コメディ・ライト小説(新)
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- 約束
- 日時: 2023/04/19 21:02
- 名前: あい (ID: D//NP8nL)
小学校卒業まであと一週間となった。
私は保育園からずっと友達の桜に
「休み時間に校舎裏にきて」
と言われたから、校舎裏に行った。
校舎裏には、小さな袋を持った桜が立っていた。
桜「これ、受け取って!」
桜は持っていた小さな袋を私に渡した。
私「見てもいい?」
桜「いいよ!」
中には、私が好きなキャラクターのキーホルダーが入っていた。
私「うれしい!ありがとう!」
笑顔の私に向かって、桜は、
「喜んでもらえてよかった。中学生になってもずっと友達だよ!」
と、少し寂しそうに笑った。
ー卒業式の日ー
桜が満開だ。風が吹くと花弁が舞う。
「おはよう!さくー…え?」
桜に声をかけようと思った私は、桜の姿を見て、思わず息をのんだ。
桜が、違う中学校の制服を着ていたからだ。
桜「あっ…おはよう…!」
私「桜、なん、で?」
ーチャイムが鳴るー
桜「ごめん!卒業式終わったら話すから!」
ショックだった。中学生でも友達って言ったのに。
そうして、何も感じないまま卒業式が終わった。
私「桜?、どういうこと…?」
桜「受験、受かったんだ。」
受験…?聞いてないよ…?
桜「でも、キーホルダー。」
桜「私も、お揃いだから。離れてても、ずっと友達。」
そういわれた途端、土砂降りだった私の心に、花吹雪が舞った。そんな気がした。
気付いたら、涙があふれていた。
桜「ごめんね…!私も話さなくて、ごめん…!」
そういって、桜も泣き始めた。
私「私も、責めるような言い方して、ごめんね…」
そうして、二人でたくさん泣いた。
お互いに泣き止んだころ、桜が、
桜「離れていても、ずっと、親友だよ!」
と笑顔“親友”で言ってくれたのがうれしくて、
私「うん!大好きだよ!桜!」
と、負けないように笑顔で言った。