コメディ・ライト小説(新)
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- 超絶!思い出と希望 後編
- 日時: 2023/05/20 08:05
- 名前: えごはらーず (ID: yVm7rndf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
序章
一章 良太との出会いと決心
有季が小学校に入学したころ、有季は習い事や親の期待がストレスでかなりグレていてクラス一の不良。いわゆるリーダーだった。
「有季ちゃん!次はどこを荒らす?」
幼馴染みの沙里奈が聞いてきた。
「じゃあ次は浮気してるって噂の先生の家を荒らして奥さんに告げ口しましょ。」
有季が言った。
「いいね!姉貴!」
男子生徒が飛び上がった。そんな日々だった。
でも4年生になったばかりのころ急に安田
(「スパルタ教師大合戦」に登場)が
学校に来て生徒に体罰を与えだした。
そして男子生徒たちはみんないたずらをしなくなった。
そして沙里奈は自殺してしまった。
「どうして...どうして...!」
有季はいつの間にか自分の部屋の窓に置いてあった遺書のようなものをよんだ。
『有季ちゃん。安田先生が来たからもういたずらなんてできなくなっちゃったね。
学校の楽しみはいたずらしかなかったのになんで奪われなくちゃいけないんだろう。
そんなゴミみたいな私は生きている資格はないとおもう。あの世に行ってまた
何か楽しいことをしてる。最後まで自分勝手でごめんね。サヨナラ。』
有季はとっても悔しかった。私があんないたずらしてなかったら
沙里奈ちゃんも前を向いて再スタート、
いや、ここよりもいい学校で
勉強していたかもしれないと心から後悔した。
それからまじめに勉強するようになった有季は
成績はクラスでトップ。そうなると99点の時ですら親に殴られていた。
「なんで...。クラスのみんなは70点で褒められるのに...」
有季はどうしていいかわからずずっと必死で勉強してテストを10回やって
8回は100点になるようになった。
そして進学塾の成績は日本で3位。
だけど順位が上がれば上がるほど親は2位を目指せ、
その次は1位を目指せと言ってくる。
「もう嫌だ。いっそテストの問題全部わざとミスろうかな...」
有季は100点か否かの判定が怖くて仕方なかった。
いっそのこと全部投げ出そうかとも考えた。その時良太君が転校してきた。
「こんちゃー!亀原良太でぃーっす!」
学校生活で初めてグレてるわけでもない明るい声を聞いた。
案の定殴られてたがその時私の常識が覆された。
「みんな。この学校から逃げてみないか?」
良太が朝休みにそう言ったときみんなは歓声を上げて乗っかったけど、私は
一回こういうことで悲しい思いをしたことがあるからためらった。
良太にまであんな思いをさせたくないと。
「わ、わたしもやりたい!」
そう言った有季に今までの有季を知っているあきらや一樹は、
「お前進学塾いってんじゃん。勉強しといたほうがいいって。」
とのけ者にしてきたが、
「いいじゃん!そっちがやりたいなら。でもこいつらの言う通り100%成績は下がるぞ。」
良太が受け入れてくれた。
「そんなのどうってことないわよ。」
有季が笑顔で言った。
二章 数えきれない思い出
それからの良太との学校生活は楽しかった。
私のことをのけ者にしてきたあきらや一樹もその時からは仲間として受け入れてくれた。
そしてついに小学校生活一発目の大型イベント、自然学校が始まった。
「俺と一樹とあきらでバスの荷物室に潜入する!」
良太はその時はいつもよりはりきっていた。
「有季もやる?やらなくてもいいけどあきらや一樹も誘ったんだ。」
良太が聞いてきた。
有季は帰ったら親に怒られそうで怖かった。けどここでやらないと楽しくない。パーティーしたい。
そう思って私は計画に参加することにした。
自然学校のバスの中では、
「有季ちゃんって好きな人いるの?」
冷香がきいてきた。
