コメディ・ライト小説(新)
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- 檻(個人の見解)
- 日時: 2022/12/06 17:19
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
<はじめに> 最近投稿を休んでいてすみませんでした。これが復帰作になるかもわからんけど、久しぶりに小説を作ってみました。なんか目次作りたくて作ってみたけど…。間違ってたらごめんね!!
第1章 檻(個人の見解) >>01
第2章 スタッフはゴミだと思え >>02
第3章 施設を去っていく >>03
第4章 ミッション達成を目指して >>04
第5章 脱出の時 >>05
第6章 悲劇は再び訪れる >>06
終わりに >>07
檻(個人の見解)全文一気見 >>08
コメントは勿論OKです!!
- Re: 檻(個人の見解) 第4章 ( No.4 )
- 日時: 2022/12/06 17:09
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
★第4章 ミッション達成を目指して
ついに今日からスケジュール通りに動かないといけない。
朝は6時に起きる。いつもより少し早いから、二度寝してしまいそうだった。
起きたら服を着替えて、給食室 兼 食堂へ向かう。
今日のメニューは立山そば。料理人さんが地元からここまで来てくださったらしい。
うん、美味しい!!
7時には朝礼が始まるから、いつもはまったり食べるけど、急ぎ目で食べた。
朝礼には、怖い目付きをした館長がやってくる。
長々としたお話を聞いて、朝見たときにはもう部屋に届いていた[今日のミッションカード]を確認する。ミッションは毎日3つほどあるらしい。
まずは第1ミッション。
【小さい子のお世話を手伝え!!】
私、小さい子と遊ぶの苦手なんだよね…。ま、仕方ないや。
施設には、意味もなく、どこにも行かないエレベーターの模型がある。その周りに小さい子たちがたくさん集まっている。
『お姉ちゃん、一緒に遊ぼう!!』
『お姉ちゃん、絵本読んでよ〜。』
『お姉ちゃん、エスカレーター乗りたい!!』
これはエスカレーターではありません。エレベーターです。(間違える人よくいるよね)
「はいはい、まずはエスカレーター…じゃなくてこれはエレベーターっていうんだよ。それに乗ってから絵本を読んで、最後に皆で遊ぼう!」
となんとなく返事をする。
エレベーターの模型に乗る。小さい子が挟まれてしまわないよう気をつけて、目を配りながら一緒に乗った。
次は絵本を読む。
[3びきのどうぶつ]
なんだこれ。知らない名前だな。
最後に皆で遊ぶことになった。鬼ごっこをして、私は鬼になった。すぐ小さい子たちが捕まらないように、歩いて追いかけた。負けた。仕方ない。
小さい子たちとお別れをして、第2ミッションに移る。
【トイレ掃除をしろ!!】
!?面倒い!!何でこんなミッションが出るの!?ありえない!!
といっても、トイレ掃除なんか10分ほどで終わってしまう。簡単、簡単。
最終ミッションには、正直驚いた。
【毛ガニを探せ!】
…は?あ、食べれるってことか。(違います)
施設内をぐるぐる回って、やっと見つけたのは、室内遊び場のすべり台の後ろ。
汚っ。こんなの食いたくないわ。(食品サンプルだからそもそも食べれません)
ミッションは大変だったが、思っていた以上に早く終わることが出来た。
さあさあ、部屋に帰って寝ましょう。
- Re: 檻(個人の見解) 第5章 ( No.5 )
- 日時: 2022/12/06 17:12
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
★第5章 脱出の時
キャラ変する、って心に決めたんだから。
死んだって別にいいじゃない。この檻から出られるなら。
夜23時39分。私は消灯の時間になってもずっと起きていた。
今日はホールの椅子をぶち壊しに行く。
そーっと部屋を抜け出して、ホールへと向かう。廊下には複数の防犯カメラが着いている。
ホールには誰もいなかった。椅子を手に持って、窓ガラスへと近づく。
ガシャァァァァァン!!!!
窓ガラスを割る。
その時だった。
緊急事態発生。緊急事態発生。
急に明かりがつく。防犯カメラのライトが赤く光っている。
ホールの窓ガラスを、15番が破壊。
なっ!?何でバレてるの!?
緊急事態発生。緊急事態発生―
そうか、私はこの施設に来たときに、皮膚の中にAIチップ的なものを入れられたんだ!!それが反応して15番って分かっているんだ!!
