コメディ・ライト小説(新)
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- バブル【enjoy alone】
- 日時: 2023/02/21 16:11
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
頼ることしかできないチームメイトが大嫌い
どうして頼ることしかできないのか
私がいないと勝てないのか。
ずっとそう思う。
自分の力で出来なかったら、もう、水の泡なんだよ……
まえがき >>1
人物紹介 >>2-3
prologue >>4
【第1章】
1話「親友」>>5
2話「テニス部入部」>>6
3話「侮辱」>>7
4話「」>>
5話「」>>
6話「」>>
7話「」>>
8話「」>>
9話「」>>
10話「」>>
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.3 )
- 日時: 2023/02/19 10:29
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
追加
【テニス部男子】
・島野 流稀
中学2年で海斗らの後輩。
テニスは結構うまい。
サーブ&ボレーが得意。
・淺川 優/あさかわ ゆう
中2。流稀の親友。
テニスは結構うまい。
ボレーが得意。
・夏川 愁/なつかわ しゅう
中3。海斗や透夢の親友。
テニスは透夢と同じくらいうまい。
コントロールがトップで上手い。
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.4 )
- 日時: 2023/02/19 11:49
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
~prologue~
パァンッ……
こんな音、嫌というほど聴いてきた。
でもやっぱり聴き足りない。
もっと聴いていたい。
そして、こんな音を出せる私を上達させたい。
日本で女子シングルス1位に立った選手を見て、そう思った。
でも___
上達したら頼られることばっかりで、
チームメイトに虐められる。
唯一仲良くしてくれる親友と後輩1人は嬉しい。
でも、頼ることしかできないチームメイトのせいで、
私はいつからこんな冷たくなったんだろうか?
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.5 )
- 日時: 2023/02/19 12:10
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第1話「親友」
私は奏楽。
今から中学3年生になる女子。
別にこの中学に慣れてるし、生活もどうってことないんだけど……
友達が1人もいないってことがすごい悲しい。
来年卒業するのに、中1から友達が1人もいないなんて言うのがすごい悲しい。
私は陰キャだからだれも話しかけないし、ずっと独り身。
「はぁ……」
大きなため息をついて3年生の階に行き教室へ。
そして教室に入る。
‥去年と同じくらいだけどやっぱり人は変わってる。
初めて同じクラスになる人もいるし。
そう思いながらも席へ。
この中学は、好きな席に行っていいらしい。
目立ちたくないから、前列の端の窓側だけど。
「新しくこのクラスの担任になります。柊五穂です。よろしくお願いしますね。」
今年は女性の先生か。
結構優しそうだし、しっかりしてて面倒見もよさそう。
今年は運が良かったな。
「早速ですが、転校生が居るので紹介しますね。入ってきてください!」
ガラッとドアを開けて入って来たのはポニーテールの茶髪の女子。
「初めまして!秋野優亜といいます!色々分からない事が沢山ありますが、教えて下さると嬉しいです。よろしくお願いします!」
「宜しく~」
「宜しくね!」
ニコっと笑うその顔がとても可愛い。
そして今もその笑顔を保っている。凄い感情豊かそうな子。
その笑顔に惹かれたのか、周りのクラスメイトも秋野優亜さんに質問攻め。
中には男子で可愛いって言っている人もいる。
「じゃあ‥秋野さんはあそこに。」
「分かりました。」
そう、先生が指さしたのは私の隣の席。
そういえば、この席の隣空いてたんだっけ。
「えーっと、宜しくね。」
「宜しく。私は一ノ瀬奏楽。」
「ん~じゃあ奏楽!親友になろ~?」
「親友……?」
「うん、親友!」
そう笑う顔はやっぱり可愛くて。
「いいよ」
初めてのことでで嬉しさを隠しながら私はそう答えた。
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.6 )
- 日時: 2023/02/19 19:33
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第2話「テニス部入部」
「やった!これから卒業するまでずっと一緒だからね!」
「う、うん」
