コメディ・ライト小説(新)
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- 一人の少女と一人の電脳少女
- 日時: 2023/05/16 14:43
- 名前: つぼみ (ID: eR9v1L6x)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13716
私は、ずっと1人で部屋に引きこもっていた。”彼女が来るまでは”
ドォオオオオオオン!!
「うわぁああああああ!!なっなに!?」
私は雅。普通の引きこもり(十九)だ。
「おはよう!!雅ぃ!。やっぱり雅のびっくりして跳ね起きる姿をパソコン越しに見るのは最っ高!!」
…さっきの言葉を訂正する。コイツがパソコンに住み着いていること以外は、ごく”普通”の引きこもりだ。
「…ねえ、あんたまたうるさいアラーム鳴らしたね!!?」
「あはは!!、今日も元気だなぁ雅、」
彼女…ランは笑いながらそう言った。
「ああそうよ…あんたのお陰で毎日毎日強制的に元気にさせられてるだけだけどね!!」
私は大声で怒鳴った。
そう、ランのせいで毎日六時ってまだ早い時間にさっきのうるさいアラームをランがガンガン鳴らして強制的に起こされ、朝飯を食べないとパソコンを使わせないと脅され、ついでに健康に気をつかわされたり、三食ちゃんと食わされたり、パソコンする時にはちゃんと休憩時間挟まされたり、色々大変なのよ。
これを聞いた人は「え、そんないい子と一緒だなんてうらやま~」とか言うのだろう。だがこれだけだったら私もこんなに怒らない、アラーム以外はね!!
だがランはこれ以外にも、私に興味がないと言っているのに、自分の好きなサイトを見せてきたり、私の作った歌詞のタイトル名を、勝手に[引きこもり(十九)が考えた、痛い楽曲]って名前に変えやがったのよ、なんで頑張って作った歌詞だったのに…他にもいろんな悪事を働いてきた極悪人、それがランよ。断じてご主人の健康を気遣う電脳少女じゃないわ。かわいくご主人に忠実であって欲しかったわ!!
「雅~」
下から母の声がしてきた
「…ラン、ちょっと母さんに呼ばれたから行ってくるわね!」
「…うん!分かった!!」
雅は早足で下におりていった
「ふふ…今の内に色々しよっと…ふふ…ふふふふ」
一階におりたら、母がソファーの上に座っていた。
「母さん、何か話でもあるの?」
「あ、雅…実はねぇ……」
「勿体ぶらないで早く言ってよ…」
「ふふ、せっかちねぇ…雅は」
「そ、そういうのはいいから!!」
「はいはい、分かった分かった。」
「雅、あなた確かvtuberってのやってたわよね?」
「…うん」
「それで確か登録者十万人行ったってランちゃんから聞いたんだけど…」
あの野郎、お母さんにバラしやがったか…
「そうだけど…」
「それお祝いしたいな~って思ったのよ~何のケーキ食べたい?」
「えっと…じゃあ、チーズタルトで…」
「分かったわ、じゃあ買ってくるわね~」
そう言ってお母さんはケーキを買いに出かけて行った
「…あの電脳イタズラガキ野郎…今直ぐに懲らしめてやる…お母さんにバラしやがって~ムカつく!!」
私は、大きな足音を鳴らしながら、自分の部屋に戻って行った。
「ラン~??」
ドアを勢い良く開けて、私は部屋の中に入った
「よくも母さんにvtuberやってる事バラしたわ……え?」
「あ、雅!!やっと戻って来てくれたね!!」
ランはウキウキしながらそう言った
「…何これ?」
「驚いてくれた?嬉しい!?」
「え誕生日おめでとう…?」
パソコンにはそう文字が表示されていた。
「そう!!本当におめでとう!」
「え、あ、ありがとう…?」
「雅ったら、母さんにまで誕生日忘れられて登録者十万人の方を祝われるって可哀想な悲劇が起きたでしょ?」
ランは、あの状況を見ていたのかしら…?
「な、なんでそんな事を知ってるの?」
「そんな事はどうでもいいじゃん!ほら、ハッピーバースデイ!!」
ランがそう言うと誕生日に流れるあの曲が流れた
「ハッピバースデイトゥーユー♪」
ランは歌と一緒に歌い始めた
「雅、お誕生日おめでとう!」
ランはにっこりして私にお祝いの言葉を言ってくれた。
「…ありがとう」
「ふふ、どういたしまして!」
「…ねぇラン」
「なあに?雅」
「ランが母さんにvtuberやってて登録者十万人行ったって伝えたのは、母さんに誕生日を祝わせたく無かったから?」
「…え、何急に…そ、そんなことする訳ないじゃん…」
「…ちょっと言ってみただけよ。」
「全く…自意識過剰だね!雅は!」
ランは、真っ赤な顔を手で隠していた。
「…ふふふ、ランってやっぱり、いい子ね。」
「え…な、何当たり前な事を言ってるの!?」
「…いつもより、いい子っぽく見えたから言ったの!」
やっぱり、ランはいい子だわ!…まあ、イタズラするのは良くないけど、
…そういえば、ランに誕生日って教えたっけ?まあ、多分母さんにでも聞いたんでしょうね。
終わりダヨー(☆ω☆)