スタッフがガバッと起きて、廊下を走ってくる。
『待ちなさい15番、野原!!』
私は大急ぎで玄関を出た。入り口の柵の番号は―。
何でこんな時に限って思い出せないの!?
お願い神様、仏様。(-hotoke-?)どうか私を助けて―。
はっ!!番号は1559!1559だ!
入力ボタンを開き、1,5,5,9と順番に押す。
ピコン♬と電子音がなり、ゆっくりゆっくりと柵が開き出す。
「そんなに遅かったら追いつかれる!!」
間もなくスタッフが玄関を出た。
『野原!!待ちなさい!!』
私はそれを無視し、荷物も友人も何もかも捨てて、この施設から抜け出した。
さよなら、檻。
- Re: 檻(個人の見解) 第6章 ( No.6 )
- 日時: 2022/12/06 17:14
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
★第6章 悲劇は再び訪れる
3ヶ月後。
私は無事家に戻り、厳しい保護者の元、前よりは平和に暮らしていた。
私は家に帰って、
「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」
「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」
と、保護施設の話をべらべらと喋っていた。
家族皆、ニコニコと話を聞いてくれた。
が、ある夜のことだ。父が
『いちご、出かけたいところがある。』
といい、新しく買った布団を持たされ、車に乗り込んだ。
高速道路を通っていると、コカ・コーラの工場が見えた。綺麗にライトアップされている工場を見ながら、私はスマホをいじっていた。
『いちご、ここだ。』
辺りは暗くなっていて、建物の光や、道にある街灯の明かりしか見えない。
『いちごにはこれから、この保護施設に入ってもらう。』
「え…?」
保護施設と聞くと、あの檻のような建物を思い出す。でも思っていたものとは全然違う。
壁は漆喰っぽいもので出来ていて、パステルカラーで色付けされているのが、夜の8時に見ていてもわかる。中の照明はブラウンで、温かみを感じる色となっている。
早速親2人が施設内に入り、
『あ、登録していた野原といいます。この子が今日から再び入居する野原いちごです。』
「は?」
再びという言葉を聞いたときは、頭が混乱してしまった。冬だからなのかそうではないからなのか、足から布団を抱えている手まで、全てが凍った気がした。
『いちごちゃ〜ん、また会えたね〜。いらっしゃぁ〜い!!』
あいつだ。あいつだあいつだ…。キモい喋り方のあいつが居る…。何故だ!?
前とは建物が違う。場所も変わっているはずだ。なのに何故―
『この保護施設、2ヶ月前にリニューアルしたんですぅ!場所も移転しましたぁ〜!』
親に無理やり施設内に押し込まれる。
『さあいちご、行ってらっしゃい。』
「お母さん。嫌だ。」
『この子、うちに帰ってから、「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」だの、「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」だの愚痴りだしてしまって…。前回の方とは違うスタッフさんを配属してもらえませんかね?』
父は私の言ったことを全てそのまま言う。スタッフさんは自分のことだと分かったのか、施設の奥へと走り出していった。代わりに年配のおばさんが出てきた。
『いちごちゃん、ほら、こっちへおいで…!』
両親はもう手続きを終えたのか、いなくなっていた。
「た、助けて…!!!!」
第2章に戻る。
第2章 スタッフはゴミだと思え >>02
- Re: 檻(個人の見解) 終わりに ( No.7 )
- 日時: 2022/12/06 17:20
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
★ 終わりに
皆さん、この小説はいかがだったでしょうか…?これ、夢で見たことをそのまま小説にしてみたんです。
そもそも面白かったのか、つまらなかったのかよくわからないんですよ。途中で夢が切り替わったり、夢が終わっちゃったり…。私が見た本当の夢では、学校で同じクラスにいるクラスメート5〜8名ほどが出てきたのを覚えているんですが、小説で登場したのは3名だけでしたね。プライバシー保護のため、ちゃんと名前も変えておきましたよ。あと、設定もちょっといじりました。大和と琴が付き合ってたりね(笑)皆さん、いい子にしないと、檻の中に入れられてしまいますよ?気をつけてくださいね。
ちなみに、途中で出てきた「3びきのどうぶつ」は、私と幼馴染が小学5年生のときに一緒に書いていた絵本ですw!
以上!