そう元気よく言う彼女に陰キャな私は少し引いちゃったけど、なんだか気持ちが良くて少し顔が綻んだ。
「では、一時限目は……」
先生の話も聞けないくらい、私は優亜のことが気になっていた。
「……さん!いち……さん!一ノ瀬さん!」
「はっ、はい!?」
「聞いていますか?所属したい部活動を選んでください。新しくできたのはテニス部です。」
「あ、ごめんなさい……」
どうやら私以外は全員決まったみたい。
‥優亜はテニス部か。
優亜がいたってのもあったけれども、テニスに興味があったから私はテニス部にした。
「じゃあ、テニス部でお願いします。」
「分かりました、一ノ瀬さんはテニス部ですね。今日の放課後からあるので忘れずに。」
「奏楽もテニス部なんて嬉しすぎ!お互い頑張ろうね~」
「勿論。」
そしてそこから授業が始まって終わっていく。
全て終わって放課後になった。
テニス部は運動場で活動するらしい。
上着はジャージなら着てもいいから私は着る。
「テニス部顧問の大西小晴です。コーチはプロの一条姫都美選手。因みに顧問の私もテニス経験はあります。」
「女子プロの一条姫都美です。この中学は女子テニス、男子テニスとわかれてるみたいだから、女子テニスの方のコーチは私がつとめさせていただきます!自分のペースで頑張っていこうね。」
「はい!」
テニス部の女子たちは凄く元気が良い。
まるで私とは大違いで。
言うなら、1年と2年が一番元気がいいかもしれない。
「まず、テニスで試合前や練習所でするアップがあります。軽く周りを走ったりするだけかな。今日は疲れるかもだし、この線を引いているところ20mを3周走ってください。終わったらラケットとボール2つ取っていてね。」
「はい!」
タッタッ
「ふぅ、終わった‥」
「えーっと、一ノ瀬さん、もう終わったの!?」
「あ、大西先生。はい、もう終わりましたよ。」
「凄すぎ‥2分も立ってないわね。」
「結構軽めだったので。」
「そうね、今の一ノ瀬さんのペースが女子プロ標準です。」(作中では)
「一ノ瀬先輩陰キャに見えて凄いかも‥」
「てかあのスピードヤバかったって。」
ひそひそとそんな声が1年、2年の間で聞こえてくる。
全部聞こえてるんだよ。
陰キャに見えてって普通に失礼。
「それじゃあ、今から壁打ちをしてもらいます。ワンバンでかえしてください。ツーバンだったらもう1度やり直し。連続で何回できるか10分かしてください。ちなみに10分間で一番多く連続でできた回数を教えてね。」
そして10分始める。
壁打ちか、意外と簡単そう。
パァン パァン
パァン…………
【10分後】
「……秋野さん390回。一ノ瀬さん400回ね。ダントツで一ノ瀬さんだわ。」
「ヤバいって…!?」
…やばいもなにも、ラケットを握ったことがないこの陰キャが此処までできるなんて、自分でもびっくり。
なんだろう、この感じ。
今までないような…
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.7 )
- 日時: 2023/02/21 16:10
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第3話「侮辱」
「え、ガチでヤバいじゃん!」
「尊敬できる!」
「なんであんなにうまいのかわけわかんないんだけど…」
「てか、初心者だよね!?先輩レべチじゃん。」
「……」
凄い言われてる…
まぁ、そこまで気にするレベルじゃないし、褒められてるから少しありがたい。
でも、あそこの同じ3年?の子の冷たい視線が気になる。
「?どうしたの、奏楽」
「えっ?あ、なんでもない…」
「そう?まぁ無理しないでね。」
「うん、ありがとう。」
「あ、もうそろそろ終わりですね。今日はこれで終わりです!」
大西先生の声が聞こえる。
どうやら終わりみたい。
「ねぇ、一緒に帰らない?一ノ瀬さん。」
「ッッ……!?」
なんだか、ぞわっと寒気がした。
今までにないような怖さで。
「あ、えーっと‥」
「ゴメンなさい、自己紹介してなかったわね。私は葛西波奈よ。よろしくね、人の名前も知らないような一ノ瀬さん。」
「‥ごめんなさい。人を侮辱するようなことしかできない葛西さん。」
「奏楽、そこは言いすぎだって!」
「なんで?この人は葛西グループの令嬢で人を操ることしかできない人。」
「葛西グループの令嬢!?なにそれ、バカバカしいなぁ。」
「波奈ちゃんに何言ってんの?」
「なにがバカバカしいの?逆らったらどんな目にあるか……そっか、そんなことも知らないのね。」
この2人は知ってる、祈祷零さんと、田野崎夏音さん。
葛西さんの取り巻きって噂を聞いた。
「零、夏音うるさいわ。この秋野優亜さんは転校生なんだから知らない事ばかりよ。」
「そうなの……」
「ゴメンなさい、波奈ちゃん。」
「まぁいいわ。‥一ノ瀬さん、これから覚悟してね!ニコッ」
そう笑顔で語る顔は優亜と違って般若のようで。
絶対に好きになれない顔。
でもその裏腹で、誰かを恐ろしくさせる顔でもあった。
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