コメディ・ライト小説(新)
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- 昨日見た夢
- 日時: 2024/02/24 23:03
- 名前: 蹴鞠けまり (ID: Mr.8bf9J)
私は、何かに追われていた。
その、何かから必死に、逃げていた。
本能的に、何か、に捕まってはいけないことを悟った。
なぜか、巻き込まれたのか知らないが、同い年位の男がいた。
そいつも、何かから逃げていた。
私は、咄嗟に、前にいたそいつの腕を掴んだ。
そいつは、瞬時に理解したのか、私の掴んだ手を引っ張った。
すぐ先に、真っ白な神殿のような建物が見えた。
彼処に行こう、彼処ならこいつらは来れない、
と私が言うと、小さく頷き、
真っ直ぐ建物の中に向かった。
建物に入ると、何かは居なくなった。
必死に走ったので、息が整うまで時間がかかった。
しばらくして、彼が話始めた。
お前が引っ張ってきて大分危なかったんだからな、
もう少しで人殺しだったんだぞ、と、
彼は少し冗談めかしているが、
やっぱりどこか、怪我をしてるようだ。
ごめんなさい、ありがとう、と言いながら、彼の手を握り、目を閉じて呪文を唱えた。
これで少しましになったんじゃないかな、
彼は放心しているかのように、ぼーっとしながら、
治った…ありがとう…と言っていた。
彼と話していると、
何だが、昔からの知り合いのように話せて気が楽になった。
彼も同じようで、
何だがお前みたいな仲間が居たように思える、
と言っていた。
彼は、
今夜は、まだ居るかも知れないから、ここから出ないほうが良い、
と心配していた。
食料と水と毛布と明かりだけ、持ってこないと、ここじゃ寒いでしょ、多分、
と出ていこうとすると、彼も一緒に行くと言った。
市場には人がぽつぽつといる程度で、何かはもういないようだ。
パンと水と毛布を買うと、商人がこう言った。
お二方、ここら辺の人じゃないでしょう?、
最近、熊みたいに大きな化け物が出るそうです、お気を付けてくださいね。
次にマッチとランタン、ろうそくを買った。
マッチ売りはこう言った。
最近熊が出るみたいです、
熊ってマッチが嫌いみたいですよ、
使うときには気をつけてください。
彼はマッチ箱を持って、
これどうやって使うんだ?と聞いてきた。
帰ったら使うだろうけど、まあいいか。
私はランタンにマッチで火をつけた。
今時は使わないのだろうか。
手荷物が一杯になってきたので、彼にランタンを持たせた。
市場を出て、建物に戻った。
空はもうずいぶんと暗くなっていた、
扉を閉じて鍵を閉めた。
各場所に残っていた短いろうそくに火をつけると、
火をつける前よりいくらかは、明るくなった。
彼は物珍しそうにろうそくの火を見つめた。
触らないようにね、とは言っておいたが、
大丈夫だろうか…?
私は毛布をかぶって、ランタンを近くに置いた。
彼は私の横まで来て、毛布を自分にかけて眠った。
私も静かに目を閉じた。
気が付くと、もう朝になっていた。
まわりを見渡すと、彼が居なかった。
なぜか私は毛布が二枚かけられていることに気が付いた。
ゆっくりと体を起こし、外を見てみようかと扉を開けようとする。
扉に鍵がかかっていないことに気が付いた。
外に行ったんだな、ともう一度扉を押して開けようとすると、
突然視界が真っ暗になり、
現実世界の朝が来た。