コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 春と孤独を救う招き猫
- 日時: 2022/12/28 19:15
- 名前: harenowa (ID: u6knrXHP)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
この話は小学生~中学生向きです。
まだまだ未熟ですが、よろしくお願いします。
~エピソード1~
「おはよう。」
今日もいつも通りの一日が始まる。そう思っていた。
一匹の招き猫に出会うまでは。
「ばいば~い」
「また明日~」
私の暮らしている村は田舎だから、学校から家に帰るまで片道1時間かかる。
慣れた山道を登っていくと、一匹の猫が出てきた。かわいいな~。
「おい、そこのお前。」
「うわっ。」
なにこの猫。喋ってる。漫画みたい。
「あなた誰?」
「失礼なやつだ。私は古くからこの村人の孤独を救ってきたというのに。」
あれ、もしかして。
「あなた、もしかして村に伝わる伝説の招き猫?」
「そうさ。」
本当にいるとは思ってもいなかった。
「あなた名前は?」
「えっ、名前などあるものか。」
「へえ、じゃあ私がつけてあげる。小麦ね!小麦にしよう!」」
小麦はうちの村の特産品だ。
「何で私がそんな食べ物なんかの名前に。。。」
何やら不満があるようだけど、これでいいよね。
「私の名前は笹谷 春。よろしくね。」
- Re: 春と孤独を救う招き猫 ( No.1 )
- 日時: 2022/12/28 19:21
- 名前: harenowa (ID: u6knrXHP)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
~エピソード2~
「また明日~」
さあ、今日も小麦に会えるかな。
あっいたいた!
「小麦~!」
「ぬっ」
「それでは行くぞ」
「どこに?」
「決まっているだろう。孤独の村人を救いに行くのだ。」
えっ、私が行くの。
「そういえば何で私を選んでくれたの?」
「それは、孤独の子供たちを救うためさ。あとは何となくだ。」
なにか別の理由があるように感じたけれど、今度また聞いてみよう。
「うん、分かった。行こう。」
「最初は誰?」
「私に付いてこい。」
なかなかの速さで走っていく小麦を私は必死に追いかけた。
「着いたぞ。」
「は~疲れたあ。」
ここは、しんざん公園だ。
あれは、同じクラスの桑野 真由ちゃんだ。
「さあ、孤独の心を晴らしに行くぞ。
「うん。」
「何してるの?」
「大丈夫。一人で休んでるだけだから。」
- Re: 春と孤独を救う招き猫 ( No.2 )
- 日時: 2022/12/28 20:04
- 名前: harenowa (ID: u6knrXHP)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
~エピソード3~
桑野 真由 編
私は両親は共働き。周りの友達も共働きが多いけれど、
家は両親が帰ってくるのが毎日遅かった。だから私はおばあちゃんに
毎日面倒を見てもらっていた。けれど、去年、おばあちゃんは亡くなった。
それから私は毎日自分でご飯を作り、洗濯をした。
中1だから、そんな大したことじゃないかもしれないけれど。
私は話すのが得意じゃないからいつも一人だった。
暇だからいつも気づけば公園で座っていた。なんでかわからないけれど。
「何してるの?」
えっ。同じクラスの笹谷さんだ。
「大丈夫。一人で休んでるだけだから。」
つい一人でという言葉を付けてしまった。とりあえず面倒事は嫌だ。
早く帰ろう。
「待って、ちょっと話していかない。」
「ごめん。忙しいから。」
「そっか。でもちょっとだけ。」
「はあ、ちょっとだよ。」
何でそんなに私にこだわるんだろう。
「ねえ、悩みとかない?私で良ければ聞くよ。」
「ない。」
「ほんとに?」
「いつも一人でいるよね。」
「私は人付き合いが下手だから。一人が好きなの。」
「何でいつも公園のベンチに座っているの?」
何でだろう。いつも自然と座っていた。自分でも理由は分からない。
「大丈夫。私が助けてあげる。」
助ける。何を言ってるんだろう。
「無理だよ。笹谷さんに私のことがわかるわけない。」
つい声を荒げてしまった。申し訳ない。
「ちょっとまってて。」
笹谷さんはブランコの方に行ってしまった。
少しだけ話し声が聞こえる。
「あとは小麦、頼んだよ。」
「ふん、なぜお主に指図されなくてはならんのだ。」
「まあよい。」
目の前になぞの光が見えた後、笹谷さんが戻ってきた。
- Re: 春と孤独を救う招き猫 ( No.3 )
- 日時: 2022/12/29 18:16
- 名前: harenowa (ID: u6knrXHP)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
~エピソード4~
「大丈夫?」
「う、うん。」
「あれっ、何でここにいるんだろう。」
「真由ちゃんはずっと誰かを待っているんじゃない?」
ああ。そうだ。私は小さい頃からここで座って両親を待っていたんだ。
この年にもなって、勝手に一人だと思い込んで。
でも、こうして私のことを助けようとしてくれる人がいるじゃないか。
なんでこんなことをごちゃごちゃ考えていたのだろう。
「じゃあ、また明日学校で。」
「あっ、ありがとう。」
笹谷さんが何をしたのかは結局分からなかったけれど、自然と言葉が出た。
笹谷さんが手を振っている。私も手を振った。
さあ。帰ろう。今日もいつも通りご飯を作って一人で食べる。
でも、いつもよりおいしい気がした。
「ガチャ」という音がした。あれっ。
「ただいまー」
お母さんだ。
「ごめんね。いつも一人にして。さみしくなかった?」
「ううん、全然。」
ずっと心の奥にあった霧が晴れたような気がする。
もう寝よう。
「おやすみ。」
ジリジリジリ。はあ、眠い。もう朝か。
ご飯食べよう。朝ご飯は久しぶりにお母さんが作ってくれていた。
あったかくておいしかった。支度をして早く学校に行こう。
私は勢いよく扉を開けた。
「行ってきます!」
- Re: 春と孤独を救う招き猫 ( No.4 )
- 日時: 2022/12/29 18:29
- 名前: harenowa (ID: u6knrXHP)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
~エピソード5~
「いやーお手柄だったね小麦。」
「ふん。まあそれが私の仕事だからな。」
「次は誰?」
「あやつさ。行くぞ。」
あの子は帽子をかぶっているから小学生だ。結構大きいから小6くらいかな。
「ねえ、ちょっと待って。」
「えっ誰?」
高麗 泰 編
俺は小学6年生で近くのサッカーチームに所属している。
もうすぐ引退前最後の大会が迫っている。
チームのグループラインも関係無いことばかり。
「おい。泰、既読スルーすんなよ。」
「はあ?してないし。昨日は練習あっただろ。」
「こんな弱いチームが勝てるわけないだろ。」
「そんなんだから、試合に勝てないんだよ!」
気づけば俺は走り出していた。
「ねえ、ちょっと待って。」
「えっ誰?」
知らない人だ。この制服は近くの中学のだ。
「俺、帰るから。」
「待って。君とちょっと話がしたいんだけど。」
はあ。何なんだよ。初対面なのにぐいぐいくる人だな。
「そこのベンチに座ろうよ。」
「名前なに?」
「高麗 泰。」
「ありがとう。こま君って言うんだね。」
めんどくさそうだけど、仕方ない。悪い人ではなさそうだし。
「ねえ、悩みとかない。」
「ない。もう帰っていい?」
「ほんとに?満足してないことがあるんじゃないの?」
「大丈夫。私が助けてあげる。」
「何言ってるの?」
俺のことがこの人に分かるわけない。
ハイテンションで何言ってんだろう。
Page:1