「えぇ?いるよ。」
有季が言ったら友達はいつもそのことをいじって来るのに超絶小の冷香は全然そんなことで
笑ったりしなかった。
「誰なの?」
ホントは聞かれたくなかったけど冷香ちゃんには特別にその好きな人を教えてあげた。
「良太君。」
有季が言ったら
「そうなんだ。」
冷香ちゃんは優しく答えてくれた。
その時、急に大きな音がしたと思って窓の外を見たら良太がいて、
「逃がさんぞぉ!」
山田が思いっきり他の車に飛び乗って、
あきらが山田をバスの荷物室に投げたからすっごくバスが揺れてみんなパニック。
「良太君!」
だけど良太が見えなかった。
無線機で良太の声を聞いたときは心の底からほっとした。また一人大切な人を失うことになりそうで怖かった。
それからウォークラリーの校長たちとのやり取りは腹を抱えるほど楽しかった。
前の日の昼、浅田が私たちを助けてくれた。
「こんな優しい先生がいるのね。」
良太よりも浅田のことを知ってるはずの有季はいやな安田ばかり見て
学校生活のいいところを全然探せてなかったことに後悔した。
電車で帰った時、親に怒られるかどうかなんてほとんどどうでもよくなっていた。
「修学旅行でもやるぞ!」
「イェーイ!」
小6になった時に大企業のお嬢さんの美鈴が引っ越してきた。
その子に学力で負けて有季は少しの間美鈴に嫉妬していた。
「もうちょっと勉強しないと。」
だけどそこで美鈴さんのお父さんが不正で出世しているとにらんだ良太たちはその企業のビルに潜入して
不正の証拠をつかんだのだ。
そこで事実を知った美鈴さんを励ますために寄せ書きをしたけどお父さんに破られてしまったようだ。
「やめて!」
「諦めろ!お前は友と関係を築くことなどできん!この場で死ぬか、
私のしもべとしてやっていくかしかないのだよ!」
有季は美鈴の父が許せなくて銃を持ってなかったら
今すぐにでも飛びかかってやりたかった。
結局不正が明るみに出て逮捕されたからざまぁみろと思ったわ。
(「いたずら王VS泥棒」忘れててごめんなさい。by有季)
ついに修学旅行が始まったけど
予算も少ないし自由時間も少ないし飲み水もらえないしでかなり厳しかった。
「先生をお化けの声で驚かせてやろう。」
良太が言った。
冷香のお化け声はすごく怖かった。あれが夜ホントに聞こえてきたらどうしようかと考えたくらいだ。
殺人予告状が届いたときはびっくりした。
そのときの校長のうす笑いに気づいた私がお化け作戦で有谷のアリバイを聞き出すのを提案したのよ。
「有谷は黒だ!」
最終日に大和ミュージアムで身代金の受け渡しの映像を録画してついに事件は解決。
友達みんなで解決したからスッキリした。
まさか校長と有谷と八代が全員犯人だったとは誰も想像していなかっただろう。
6年の3学期に入った時、新しい校長先生が良太達に巻き込まれたくないと有季たちを小4のころの学校に転校させてきた。
ガッチガチのセキュリティ見たときのオドロキは今も覚えてる。
結局校長たちと対決して浅田とお別れになった。
三章 飲まず食わずの一週間 そして...
それから1か月後、敢達が転校してきてエスケープ対決をすることになった。
持ち物を奪い合ったりしたけど敢達ともすごく仲良くなれた。
敢と良太が協力して私たちを助けてくれたことはホントに感謝してる。
悟が誘拐されても普通の人ならあきらめるのにしっかり助けるのを手伝ってくれた。
「助けないと後味悪いだろ。」
って敢が言ってた。
敢が良太とラスト騎馬戦で対決をしたときはすごかった。
二人とも勝つ目的が勝つことで威張ることじゃなくて
仲良くなることに変わってた。
久しぶりに体中に浴びた水は1月でも冷たいとは感じなかった。
「やったあ!」
有季はものすごい達成感を覚えた。
一週間の間子供だけで買い物をして学校に行かずに生きていけたことが嬉しかった。
そして2月26日、ついに有季が引っ越すことが決まった。
ついに最後の学校という3月14日
「お前が良太と一緒にいる限りお前に明るい未来はない!」
私の父さんが言った。
