コメディ・ライト小説(新)
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- JYデビューしました
- 日時: 2023/07/17 12:24
- 名前: 空 (ID: XVhgbfch)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
=JYとは、女子幽霊のことである=
=死に触れた者は、幽霊が見えるかもしれない=
【PROLOGUE】
「あぁ、情けないねぇ」
あっけなく死んだことか。
自分だってそう思ってるよ。
「もったいない人生おくったねぇ」
うるさいな。
慰めてくれてもいいじゃない。中学生1年生で死んだんだよ?
「まっ、ピンチはチャンスって言うしね!」
どういうこと……?
そこで、視界が真っ暗になった。すぅっと意識が遠のいていく。
イッケイケのJY人生____START.
【目次】
登場人物>>1
1話 #ユーレイ>>2
2話 #メイク>>3
最初から>>1-
- Re: JYデビューしました ( No.1 )
- 日時: 2023/07/16 15:33
- 名前: 空 (ID: Nu7WGMg4)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
【登場人物】
◆如月 湖々
死んでJYデビューした主人公。
気が強い美少女→根は地味子⁉
◆榊琉唯
口が悪い、オレ様キャラ。
大人気の美少年→幽霊が見える⁉(霊は唯一苦手)
◆??
謎多き少女。陽キャで、湖々はついていけない。
- Re: JYデビューしました ( No.2 )
- 日時: 2023/07/16 16:49
- 名前: 空 (ID: XVhgbfch)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
第一話 #ユーレイ
私は、幽霊というものになったようで。
「あの、これ落としましたよ」
声をかけても反応なし。
「もしもしー……って、わっ!」
肩を叩こうとすると、手がすり抜けた。変な感覚。地面に足をつけなくても、ぷかぷか浮くため、ラクな移動ができた。
「この時間の東京か」
太陽がじりじり照りつけ、たくさん並ぶ店から肉の香りがただよってくる。ふだん賑わう東京だけど、あまり人はいない。
何だろう。
学校をサボってぶらぶら歩き回っている気持ちになる。
ナゾの罪悪感にかられながら歩いていると。
かたい何かにぶち当たった。
「……痛た……」
自分の言葉に、ハッとした。
すり抜けない?
「わーっ、マジでごめん!」
「あ、いえ、こちらこそすみませ……」
謝ろうとしたところで、声がつまった。
ものすごく華やかな少女が、そこにいた。
金髪のツインテールに、派手なネイル。顔立ちが整っている。
まじまじと見つめていると、女の子が可愛らしく首を傾げた。
「あれ?どうして、そんなに地味な顔になっちゃったの」
……はっ?
耳を疑う。
た、確かに私は、自他ともに認める地味子だ。メガネに、校則を守ってきっちり着た制服。ところどころに、そばかす。
だからって面と向かって言うか?
かたまった私に、女の子は微笑んでみせた。
「ちょっと、ついて来て?」
少し後さずる。急に何だろう。
「ついてこないと〜、そばかすを2倍にする呪いをかけちゃうっ!」
「なっ……!」
可愛い顔で怖いことを言う。
一体この子、何者だろう。
私とぶつかっても体がすり抜けなかったから、普通の人間ではないことは確か。幽霊なのかな。
……気になる……。
意を決して、女の子の3歩後ろを歩き出した。
- Re: JYデビューしました ( No.3 )
- 日時: 2023/07/17 12:23
- 名前: 空 (ID: XVhgbfch)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
2話 #メイク
***
「はーい、できたっ」
気がつくと、私はやわらかい椅子に座っていた。真っ赤な照明に照らされていて、まぶしさに目を細めた。まぶたが重い。
もしかして、私ったら寝ていた?
「イッケイケでキャワキャワじゃーん!」
甘ったるい匂いをただよわせて、女の子はとびはねた。
「いっけ……何?」
なんだ、その変な単語は。
私がとまどっていると、女の子はさらに爆弾を投げ込んできた。
「"メイク映え"するタイプなんだねっ、"ここちー"は!」
「……!?」
ちょっと待って、聞き捨てならないことを言ったぞ、この子。
「メイク?ここちー?」
「あ、湖々ちゃんのあだ名だよー!ここちー、気に入らない?"こっしー"にしとく?」
「それは勘弁してください」
どうして私の名前を知っているのだろう。
女の子を探るようにじっと見る。アメジストの瞳が、なぜか黒い光を放っている……のは、気のせいだろうか。
「やだなっ、ここちー。私じゃなくて自分を見つめなよ」
小さな鏡をこちらに差し出してきた。
なに、この子。「鏡見ろやこのブサイク!」って言いたいわけ?
しぶしぶ鏡をのぞき込んで。
私は、鏡から目を離すことができなくなった。
「えっ……?」
絶句する。
鏡に映った人は_______とても、美しかった。
「いやーーっ!誰ーーーーー!?」
「え、オバケ扱いっ?ここちーだよ!」
嘘だ。この、大人っぽい女の人が、私?
もしかして、そういうドッキリとか。魔法のかかった鏡とか。
鏡には、あぜんとする女の人が映り込んでいた。
「んもー、信じてないの?」
「だ、だってこんなの……」
わなわなと震える私に、女の子は考えるように首を傾げた。
「じゃあ……」
「今から、------------行こう?」
私とは、なにも関わりがなかったはずのその言葉に。私はまたも、絶句した。
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