「檻(個人の見解)」全文一気見
>>08
- Re: 檻(個人の見解) 全文一気見 ( No.8 )
- 日時: 2022/12/06 17:25
- 名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391
檻(個人の見解) 作:野原いちご
目次
第1章 檻(個人の見解) >>01
第2章 スタッフはゴミだと思え >>02
第3章 施設を去っていく >>03
第4章 ミッション達成を目指して >>04
第5章 脱出の時 >>05
第6章 悲劇は再び訪れる >>06
終わりに >>07
★第1章 檻(個人の見解)
朝起きたら車の中だった。
何故か推しが隣に座って、車を運転している。(現実ではありえない)
『おはよう、いちごちゃん。』
「おはようございます。」
『今さ、キャンプ場に向かって車を走らせてるところだよ。後5分くらいでつくかな。』
「…分かりました。」
正直言ってキャンプは嫌いだ。…虫がいるし。
『ん〜、やっぱりその前にショッピングモールセンターに寄ってもいいかな?』
「いいですよ!」
『分かった。じゃあ寄ってみるわ。』
そう言って、車は大型ショッピングモールセンターの、コンクリートで出来た駐車場に入っていく。
『え?ちょっとまって』
「どうしましたか?って」
目の前から車が衝突してくる。
『「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」』
私達の車は柵を越えて、5階から1階まで落とされた。
エアバッグが音を立てて膨らむ。
「何があったの!?大丈夫!?」
『いった…。』
隣に停まってる車を見ると、推しのキーホルダーが複数個飾ってあった。
「あ、隣の車の人も推してるんだな…。」
突然場面が変わる。(夢でよくあるやつ)
私が起きるところから再スタート。
朝起きたら車の中だった。
何故か推しが隣りに座って、車を運転している。(現実ではありえない)
『おはよう、いちごちゃん。』
「おはようございます。」
『今さ、キャンプ場に向かって車を走らせてるところだよ。後5分くらいでつくかな。』
「…分かりました。」
正直言ってキャンプは嫌いだ。…虫がいるし。
『ん〜、やっぱりその前にショッピングモールセンターに寄ってもいいかな?』
私はさっき事故にあったことを鮮明に覚えていた。そのため、
「え〜、着いて準備してから行こうよ〜。」
と言った。
『…分かったよ!』
「え、もしかして嫌だった?」
『別に?いちごちゃんが行きたくないって言うなら行かないし。』
「ありがとう…!」
キャンプ場に到着したっぽいが、推しはいなくなっていた。代わりに母が運転席に座っている。
『着いたよ、いちご。』
「お母さん、ここどこ・・・?」
着いたのはキャンプ場ではなかった。周りが柵で囲まれている、檻のような建物だった。
建物自体はレンガでできている。裏庭が見えて、そこからは同じクラスの同級生が数名遊んでいた。
『あんたには今日からここで暮らしてもらうわ。さ、荷物を持ってさっさと行きなさい。』
檻のような建物に連れて行かれる。入り口から玄関までは数メートル離れていて、そこにも庭が広がっていた。
『あ、登録していた野原といいます。この子が今日から入居する野原いちごです。』
母は手続きのようなものをしている。そこに、
『あっ、いちごだ。』
同級生の男子、大和(やまと)が駆け寄ってくる。
『おまえも入居するのか?』
「え?え?どういうこと?」
突然の出来事で、頭が混乱する。入居…?
『あ〜、いちごちゃんだ〜!』
そこに大和の彼女、琴(こと)ちゃんがやってきた。琴ちゃんとは幼稚園の頃からのお友達。
「琴ちゃんまで!?皆、何してるの…?」
『お母さんにここまで連れてこられちゃってね。でも楽しいから大好き!!』
と、琴ちゃんが言う。
―意味がわからない。
こんなところにいて楽しいの?いくら友人がいたとしても、私はこんな狭苦しいところに居たくない。しかも檻のような建物だし、何をされるかわからない。
「お母さん、家に帰りたい。」
『は?』
「私、こんなところにいたくない。」
『あんたはここにいなさい!!』
と怒鳴られ、殴られる。
スタッフさんが『いちごちゃんの部屋はこっちですよ〜!』と言って、私は何も見ていませんでしたよ的なアピールをしてくる。いくら何でもムカつく。
お母さんは、
『あんた、抜け出せるならこの保護施設、抜け出してみなさい。』
といい、去っていく。
「お母さん、こんな施設に私を残すなら、好き放題やっていいってことだよね…?w」
私、これからどうなっちゃうのかな…?でも私には味方がいる。
★第2章 スタッフはゴミだと思え
『はぁ〜い、いちごちゃん、ここがこれからいちごちゃんのお部屋だよ〜!』
何だこのスタッフ。言い方が気持ち悪い。何だ、好感度をもたれようとしているのか?しかも親がいなくなった途端にこんな口調になるし。
『この施設は、こんな感じになってま〜す!』
といって、館内案内の地図を手渡してくる。うわ、これ強制収容所?(違います保護施設です)
「へぇ、案外広いんだ…。」
思った以上に地図がざっくりしすぎている。
『いちごちゃんのお部屋は、見ての通り15号室で〜す!』
だからさ、そのキモい口調やめてもらっていいですか?