「また友達を失うことになるわよ!」
母さんも言ってきた。
「あの時の私は馬鹿だった!」
有季が叫んだ。その時に良太がやってきた。
「良太君!」
それで父と母を納得させるために
良太や敢達と一緒につぶれた工場で生活することになった。
冷香やりえと料理できてすごく楽しかった。
りえが倉庫に行ってた理由が敢との恋愛だったって冷香と有季は知っていた。
「うまくいったらいいわね。」
冷香が言った。
そしてみんなで写真も撮った。
でもそんな日々は長くは続かなかった。
ついに大人たちが工場の壁を破壊して入ってきた。
良太達は縛られて私とお父さんの話し合いになった。
「気持ちはよくわかる。」
「分かるわけない。」
有季は生まれて初めて親に反抗した。決して気持ちいいとは思わなかったが
良太と過ごしたあの日々はすごく楽しかった。
結局大人たちに連れ戻されて有季と良太の青春は2年間で終わることになった。
でも最後まで良太は有季を励ましていた。
「良太君。」
最後に電車から見えた良太の顔はとても笑顔だった。
四章 中学に入って
ついに中学に入学した。良太と一緒だったらどんなに良かっただろう。
「有季ちゃんの弁当おいしそう!」
クラスメートの女子が言った。
「そうでしょ。」
有季が言ったら友達がみんな笑ってくれた。
「小1のころからこうだったらよかったのに...」
しばらくして部活が始まった。有季は水泳部だ。
「有季って泳ぐの下手だな。」
有季は水泳部に入るとは言ったものの実は幼稚園の頃からクラス随一のカナヅチ。泳げた距離の
最高記録は5m。クロールや平泳ぎは出来ない。
そんな中、中学校最初の大会に出場することになった。結果は案の定最下位。
泳げなくてギブアップした。その時、もう下から2番目の人も25mを泳ぎ切っていたわ。
「有季のせいで負けたじゃねえか。500点満点のうち100点を逃したぞ。」
有季は泣きそうになった。小学校のころから挫折し続けた水泳で戦犯した。
「有季!なぜギブアップなんてしたんだ!」
父と母もカンカンだ。
だが苦手だから入った水泳部。しっかり得意にならなくちゃと思って練習した。
「今回のテストもクラストップは折原!さすがだ。中間テストと期末テスト両方100点じゃないか。」
先生に褒められるというのも久しぶり。
「いえ。英語と歴史が98点なのでまだまだです。」
(逆に偏差値81の私立中学で英語と歴史以外全部100点ってすごない!?by恵後原)
100点以外だと殴られる環境で育ったから
100点は取れて当たり前だと思っていた。
だが水泳は別だった。
「だめ...!もう無理!」
有季がそう言ってプールから上がるたびにみんな私のことを笑う。
そこで有季はカウンセラーの先生に相談した。
「そういうときは気にしないのも一つの手だよ。
大会で勝ちたいのなら練習するしかないけど気にせずにいれば練習がはかどるよ。」
言うのは簡単。だけど練習なんてどうやってしたらいいかわからない。
「市民プールに行くのも嫌だし。中1で泳げないのは恥ずかしすぎる...」
有季は親に頼んで水泳の教室に通わせてもらうことにした。
「仕方ない。だが絶対にうまくなれ。でなけりゃ金の無駄だ。」
有季の父は口が悪い。
「分かった!」
最初のレッスンはどこまでできるかはかることになっている。個人レッスンなので気が楽だ。
「これは思ったよりひどいな。」
先生の口からも思わず悪口が出てしまうほどのカナヅチだった。
「うまくなれるでしょうか。」
有季が聞いてみた。
「うまくなれない人はいない。」
先生が笑顔で言ってくれた。
それから水泳の先生に泳ぎ方を教わったら確実にうまくなっていった。
「とてもいいよ。というか要領がよすぎないか?2日目で25mを泳げたじゃないか。」
ついに有季はクロールで25mを泳ぎ切った。
「やったぁ!」
さらに2日すればプロ並みの速さで切り返せるようになった。
「いいね!」
そして中学の2年になって2回目の大会が開かれた。
「つーか有季ってどうやって3日でそんな見違えて泳げるようになったんだ?
