇ、」
え??
「結婚して一生涯一緒にいるというのはどうでしょう」
『なんで…??』
何だか様子が変わっ…?
「君なら怖がらないですし、僕のこと理解してるし、」
『結婚…??』
「あ、結婚は、はやいか」
「じゃあ、許嫁になってください?」
『…それでも早いですよ』
「じゃあ…カップル?」
『早い』
「じゃあ…」
『…じゃあ、友達位ならいいですよ、』
「いいんですか…?」
『それならいいですよ』
「よっしゃっ!」
『はは…取り敢えず診察室行きましょう…』
「はいっ」
(一旦終わり)