「あ、どうも。」
『それと、1日1回、各部屋にミッションが配られま〜す!そのミッションをクリアすると、脱出への手口が見つかる、かもしれませぇ〜ん!』
「はいはい。」
つい「はいはい」って言ってしまった。やべぇ、怒られるかもしれん。
でも脱出の手口はもう見つかっている。来たときに分かった。
ここの施設の入り口は柵で囲まれている。柵は入り口にあるアンロックキーを操作すれば動く。ただ、ロックを解除するには、パスワードが必要。夜の人が少ないときにホールに行き、パスワードを確認すればいい。まあ、問題でも起こせば、先生たちはみんなそこに駆けつけるだろうから、私はこの施設でキャラ変して、問題児を演じよう。
スタッフは、ゴミだと思え。
部屋の中に入ってみると、玄関のサイズほど小さかった。最低限のものが置かれているだけ。今まで私はベッドで寝ていたが、今回は敷布団。昔まで敷布団だったから、なれてはいるけど、誰かが使った敷布団だって考えると、ちょっと使うのをためらうよね。
ただ、布団は今回自分で持ってきたから、他の人が使ったものを使う必要はない。よかった。
施設では指定のスケジュールがあるみたいで、壁にはスケジュール表が貼られていた。
6:00 起床
6:30 朝食
7:00 朝礼
7:15 ミッション
12:00 昼食
12:30 自由時間
18:00 夕食
18:30頃から部屋番号順に 風呂
21:00 消灯
ああ、この通りに動かないといけないんだ…。どうせ平日の自由時間は、その時間から学校に登校しなきゃいけないでしょ。だから大和や琴など、クラスメートの半分以上が遅刻してきたんだ。
私、頑張ろう。
★第3章 施設を去っていく
今日1日はスケジュール通り動かなくてもいいらしいから、のびのびしていた。今日は日曜日だから、明日のこの時間は学校だな…。
ぼーっと窓を眺めていたら、琴の声が聞こえた。
『えっ!?凛ちゃんも甘奈ちゃんも今日でお別れ!?』
凛(りん)ちゃんと甘奈(かんな)ちゃんとは。
凛ちゃんも私の幼稚園の時からの友達だが、ついこの間喧嘩したまま、3週間ほど喋れていない。
甘奈ちゃんは小学生になってから友達になった。一緒にはあまり喋らないけど、めちゃくちゃ人思いな優しい女の子。
あの2人も施設にいたのか…。で、脱出(お別れ)できるってことか…。
いいなぁ。どのくらい施設にいたんだっけ。あの2人が午後から投稿を始めたのは、3年くらい前…?え、嘘、そんなに脱出に時間がかかるの!?
