コメディ・ライト小説(新)
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- ある歌手
- 日時: 2023/06/12 21:19
- 名前: 日影@hikage (ID: viErlMEE)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode
僕のショートストーリーです。どうか、温かい目で読んでください。ほかの作品などは
www.kakiko.cc/novel/novel1a/index.cgi?mode=view&no=12936
(コピペしてください)
に載っています。
下にスライドしてください。
- Re: ある歌手 ( No.1 )
- 日時: 2023/06/12 21:39
- 名前: 日影@hikage (ID: viErlMEE)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode
ある男―D氏とでも言っこうか―は歌手を夢にしていた。その人は夫婦であり、あまり時間は取れなかったが一日に三時間は歌の練習をしていた。そのD氏はあるコンテストにたくさん入場することにしていた。始めたばかりは何も賞一つ取れなかったがそれでもあきらめなかった。とうとう銅賞を三年目にゲットした。銀賞はそこまで難しくなかった。たったの一年でとれたのだ。ただし金賞は取れなかった。とるとすれば銅か金。でもそれだけで才能はあると思った。ある時、日本の歌手トッププレイヤー選手権という大会があることを知った。すぐさま応募し、毎日七時間練習することにした。妻は見守ってくれた。予選は堂々と通過した。準決勝は少し苦しかったが、やはり突破できた。残り四人の中決勝で選ばれることになる。それが終わってから彼D氏は何も表情を見せてくれなかった。その一年も十年も。D氏は優勝したのだ。けれど当日の出来事を見せておこう。
決勝当日
「次はD氏さんです。どうぞ」
かれは張り切って歌った。優勝と思うくらい歌った。審査員はもう優勝でいいじゃないかと思うくらいに。
が突然火事になった。現因不明で起こった火事だ。妻は幕から顔を出していたけれどD氏の声しか聞こえなく、動かなかった。妻の少し後ろが火事発生した場所だった。D氏はひたすら歌い続けた。何があっても動じない屍のように。そして妻の後ろにぼおっと炎がたっていた。D氏はそれを見て、妻のもとへ走っていった。そして妻の身体をステージに跳ね飛ばした。火のないほうに飛ばしたのだ。そしてD氏は歌にしか才能がなくてごめん、何もでき無くてごめん、幸せにしてやれなくてごめん、でも、これだけ世界でいちば……と残していったのだ。
彼D氏はごく遠い未来でずっとずっと待って居続けたのだ。
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