コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 成山君と鮫中さん 4
- 日時: 2022/11/06 09:40
- 名前: くろのも (ID: XL8ucf75)
「彩、ちょっといいか」
鮫中さんが心を痛ませていると、そんな声がしました。
声のした方を見た鮫中さんは、表情を少しだけ明るくしてその人に駆け寄りました。
(誰?!誰、あのイケメン?!?!?!)
様子を伺っていた成山君は、目を白黒させました。先ほど好きな人を聞きに来た一軍女子が友人たちに引っ張られていくのを横目に、二人の会話に耳をすませます。
「……が……って……」
しかし、二人の声はクラスの喧騒にかき消され、途切れ途切れにしか聞こえてきません。会話は続きます。
「……よね……好き!!……」
(?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!)
妙にはっきり聞こえたその二文字に、成山君は卒倒しそうになりました。
(ふ、ふ、二人は、かかかかかかカレカノ?!)
いつの間にか鮫中さんは席についていました。心なしか嬉しそうな鮫中さんを見て、成山君は心に傷が刻まれるのを感じます。
(そうだよね。俺みたいなのが、あんな天使みたいな子を好きになること自体おかしかったんだ…)
成山君は肩を落とし、机にゴンッと突っ伏しました。
恋が、完全にこじれてしまったようです。
でも、成山君は知りません。
?「母さんが、早く帰ってきなさいってさ」
鮫「今日お父さんの誕生日だよね。お兄ちゃん、ちゃんと好き!!って気持ちを伝えなきゃダメだよ?」
兄「はいはい」
鮫中さんの彼氏だと思われた人は、本当は鮫中さんの兄だったということを。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『成山と鮫中さん 3』を投稿してから、約3ヶ月経ってしまいました…💧
楽しみにしてくださっていた方、お待たせしてごめんなさい泣
いい加減なくろのもですが、これからも応援して頂けると幸いです。m(_ _)m