コメディ・ライト小説(新)

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声を形にする君と音をカタチにする僕。【5】
日時: 2022/12/10 14:08
名前: 希空 (ID: 2tdB3h30)

【作者から、お詫びとお礼】
 「声を形にする君と音をカタチにする僕。」を読んでくださっている読者の皆様、いつもありがとうございます!
4話以降の更新が遅くなったため、長い間お待ちになっている方々もいらっしゃるのではと思います、ごめんなさい。
 さて、今回は第5話ということで、物語が大きく動き出します!
初音と希葉がどうなっていくのか、二人の成長を今後期待していただけたら幸いです。
 それでは、本編へどうぞ!!


 周りの冷たい視線をかいくぐると、人気の少ない公園までやってきた。
「……いろいろ、聞かないといけない」
私は、そう呟くと希葉を真っすぐ見た。――いや、「睨んだ」のほうが正しいかもしれない。
「――いいよ、なんでもいいから聞いて」
諦め交じりの溜息をこぼした希葉は、片隅に置いてあるベンチに座った。
「……なんで、なんで希葉は耳が聞こえないはずなのに、ピアノが弾けるの…?」
ただただ聞きたかっただけなのに、妬ましさがにじみ出ていた。
「いくら楽譜が読めても、音が聞こえないと、音階だってわからないでしょ?歌だって歌えない」
「お、落ち着いて……?」
獲物に食いつくように早口でしゃべられても困る、と希葉が肩を落とした。
「……ごめん」
「初音は、生まれつき耳が聞こえないって思ってるんだろうけど、僕の場合は後天的なものだよ」
淡々と話し始めた希葉の声に、私は耳を傾ける。
「僕は、小2のころに……いじめられてた」
「っ!?」
声も出ないほどの驚きに目を見開いた。
「理由は、今でもよくわからないけど、いじめっ子にとって僕が標的としてふさわしかったんじゃないかなって思う」
今にも泣きそうで、でも笑みを保とうとする希葉を見て、心が苦しくなった。
望みもしないことで傷つくなんて、つらいのは当たり前だ。なのに、どうして会って時間もたってない私に心を開こうとするのか、よくわからなかった。


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