と言ってる間に私も玄関に駆けていった。
2人が柵から出ていく。
「凛ちゃん、甘奈ちゃん!!待って!!どうやったら脱出できるの!?教えて!!」
でも2人共無視して柵を出て行ってしまった。
スタッフや子どもたちも次々施設に入っていって、残っているのは私だけになった。
と、そこに。
『いちごちゃん、こっちこっち。』
と、小さい声がする。誰だろう。
『私だよ。甘奈だよ。こっちだって!』
「甘奈ちゃん!?」
『脱出方法を教えてほしいんでしょ?だったらここに方法をまとめた手紙があるから。それを見て早く脱出してね。私、学校でいちごちゃんとおしゃべりできる日を待っているよ。』
柵の隙間から手を出して、手紙を渡してくる。私はそれをしっかりと受け取った。
「甘奈ちゃん…!ありがとう!!!」
そこにスタッフが歩いてくる音がした。
『いちごちゃん、早く逃げて。ここは私がなんとかするから。』
「甘奈ちゃん、また明日学校で会おう!!」
それから私はすぐに部屋に戻り、手紙を確認した。
そこには甘奈ちゃんの字で、脱出方法が書いてあった。
ミッションは毎日、必ず出席する。いい手柄を立てれば、報酬がもらえる。その分脱出できる可能性も増える。
夜の間に、施設のどこかをぶち壊す。ホールの机だけでもいいから、トンカチで割る。これはストレス発散のため。やりたい人はやればいい。
先生が壊されたものを見て、修理している間に、職員室に駆け込み、そこからパスワードを確認した。パスワードは1559。
ただ、入口付近には5つの防犯カメラがある。注意しなければならない。
これでパスワードが分かった。防犯カメラをよければ、脱出できるかもしれない。
甘奈ちゃん、ありがとう。
私、なんとかして脱出するよ。
そして、学校でまた話そう。
★第4章 ミッション達成を目指して
ついに今日からスケジュール通りに動かないといけない。
朝は6時に起きる。いつもより少し早いから、二度寝してしまいそうだった。
起きたら服を着替えて、給食室 兼 食堂へ向かう。
今日のメニューは立山そば。料理人さんが地元からここまで来てくださったらしい。
うん、美味しい!!
7時には朝礼が始まるから、いつもはまったり食べるけど、急ぎ目で食べた。
朝礼には、怖い目付きをした館長がやってくる。
長々としたお話を聞いて、朝見たときにはもう部屋に届いていた[今日のミッションカード]を確認する。ミッションは毎日3つほどあるらしい。
まずは第1ミッション。
【小さい子のお世話を手伝え!!】
私、小さい子と遊ぶの苦手なんだよね…。ま、仕方ないや。
施設には、意味もなく、どこにも行かないエレベーターの模型がある。その周りに小さい子たちがたくさん集まっている。
『お姉ちゃん、一緒に遊ぼう!!』
『お姉ちゃん、絵本読んでよ〜。』
『お姉ちゃん、エスカレーター乗りたい!!』
これはエスカレーターではありません。エレベーターです。(間違える人よくいるよね)
「はいはい、まずはエスカレーター…じゃなくてこれはエレベーターっていうんだよ。それに乗ってから絵本を読んで、最後に皆で遊ぼう!」
となんとなく返事をする。
エレベーターの模型に乗る。小さい子が挟まれてしまわないよう気をつけて、目を配りながら一緒に乗った。
次は絵本を読む。
[3びきのどうぶつ]
なんだこれ。知らない名前だな。
最後に皆で遊ぶことになった。鬼ごっこをして、私は鬼になった。すぐ小さい子たちが捕まらないように、歩いて追いかけた。負けた。仕方ない。
小さい子たちとお別れをして、第2ミッションに移る。
【トイレ掃除をしろ!!】
!?面倒い!!何でこんなミッションが出るの!?ありえない!!
といっても、トイレ掃除なんか10分ほどで終わってしまう。簡単、簡単。
最終ミッションには、正直驚いた。
【毛ガニを探せ!】
…は?あ、食べれるってことか。(違います)
施設内をぐるぐる回って、やっと見つけたのは、室内遊び場のすべり台の後ろ。
汚っ。こんなの食いたくないわ。(食品サンプルだからそもそも食べれません)
ミッションは大変だったが、思っていた以上に早く終わることが出来た。
さあさあ、部屋に帰って寝ましょう。
★第5章 脱出の時
キャラ変する、って心に決めたんだから。
死んだって別にいいじゃない。この檻から出られるなら。
夜23時39分。私は消灯の時間になってもずっと起きていた。
今日はホールの椅子をぶち壊しに行く。
そーっと部屋を抜け出して、ホールへと向かう。廊下には複数の防犯カメラが着いている。
ホールには誰もいなかった。椅子を手に持って、窓ガラスへと近づく。
ガシャァァァァァン!!!!
窓ガラスを割る。
その時だった。
緊急事態発生。緊急事態発生。
急に明かりがつく。防犯カメラのライトが赤く光っている。
ホールの窓ガラスを、15番が破壊。
なっ!?何でバレてるの!?