前回の大会で手抜きしてたらシバくからな。」
先輩が大会直前に言った。
「すごいやさしい水泳の先生に教えてもらったの。」
有季はその先生のことを話した。
「へぇ。」
そしてついに大会では他のチームメートを抜いて2位という結果になった。
「すげえじゃん。」
友達もほめてくれた。
この結果によってついに有季は国語、家庭科、音楽、美術、技術、数学、体育、理科、地理、歴史の
10教科全ての成績が中学校トップになった。
五章 有季の限界
だがやはり親からの期待はプレッシャーでテストや体力測定でのボロが増えた。
そしてボロを出すたびに親にさらなるプレッシャーをかけられる。
唯一小学校から一緒のかなりの優等生英太とも全然話さなくなっていた。
「もう諦めるね。良太君。」
中学1年生の夏休み、
有季から英太へと手紙が届いた。
『さよなら英太君。私はもうこの生活には耐えきれないので命を絶つわ。意味がないので深い話はやめておくわ。今までありがとう』
「有季が自殺!?」
英太は家を飛び出した。
「早く止めなきゃ!飛び降りか毒かわからないけど頼む!間に合ってくれ!」
英太は裏山に向かった。
「ここにもいない!」
「小学生までは楽しかった。けど良太君も、他の友達もいなくなっちゃった。」
中学校の屋上にもいない。
「最後は『ここ』で終わらないとね。」
3時間今まで有季と行ったことのある場所を葵町に向かって進んでいった。
「残りは...超絶小か...!」
「沙里奈ちゃん。私もそっちに行くね...。」
有季が超絶小の屋上から飛び降りようとしたとき、
「ちょっと待てよ!」
英太が来た。
「ちょっと!なんで英太君がいるのよ!ここがわかったの!?」
「今まで有季と言った場所全て探し歩いてきた。何で優等生のお前が自殺なんて...!」
「お父さんとお母さんは私が今よりもっとすごい完璧な生徒になることを期待してたのよ。
でも」
「プレッシャーでボロが増えたのか。」
「それに」
「沙里奈のことだろ。」
「なんでわかるの!」
「一緒にいるんだから。お前は完璧じゃないけどよく頑張ってるってみんな知ってる。だから元気出せよ。」
有季は後ろを向いて黙り込んでしまった。
「ほら。俺は10m離れたところにいて飛び降りるのは簡単なのに飛び降りねえじゃねえか。」
その時有季は後ろから誰かに声をかけられた気がした。
―有季ちゃんならきっと行けるよ―
「沙里奈ちゃん!?」
「良太と会うんだろ?」
有季は振り返って笑顔を見せた。
六章 良太との再会
そしてついに成人式。私は就職活動をしながら良太を探すことにした。
でもやはり良太と付き合うことを父と母は拒んできた。
「私はもう大人だからいいでしょ!」
有季が言っても許してくれないので有季は葵町に勝手に帰ることにした。
やっと良太を見つけたので同じ会社に就職するために面接を行うと
面接官の男の人が中学の成績や大学の様子を見て驚いていた。
なにしろグレていた時期と猛勉強していた時期、そしてもう一回良太君といたずらした時期、
さらに中学校のえげつない学力とかなりデコボコな経歴だったのだから。
そしてついに面接に受かった。
「良太君は覚えててくれてるかな。」
有季は急に心配になった。小学校の頃の友達を9年間覚えててくれるのかなと思った。
だがこの時のために有季はストレスを乗り越えて生きてきた。
―有季ちゃんならきっと行けるよ!―
「こんにちは!折原有季です!」
終章
「そんなことがあったんだな。」
良太が言った。
「沙里奈って人はスパルタ教師のせいで自殺したのか。そりゃ悲しいよな。」
敢が言った。
「良太君。」
冷香が言った。
「なんだ?」
「覚えててくれたんだね。あの日のこと。」
冷香が泣きそうになりながら言った。
「オレはこのメンバーのことがずっと大好きだ。女子だけとは言わねえ。小1から一緒の幹太や勝平も。
隣の小学校のあきらや悟や瞳や他のみんなも。有季も......冷香もな!」
良太が言った。
「おい言ってやれって!」
一樹があきらの背中を押して言った。
「冷香!俺も冷香のことが好きだ!俺と結婚してくれ!」
あきらが言った。
「おお!マジか!」
悟が言った。
「いいよ!」
冷香がそういうとあきらに抱き着いた。
「やっほー!」
全員が歓声を上げた。
「ところで、沙里奈ちゃんが自殺した現場はどこなの?」
ひとみが聞いた。
「行ってみる?」
「うん。」
そこは有季の引っ越しをやめさせるために良太達が立てこもった工場の跡だった。そこには新しいビルが建っている。
「だから俺たちがここを選んだ時考え事してたのか。」
敢が言った。
「大丈夫か?」
良太がきいた。
「みんな!今日は有季が手料理を作ってくれるんだ!一緒に食べようぜ!」
良太が言った。
「おお!」
「みんなどんと食べてね!」
有季は料理をかなり学んだそうだ。
「めっちゃうまいじゃん!」
「さすが!」
冷香が有季に言った。
俺は有季のことを片時も忘れたことはない。
今まで有季とやった全部のことを覚えている自身がある。
俺はこのメンバーより良い友達をもう持つことはないと思う。
小4のころにこのメンバーだと決めたんだ。
学生はやめたけど友達は絶対にやめない!
おわり