緊急事態発生。緊急事態発生―
そうか、私はこの施設に来たときに、皮膚の中にAIチップ的なものを入れられたんだ!!それが反応して15番って分かっているんだ!!
スタッフがガバッと起きて、廊下を走ってくる。
『待ちなさい15番、野原!!』
私は大急ぎで玄関を出た。入り口の柵の番号は―。
何でこんな時に限って思い出せないの!?
お願い神様、仏様。(-hotoke-?)どうか私を助けて―。
はっ!!番号は1559!1559だ!
入力ボタンを開き、1,5,5,9と順番に押す。
ピコン♬と電子音がなり、ゆっくりゆっくりと柵が開き出す。
「そんなに遅かったら追いつかれる!!」
間もなくスタッフが玄関を出た。
『野原!!待ちなさい!!』
私はそれを無視し、荷物も友人も何もかも捨てて、この施設から抜け出した。
さよなら、檻。
★第6章 悲劇は再び訪れる
3ヶ月後。
私は無事家に戻り、厳しい保護者の元、前よりは平和に暮らしていた。
私は家に帰って、
「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」
「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」
と、保護施設の話をべらべらと喋っていた。
家族皆、ニコニコと話を聞いてくれた。
が、ある夜のことだ。父が
『いちご、出かけたいところがある。』
といい、新しく買った布団を持たされ、車に乗り込んだ。
高速道路を通っていると、コカ・コーラの工場が見えた。綺麗にライトアップされている工場を見ながら、私はスマホをいじっていた。
『いちご、ここだ。』
辺りは暗くなっていて、建物の光や、道にある街灯の明かりしか見えない。
『いちごにはこれから、この保護施設に入ってもらう。』
「え…?」
保護施設と聞くと、あの檻のような建物を思い出す。でも思っていたものとは全然違う。
壁は漆喰っぽいもので出来ていて、パステルカラーで色付けされているのが、夜の8時に見ていてもわかる。中の照明はブラウンで、温かみを感じる色となっている。
早速親2人が施設内に入り、
『あ、登録していた野原といいます。この子が今日から再び入居する野原いちごです。』
「は?」
再びという言葉を聞いたときは、頭が混乱してしまった。冬だからなのかそうではないからなのか、足から布団を抱えている手まで、全てが凍った気がした。
『いちごちゃ〜ん、また会えたね〜。いらっしゃぁ〜い!!』
あいつだ。あいつだあいつだ…。キモい喋り方のあいつが居る…。何故だ!?
前とは建物が違う。場所も変わっているはずだ。なのに何故―
『この保護施設、2ヶ月前にリニューアルしたんですぅ!場所も移転しましたぁ〜!』
親に無理やり施設内に押し込まれる。
『さあいちご、行ってらっしゃい。』
「お母さん。嫌だ。」
『この子、うちに帰ってから、「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」だの、「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」だの愚痴りだしてしまって…。前回の方とは違うスタッフさんを配属してもらえませんかね?』
父は私の言ったことを全てそのまま言う。スタッフさんは自分のことだと分かったのか、施設の奥へと走り出していった。代わりに年配のおばさんが出てきた。
『いちごちゃん、ほら、こっちへおいで…!』
両親はもう手続きを終えたのか、いなくなっていた。
「た、助けて…!!!!」
第2章に戻る。
第2章 スタッフはゴミだと思え >>02
★ 終わりに
皆さん、この小説はいかがだったでしょうか…?これ、夢で見たことをそのまま小説にしてみたんです。
そもそも面白かったのか、つまらなかったのかよくわからないんですよ。途中で夢が切り替わったり、夢が終わっちゃったり…。私が見た本当の夢では、学校で同じクラスにいるクラスメート5〜8名ほどが出てきたのを覚えているんですが、小説で登場したのは3名だけでしたね。プライバシー保護のため、ちゃんと名前も変えておきましたよ。あと、設定もちょっといじりました。大和と琴が付き合ってたりね(笑)皆さん、いい子にしないと、檻の中に入れられてしまいますよ?気をつけてくださいね。
ちなみに、途中で出てきた「3びきのどうぶつ」は、私と幼馴染が小学5年生のときに一緒に書いていた絵本ですw!
以上!
見てくれてありがとう!
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